最新シナリオ√プレインズウォーカー
July 18, 2024"いったい何が……!"
『ホ、ホシノさんは……。』
『……存在が反転しました。もう、これでは……。』
『ほ、方法はないのでしょうか!?先生なら、先生のすごい魔法なら!』
"……確かに。私なら、《運命の改変》も《巻き直し》も、《奇跡の復活》だってできる。"
――そうした次元をいくつも救ってきた。
"だけど仮にやったとして、一度この力に頼りきりになってしまったなら。"
――そうした次元をいくつも渡ってきた。
"あとはアレもコレもと、《腐敗する渇き》が酷くなっていくだけだ。"
――そうした次元をいくつも見捨ててきた。
"大事な生徒をそんな道に踏み入れさせる訳にはいけないし……"
――しかしキヴォトスはそうなってはならない。それが彼女の願いだ。
"そしてなにより、苦しみを。《死の激情》を分かち合うことは、けしてできない。"
――自らを生贄に世界の終焉を上書きした、善き友人を思い出す。
"死を乗り越えるということは、それが本当の死であっても、残された者の感情の整理であっても、軽々しく行われるべきでも、語られるべきでもないんだよ。"
――プレインズウォーカー狩りにやられた、善き生徒を思い出す。
『っ……でも!』
『このままでは世界が滅びてしまいます。止めるには同じぐらいの力を持つ神聖か、もしくはホシノさんのヘイローを破壊するしか……』
"大丈夫。ホシノを殺したりなんかしない。止めてみせるよ。"
"私は大人だし、何よりただの平凡な人間ではないからね。そうするだけの責務があるんだ。"
――大人のカードと知識と経験と運命とを束ねた、ライブラリーを思い起こす。準備は整った。
――
"はじめまして、でいいのかな。"
「な、何故ここに……!」
"ようやく会えたね、地下生活者。まさか久遠の闇にも似た場所にいたとは……"
「なんのつもりだ!小生の勝ちでゲームは終了したはずだ!負け犬が今更何をしにきた!?」
"いいや、まだ「勝利」することはできない。知らないだろうけど、「敗北条件」なんて簡単に変えられる。"
"テクスチャを剥がすような行為を以て生徒に危害を加えるなら、私も先生ではなく、大修復よりずっと前から生きてきたプレインズウォーカーとして相対する。"
"それじゃあ、ゲームを続行しようか。"