つきなしの夜に
190CMセイバー殿X伊織殿のものでござる「イオリ、今日はどうしてもダメか」
背後から男の甘えた、しかしどこか道端で大雨に濡らされた犬の鳴き声の響きを持った声が聞こえた
「だめだ、昨日散々しただろう」
擦り付けられた背、無理な体制を強いられた足腰がまた痺れを帯びている。
鍛錬のし過ぎとは違う、仄かに熱を帯びた甘い痛みだ。
「体がまだいう事を聞かない。そもそも昨日の今日だぞ、我慢してくれ」
おかげさまで今日も碌に鍛錬できなかった、と吐き捨てたい欲を抑え、焦燥感を覚える心を自分の内でなんとか鎮める。
「イオリ」
ガシッと後ろから大きい手が自分の腕を捉える
振り返らなくともわかる、今自分をしっかりと抱え込んでいる男の気配が穏やかなものからちりちりとこちらを焦がすものに変わった。
「…なんだ」
戦場に立つ時とも少し違う、共寝を誘われる時にのみ感じるこの気配はなんだかくすぐったい気持ちにさせられる。
わざとだろう、こちらの耳元で囁く男の声はいつもより、低い。
「首筋と耳、真っ赤だ。」
「……誰のせいだと」
「うむ、私だな」
今度は満足げに笑った彼に毒気が抜かれる
彼の抱擁から抜け出すことはできないかと身を捻るが、今の今までできた試しはない。それでも意思表示ぐらいはしておかねばならない。
「そろそろ離してくれ」
「いやだ」
柔らかものが首筋に当てられ、背筋がゾクゾクとする
「ひっ」
「愛いな、イオリ」
抑えられなかった悲鳴が勝手に唇から漏れ、しっかりと彼に聞き取られた
「ああ、私のマスター(たいせつなきみ)よ」
感嘆と共に今度は息が当たる
「…やめ、んっ」
「わかるか、イオリ」
袴をはだけさせられ、股間を弄られる
「っ…!そんな、はずは…」
彼の大きな手に包まれた己は、たしかに、芯を持っていた
「昨日の今日、だからな。敏感になるのは仕方がない」
ニヤリと笑う彼は獲物を捉えたネコのようだ
「イオリ」
彼は前屈みになり、顎をオレの肩に乗せる
背中に当てられてるその熱を、オレはよく知ってる
「仕方がない、からだ、イオリ」
抱き込まれたまま、持ち上げられる
「まって、セイバー!」
知ってる熱に柔らかいままだったそこを貫かれて、あられもない声を上げる
衝撃は彼から与えられた肉体的なものだけじゃない
無意識のうちに彼との触れ合いを求めてしまった自分を、彼は許すという。
「私を責めればいい。」
ふふ、と笑う彼はなんてことないように、今日も溺れさせられる。