本当の“お兄ちゃん”は

『結婚報告.mp4』
プレーヤーを起動しています……
───
「…あ、もう始まってる? ふふ、“元お兄ちゃん”見てるー? わたし、イリヤだよー。…えへへ、なんか、ちょっと恥ずかしいね。お兄ちゃんとの愛の結晶見せるの…♥」
「…こほん。えー、今日は“元お兄ちゃん”に報告があります。今、わたし達三人のおっきくなったお腹にはー……このかっこいい藤丸立香お兄ちゃんとの間に出来た赤ちゃんがいまーす♥」
「えー、初めまして。イリヤ達とお付き合いさせて頂いてます、藤丸立香です。本当は左手薬指の結婚指輪を見せてあげたいんですが、妊娠中はむくんで危険になる可能性があるので、今はチェーンに通してネックレスにしているということでご理解ください」
「驚いた? “元お兄ちゃん”。でも安心して。これはルビーとサファイアの力で『この年で妊娠する可能性』をちょーっと別の世界から借りてる、みたいなものだから♥ すごいでしょー♥ …えっと、今回わたし達は、ルビーとサファイアの力で分裂したお兄ちゃんといーっぱいセックスして、いわゆるお迎え棒兼結婚報告をしちゃおうと思ってるんだー♥♥♥ “元お兄ちゃん”宛のビデオレターみたいにしてるのは、つ・い・で♥ “元お兄ちゃん”にバイバイすると、お兄ちゃんもわたし達も一緒に気持ち良くなれるから♥」
「…イリヤ。なんでこんなビデオレター撮るに至ったのか、“元お兄ちゃん”にもう少し詳しく説明してあげないと」
「あ、そうだよねミユ。ごめんね“元お兄ちゃん”♥ じゃあミユは、先にお兄ちゃんと楽しんでて良いよ♥」
「ッ! うんっ♥」
「…さてと、どうしてこんなもの撮ってるのかについてもう少し詳しくってことだけど……ふふ、元はと言えば、ぜーんぶ“元お兄ちゃん”のせいなんだよ♥ わたし達の気持ちを「妹だから」って軽く見て、セラとリズばっかり構うから♥」
「でも仕方ないよね、“元お兄ちゃん”はセラとリズがだーい好きなんだもん♥ 夜遅くに二人か三人でキスしたり、ぱいずりしたり、せっくすしたり♥ 気持ち良くて幸せそうだったから、わたしもクロも良ーく覚えてるよ♥♥♥ あ、申し訳無く思ったりする必要はないからね? ぱいずりはまだ出来ないけど、それ以外はとーっても参考になったから♥」
「ああそうそう、ミユの“元お兄ちゃん”も『生い先短いから』とかなんとか言って、ミユのこと妹としてしか見なかったんだって。…酷いよね♥ だからミユの“元お兄ちゃん”もミユにそっぽ向かれて当然の人ってことで♥」
「ふふ、イリヤやミユと一緒になって“元お兄ちゃん”にバイバイ、なんてわたしもドキドキしちゃう♥ だって、“元お兄ちゃん”なら妹の門出を祝福してくれるはずだものね♥」
「…ねえ、“元お兄ちゃん”。わたし達、もう“元お兄ちゃん”のとこ戻る気ないの♥」
「リツカお兄ちゃんはね、一緒にいるととーっても幸せになって安心するの♥ 男の人とのファーストキスも、セックスも、お尻でするセックスも♥ ハジメテはぜーんぶお兄ちゃんにあげちゃったくらいには愛してるわ♥ 破瓜の血がついたお兄ちゃんのおちんちん、イリヤじゃないけどかっこよかったなー♥♥♥」
「何度もシたせいで魔力供給効率がイリヤとミユ以上になっちゃうし、なんかもう、“元お兄ちゃん”の魔力の味とか割とどうでも良いなーって思うようになっちゃった♥ だって、イリヤとミユですら少し味気なく感じる以上お兄ちゃん以下なのは確定だし♥ 生殖機能もお兄ちゃんに最適化されちゃってるから、もう他の人の遺伝子弾いちゃってお兄ちゃんの子供しか産めないし♥♥♥ だからごめんね、“元お兄ちゃん”♥ “元お兄ちゃん”の赤ちゃんは、卵子が不適格精子イヤイヤしちゃうから産んであげられませーん♥♥♥」
