月花繚乱
某日、とある微小特異点にて。
「アルクェイド! 今だ!」
「分かったわ!」
いつもとは異なる衣装のアルクェイド・ブリュンスタッドが戦場を舞う。
こことは別の世界の、ある戦いで使った耐熱ドレス。炎熱系の攻撃を多用する敵に対して、それはかなり有効だった。
元のスペックと合わせて鉄壁の守りを発揮したアルクェイドは、順当に敵を撃破して特異点を攻略した。
「ふふん、どうだった今回のわたし?」
「かっこよかった。衣装が違うのも新鮮で良いと思うよ」
「ふーん? まあ、それも嘘じゃないんだろうけど……本当はもっと感想があるんじゃない?」
「…多分アルクェイドが思ってる通りの感想だよ。でもそれは帰ってから」
「…はいはい。もー…」
───
帰還後、アルクェイドのマイルーム。そこでは火照ったカラダを持て余したアルクェイドが、着替えや入浴もそこそこに立香とまぐわっていた。
「んぷっ…♥ んぐ、ちゅ…♥ れる…♥」
仁王立ちする立香の元に跪き、そのチンポを丁寧かつ大胆にしゃぶる姿は普段の彼女と似ても似つかない。
しかし、こうなるのも仕方ないことだ。今回の特異点は急遽観測されたもの。せっかくの逢瀬の時間を潰され、その上おあずけを喰らったまま特異点修正に数日かけたとなれば反動は相当なものだろう。
実のところ、耐熱ドレスも「立香がわたしのことエッチな目で見てくれないかなーうっかりヤっちゃう口実にならないかなー」程度の考えで引っ張り出したものでしかないのだ。まあ、そちらは帰還早々立香が手を出してくれたので一応成功と言えなくもない。「そのドレス、エロくてたまらない。今すぐヤりたい」という台詞を引きずり出せただけ儲けものだ。
そんな痴女紛いの雌になってしまったアルクェイドは、彼女を躾けた立香や他の人妻サーヴァントの指導により、今やプロの娼婦顔負けのテクニシャンとなっていた。
「ん、じゅぶ♥ ぐぽっ♥ ぐぽっ♥ ずぞぞっ♥ んじゅ、ぅぅっ♥」
下品な音を立てながら、溢れるカウパーと共にチンポを吸い上げる。それだけでは満足できなかったアルクェイドは、立香の太腿付近に抱きついて頭全体を激しく前後させた。
「ぐぽっ♥ ぐぼっ♥ ぬぽっ♥ ぬちゅっ、じゅるるるっ…♥」
口全体で立香のチンポを締め上げながら、激しいストロークを繰り返す。喉奥にまで届かせるように深く呑み込んでは引き抜いてまた深く口内に招き入れる、全身を使ったディープスロートだ。口の周りはもう立香のカウパーと自分の唾液でべとべとだった。
「…ぅくっ…! アルク、そろそろイくから受け止めて!!」
「んぶぅっ♥ ん♥ ん゛ぅぅぅ♥♥♥」
立香のチンポがびくんっと痙攣する。それと同時に頭を両手で押さえつけられて、喉奥まで捩じ込まれた。
直後、喉奥に熱い飛沫が叩きつけられる。
───ビュルっ! ビュクっ! ボビュッ!! ビュルルルッ!!
濃い味で、量も多い、上質なザーメン。それが直接食道に流し込まれるように注ぎ込まれていく。
その間にも立香は腰をぐりぐりと押し付けてきて、更に精を吐き出そうとする。
「っ……く……アルク、待て。待てだよ」
「んぷっ…♥ …ぷはぁっ♥」
今度はバキュームフェラに移行しようとしたアルクェイドを立香が静止、代わりにギンギンに勃起したチンポを彼女の眼前に突きつける。
───いわゆる、見せ槍と目隠し竿。その組み合わせが、アルクェイドに倒錯的な快感をもたらす。
長くて、太くて、硬くて、カリ高の女殺しチンポ。こんなもので堕とされたらひとたまりもない。それの凶悪さを身を以て知るからこそ、アルクェイドは子宮がうずくのを抑えられない。
「全く、がっついちゃって…。フェラでそんなに興奮したの?」
「だって…♥ だってえ♥ 立香の、ダーリンのチンポ美味しかったんだもん♥ 本当は早くチンポブチ込んでもらいたかったけど、おあずけされてるから駄目だったんだもんッ♥」
今のアルクェイドの表情は、真祖の姫君というより浅ましい雌のそれだ。言っていることも支離滅裂気味で、完全に発情している。
「すっかり変態になっちゃったなあ……でもそういうアルクも好きだよ。ほら、本番してあげるから横になって」
「…ぁ…♥ …うん…♥」
立香の命令に従い、ベッドに寝そべり股を開くアルクェイド。それを見た立香は追従するような形でアルクェイドに覆い被さり、その秘所を暴いていく。
ストッキングが破かれ、パンツが引き剥がされた。そうして露わになったアルクェイドの性器に、立香の対となるモノがぐちゅり♥ とあてがわれる。そして。
