斜め横に全速前進!

斜め横に全速前進!


・三同盟がギャグ多めで上手く行ってる

・当座の目標→打倒・シャンクス!カイドウ?次で良いだろ

・男のドレークも存在してドレーク♂♀が双子な世界

・ホードレ♀とキド→??

キラーがホーキンスの恋を協力する理由

①ホーキンスの恋ハリが痛々しくて見てられない

②問題解決して目標に近づきたい

③このままでは一生片想いだと思った

答えは①。お前なにしてんだ船降りろ



「早速だが、軍議を始めようと思う」

トンチキな出来事は多いが、なんだかんだ上手く行っている同盟にホーキンスは満足していた。だから組んでる船の片方のナンバー2に火急の用があるから一人で来いと指定された店に行くことに何ら疑問はなかった。呼び出してきたキラーが、お通夜のような雰囲気を出しているのは何故なのか。開口一番にとても軍議を始めるような声色ではないのも解せない。だから、たっぷり間を置いて『はぁ?』なんて言ったホーキンスは悪くない。多分。

「……ホーキンス、お前女の方の赤旗が好きだろ」

心底イヤそうに絞り出された言葉に、ホーキンスの時間は止まった。いや待て、誰が、誰を好きって言ったこの男。X・ドレークは双子で、男と女がいる。わざわざ『女の方』と言うくらいだ、男のドレークを好きなヤツがいる可能性があるが今は考えないでおこう。同盟船にゲイがいるなんて考えたくないし。

なんて現実逃避していたホーキンスが、キラーの言葉をしっかり噛み砕いた末に導き出した反応がこちらです。ご査収ください。

「…なんて???」

キャラ崩壊もいい所である。しかし好きと言われたら納得出来る行動が、一個や二個なんて可愛い数じゃないくらいある。おれはドレークが好きなんだなと納得したら、懐にしまってあるドレークの手配書を出してうん、可愛いなこの女となるのは仕方ない。そもそもお守り代わりに懐に入れてる時点で、大分ハリケーンしている。

「『なんて?』じゃねェよ。痛々しいハリケーン見せられるこっちの身になりやがれ」

協力してやるからさっさと両想いになりやがれ、机を指で突いてドスの効いた声を出すキラーを見るに、自覚前の自分のハリケーンは相当だったらしい。でもドレークちゃんが可愛いのが悪いと思います。なんて言おうものならパニッシャーが飛んで来そうだからホーキンスは思わず居住まいを正してお口をチャックした。

話しは変わるが、ドレークはどういう訳か四皇・カイドウ率いる百獣海賊団の幹部になっているらしい。件の海賊団が鎖国国家ワノ国を拠点としている時点で、物理的な繋がりはほぼ望めないから両想いになるのは無理を言いなさる案件だ。しかしこれも言おうものなら、パニッシャーが飛んで来そうだから言わない。

「(あんなに可愛いのだから、カイドウに手篭めにされている可能性もある。早々に赤髪を倒して次はカイドウだな)」

ホーキンスが打倒四皇を掲げる同盟に入ったのは偶然だが、この同盟に入ったのはカイドウからドレークを奪う為では?なんて思ったら、本当ににハリケーンしてんなァと納得してしまう。もっとも当座の目標は、キッドがやけに殺意を向けている赤髪だ。赤髪傘下に最近珍しく強い海賊が入ったと聞いたが…これ以上は言わない方が良いかもしれない。だが、もし本当ならキッドとはいい酒が飲めそうだ。だがその前に、キラーに言うことが出来た。

「ありがとうキラー、目が覚めた。カイドウからドレークを奪う為だ。おれも本気を出すとしよう」

ホーキンスは海賊だ。ドレークが今カイドウのモノなら、海賊らしく奪えばいい。カイドウ達を血祭りに上げた後で真摯に、それでいて熱烈にドレークを口説き落とすのだ。ドレークの手配書に向けた顔とは別人のような酷薄な顔で笑うホーキンスは、誰がどう見ても恋に狂った男だった。


■オマケの飛び六胞女子会


「っ!?」

いきなり腕を摩ったドレークに、ブラックマリアとうるティは仲良く首を傾げた。

「どうしたのドレちゃん?もしかして風邪?」

「飛び六胞なら風邪菌くらいブッ飛ばすでありんすよ!」

心配するような言葉を掛けるブラックマリアの気遣いが嬉しく、怒りながらシャドーボクシングを始めるうるティが面白くて、ドレークは軽く吹き出した。寒気を気の所為とは思えないが、これは断じて風邪ではないと直感が告げている。

「誰かが私の噂でもしていたんじゃないかしら。外で色々やったから恨みくらい買っているわ」

そうでなくても、ドレークは百獣海賊団の飛び六胞なのだ。悪い噂の一つや二つくらい囁かれても、なんら不思議ではない。正義と大義の為なら、悪評くらい甘んじて飲み干すくらいでないとSWORDの隊長などやっていられない。しかし、二人はそうは思わなかったようだ。

「なに言ってのさ。誰かは知らないけど、ドレちゃんの可愛さを噂していたんじゃないのかい?」

「分かるでありんす!ドレークはお人形さんみたいだから着せ替えしたいって思われても仕方ないでありんすよ!」

ドレークのそこが可愛い、あれが可愛い談義を始めた二人に完全を置いていかれたドレーク本人は釈然としないながら、もし可愛いと言われるならシャボンディ諸島で共闘した不可思議な雰囲気の魔術師が良いなと思うのだった。


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