「もー、クロったら言い過ぎだよー♥ でも仕方ないよね? “元お兄ちゃん”がわたし達のこと妹扱いしかしなかったのが悪いんだから♥」
「んぶっ♥ ぢゅぼ♥ ぢゅるる…♥」
「気持ち良いよ美遊…! ほんとに上手くなったな、ぅあ…っ…!」
「ほら見て? ミユったらあんなに幸せそうにおちんちんしゃぶってる♥ わたし達のこと妹扱いしかしない“元お兄ちゃん”のとこにいたんじゃ、絶対出来ない表情だよ♥ クロもそう思うでしょ?」
「ええ♥ そもそもわたし達、“元お兄ちゃん”にはこんなことしなかったもんねー♥ 首に腕を回して、ぎゅーってしながらキス♥ 唇も舌も気持ち良くて、お兄ちゃんのつば美味しくてすごいの♥ “元お兄ちゃん”の時は基本未遂だったから余計に幸せ感じるのかも♥」
「すきっ♥♥ すきッ♥♥♥ だいすきなお兄ちゃんのおちんぽすきィッ♥♥♥」
「罪悪感? ふふ、全然ありませーん♥ だって悪いのは“元お兄ちゃん”だもん♥♥♥ 粗チンさんでもないのにわたし達のこと妹としてしか見ないし、周囲の醜い足の引っ張り合いには全く気づいてないし。そんな酷い人こっちから願い下げだよー♥」
「お兄ちゃん大好きッ♥♥♥ だいすきぃいいッッ♥♥♥ ナカっ♥ ナカにいっぱい出してぇえええッ♥♥♥」
「ッ…! 美遊!!」
「あぁアアアアあぁッッ♥♥♥ はぁッ♥ はぁッ♥ は、ぁ…♥ えへへ、わたし……お兄ちゃんのざーめんだらけになっちゃった…♥ かっこいいセックスでこんなにロリコン変態遺伝子植え付けられたら、また妊娠しちゃうよぉ…♥」
「お兄ちゃんも喜んでくれてるわよミユ♥ わたし達が“元お兄ちゃん”から離れてお兄ちゃんの腕の中を選んだの、とっても嬉しいみたい♥ でもこうなって当然よね♥ お兄ちゃんはわたし達と結婚してくれたかっこいい旦那様で♥ サーヴァントとしてのわたし達のご主人様で♥ 聖杯としてのわたし達を所有してくれるスーパーダーリンだもの♥ “元お兄ちゃん”とは何もかもが違うっていうか♥ あ、お兄ちゃん次はわたしね♥ イリヤは最後の台詞があるから後回し♥」
「…とりあえず、こう言う訳だから♥ おとーさん、ママ、“元お兄ちゃん”、セラ、リズ、それにミユのママと“元お兄ちゃん”♥ わたし達を育ててくれてありがとう♥ おかげでわたし達、かっこよくて素敵な運命に出会えたよ♥」
「わたし達、大好きで大好きでたまらない本当のお兄ちゃんと……藤丸立香お兄ちゃんといーっぱい幸せになるから♥ だからもう“元お兄ちゃん”はいらないの♥」
「でも良いよね♥ “元お兄ちゃん”にとってわたし達なんてただの妹だもんね♥ だからわたし達が誰と幸せになっても関係ないよね♥ お兄ちゃんとの赤ちゃん産んでも関係ないよねっ♥♥♥」
「───だから、バイバイ♥♥♥ 優しくて薄情者の、“兄妹でしかない人”♥♥♥」
(以降、立香とイリヤ・美遊・クロのセックスが延々続く。三人とも、立香のチンポを膣で受けとめて心底幸せそうに喘いでいた)
───
再生を終了しました。
───
結局、このビデオレターはどこに届けられるでもなく死蔵されることになった。精々プレイのために引っ張り出すくらいだ。
───でも、このビデオが本当に元の世界に届くようなことがあっても別に良いかなって。
だって、本当のお兄ちゃんを見つけたわたし達三人に“元お兄ちゃん”はもう必要ないから───。