「あッ♥ チンポ♥ 挿入ってくる♥ ダーリンの…♥」
「じゃあ……お待ちかねのチンポだ、よッ!!」
「ァ゛アあああぁッ♥♥♥」
───ずどん、と。立香のチンポがアルクェイドに挿入された。
数日もの間お預けにされていた快感が、待ちわびていたものがようやく来た。アルクェイドの両目から歓喜の涙が溢れる。
膣内を満たす立香のチンポが、他のどんなものより心地良い。これまで届いたことのない場所に届いたそれが、「自分がこのマンコの主だ」と主張してくる。
(支配されてるっ♥ わたし真祖なのにっ♥ 強いのにっ♥ ちっぽけな人間なんかにガチ恋してっ♥ 支配されて悦んでるっ♥♥♥)
そんなことを思うアルクェイドの脳裏に、「元の世界のわたし、これを知らないなんてちょっとかわいそうだな」という思考が浮かぶ。しかし、茹だった頭の中に浮かんだそれは別の思考に変わっていった。
(ううん、ちょっとなんかじゃない。チンポでマンコをぞりぞり♥ ってされたり、子宮をどちゅどちゅ♥ ってされたりするこの感覚……最愛の雄に支配される感覚を知らないんだもの♥ 魂の奥底まで立香を愛してるって気持ちで満たされる、最っ高の幸せ♥ こんな素敵なものを知らないなんて、元の世界のわたしってば……本っ当に、本っっ当にかわいそう♥)
「くっ…! 締め付けすごっ…!!」
元の世界の自分自身すらスパイスにして、アルクェイドは乱れた。
「あっ♥ ひっ♥ これっ♥ これがほしかったのぉっ♥ 好きっ♥ ダーリンのチンポ好きっ♥ 藤丸立香とのセックス好きぃっ♥」
「アルクのマンコも、凄く気持ち良いよ…!!」
立香が正常位のまま尻を鷲掴みにし、激しいピストンで腰を打ち付ける。チンポが一往復する度に、アルクェイドの豊かな胸がドレス越しにぶるんと揺れた。
アルクェイドの部屋の中に、パンパン、パコパコといった肉同士のぶつかる下品な音と、立香の雄の匂いが満ちる。…自分も部屋も立香のものにされていく。その事実に、胸の奥と子宮がキュンキュンしてしまう。
「お゙ッ♥♥♥」
ごぢゅんッ♥ と一際強いピストンが叩き込まれたことで、胸の高鳴りは最高潮に達した。それと同時に、立香の限界が近いことも悟る。
立香のピストンが、アルクェイドの子宮に特濃孕ませザーメンを吐き出すべく激しさを増す。最早暴力的ですらあるピストンにより、鈴口と子宮口が何度も何度もぶっちゅんッ♥♥ と情熱的キスを交わす。
「イく♥ イぐぅっ♥♥ ダーリンのチンポでイっちゃうぅッッ♥♥♥」
「ああ、イけアルク…! 他の男じゃなくて、“オレ”のでっ! …イけッッッ!!!」
ずどんっ♥ とチンポが叩きつけられた瞬間、アルクェイドの視界と思考が真っ白に染まった。
「あ♥ ぁ♥ ぁ♥ あぁぁぁぁああッッッ♥♥♥♥♥♥♥♥」
───どくん、どくんっ!! どくんッ!!! どくんッッ!!!!
奥の奥、子宮目掛けてザーメンが吐き出されているのが分かる。種付けされている。
熱い奔流が脳を焼く。声にならない声を上げて絶頂する。
快感に溺れるアルクェイドは、がくがくと全身を痙攣させ、膣内を収縮させてチンポをきつく締めあげた。
「中出し、イイ…♥ …ぁ、んッ……ちゅ…♥ …ん……だーりん…♥♥」
立香に抱きしめられ、キスを落とされる。
舌が絡まり、唾液が交わるディープキス。それと同時に立香の体重がかけられ、胸板に押し付けられた大きな乳房が潰されて歪む。
立香の腕の中にすっぽりと収まり、雄の匂いと体重を一身に受け止めるアルクェイド。彼女が感じたのは多幸感だった。愛する人に抱かれて充足感を、幸福を感じない女性がいるだろうか? いや、いない。これはつまりそういうことだ。
「っ、ふぅ…。……。…アルク。数日お預けだったんだし、まだイけるよね?」
「ぁあんっ…♥」
少し身体を離した立香の手が、乳首を勃たせたアルクェイドの胸を鷲掴みにする。
美巨乳を掌全体で味わってから、先端を指で摘んでこりこりしてやる。すると、アルクェイドは面白いように乱れた。
「あん…♥ それ、イいよぉ…♥ だーりん、だーりん…♥♥」
嫌がる素振りすら見せず甘ったるい声を出すアルクェイドの姿に、立香も再び燃え上がってくる。恋人繋ぎで彼女の手を握り、ディープキスを落とす。
「ん♥ れろぉ♥ んんっ♥ んくっ…♥♥」
ともすれば身勝手なキスを、愛おしそうに受け入れるアルクェイド。その左手薬指に感じられる硬質な感触が、立香の興奮をさらに高めてくれる。
手袋越しにも分かるそれは───立香との婚約指輪。二人の仲を知らない第三者に秘密の、二度目の生における愛の証だった。