朝顔ハナエのいつもと変わらぬ誕生日

朝顔ハナエのいつもと変わらぬ誕生日


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こんにちは、朝顔ハナエです!

今日は5月12日です。

ななな! なんと今日は私の誕生日なのです!

良いですよね、誕生日。

一年に一度しかない特別な日です。

クリスマスでケーキを配ったりするのも良いですけど、この日は私だけの日、という気持ちがしてワクワクしますよね?

こんな日は素晴らしいプレゼントがもらえて一日がハッピーで終われる、そんな予感がするのです。

プレゼントですか?

私が欲しいプレゼントはですね……

 

「ハナエさん、急患です!」

 

きゃあ! ようこそ待ってましたよ!

白衣の天使があなたをお助けします。

どれどれ……ああ、急性の砂糖欠乏症ですね。

輸液を用意しますので少々お待ちください。

あ、この輸液ですか?

砂漠の砂糖を使用した輸液です。

私が作りました!

薬が足りなくて治療が出来ないなんて、そんな馬鹿な話があってはいけませんからね!

それでは治療を開始します~。

……

……

……あ、入れ過ぎちゃった。

いえいえ、安心してください。

この薬の原料の砂漠の砂糖はその特異性から高血糖にも低血糖にもなりにくいので、少し多く入れても問題ありません。

糖尿病にはならないのでどんどん使いましょう!

 

「ハナエさん、外での銃撃戦に巻き込まれた怪我人が来ました!」

 

きゃあ! ようこそ待ってましたよ!

白衣の天使があなたをお助けします。

さあ、ではまず傷口を消毒するので大人しくしてください。

きちんと消毒しないと、傷口が炎症を起こして大変なことになります。

ふむふむ……ちょっと肉が抉れてますね。

安心してください、ちゃんと治りますからね。

こちら、シュガーパスタ軟膏です。

私が作りました!

え、そんなもの効くのかって?

私が勉強したところによると、お砂糖って古くから薬として使われることが合ってですね、砂糖が傷口の水分を奪うことで細菌の繁殖を抑えられるのです。

だから抗菌薬として高濃度の砂糖が入っているのです。

浸出液が出て砂糖の濃度が薄まれば逆効果になることがあるので、適度に交換しますね。

安心してください、お薬をケチったせいで症状が悪化したりしないようにジャンジャン使いますからね!

それでは投薬を始めます~。

……

……

……少し、効きすぎたかな?

これで痛みがなくなるはず……た、多分?

 

 

るんるん~どこかに手術が必要な人~? 誰かいないかな~?

 

「ハナエさん、反アビドス連合の人が運ばれて来ました!」

 

きゃあ! ようこそ待ってましたよ!

白衣の天使があなたをお助けします。

ああ……これはひどいですね。

 

「止めろ、あんたたちの治療なんて受けたくない!」

 

何を言っているんですか!

私たちは傷ついた人を助けるためにここにいるんですよ。

『誰かを助ける』その気持ちに敵味方なんてありません。

だからあなたも、殺してでも助けますからね!

 

「ヒッ……おい、なんだそれ、なんでチェーンソーなんて持ってんだよ……?」

 

貴女の傷は深いので手術が必要です。

大丈夫!

切断するだけの簡単な手術ですから、絶対に失敗はしませんよ。

 

「せつ、だん? 切断!? ふ、ふざけるな! そんな治療があってたまるか!」

 

その背中の羽はもうボロボロなんですから、化膿して熱を持つ前に切断して綺麗にした方がいいですよ?

安心してください。

翼が片方だけだと左右のバランスが狂って歩けなくなったりしますからね、もう片方もちゃんとサービスしておきます。

 

「いや、ヤダ……ごめんなさい、ゆるして」

 

何を言っているのかわかりませんね。

 

「たすけて……」

 

大丈夫です!

絶対に助けてあげますからね!

治療を開始します~。

少し痛いかもですけど、我慢してくださいね~。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」

 

痛いの痛いの飛んでいけ~♪

……

……

……はい、よく我慢できました。

 

誰かを助けられるって、とっても良いことですよね。

ミネ団長やセリナ先輩に憧れて救護騎士団に入って良かったなって思っています。

誰かを助けるために駆けずり回って、必死に治療するんです。

ミスをすることもありますが、落ち込んだりしません。

落ち込んでる暇があったら、その時間で救護をします。

救援も、希望も、愛があるからこそ叶うもの。

愛に満ち溢れた世界であって欲しいですね。

 

今日は私の誕生日。

いつもと変わらない日常ですけど、それでいいんです。

皆が元気になっていく姿を見られるのが、一番のプレゼントですから。

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