【掃除婦 と 最高責任者】
Part09- 74清掃員の格好をした女性が社長室に入ろうとしている
「失礼します、清掃に来ました」
「どうぞ」
「あー、全く猫被るのも大変だよー」
「あれ、そちらが始めたことでありませんでしたか?」
「やーどうだったかな、正直今やってることには関係ないから忘れたわ」
清掃員の格好をした創始者はテキパキと本来の掃除をしつつ、社長の情報から内実を探る
「それで、貴方様が直接お越しになられるとはどの様なご用件なのでしょうか?…もしや私を解雇すると」
「まさかー、そんなめんどくさいことしないしない、役に立ってるしね。それよりも、聞きたいことがあるよ」
「あぁ、そちらでも把握していないことがあるのですね?内容は…」
「L社関係の情報全部。具体的には図書館と旧L社の巣、旧L社支部、ねじれ、都市の星ピアニスト、残響楽団、青い残響の情報を」
「…こちらとしても把握していないものが多く、セブン協会でもその他の情報源でもL社の情報は需要が高いせいで値段が高いです。それに残響は…」
「あー、残響は関わるの厄い?」
「…ええ、恐らく。最悪、嗅ぎ付けた楽団がコンサートをこの会社でという可能性も否定できませんね」
「わー、だから現地調査は見送りしてたのか、危険だししょうがないね…でもまぁアレは…気になるよねぇ」
「…は?いや、何の話をされて…あ、ねじれですか?」
「そそ、楽団の特徴の一つのねじれが気になるね。理由的にはねー何というか、存在固定あるじゃん」
「ええ」
「それと”海”方面に関係ないかなー?って思ってる。肉体が変質するのは同じだしね…しかもねじれってL社が折れた後から出て来たっていうことだし、Lは思いっきり関係してるよねーアレ」
「それは私も同意見ですね」
「もしも…もしもだけどさ。L社の特異点が、”海”と何処かで繋がってたら…不味くね?」
「…何とも言えませんが、探ってみる価値はありますね。しかし、L社の巣には楽団が陣取っているようですね」
「うーん、五本指に動かれると厄介なんだよなぁ、特に人差し指は指令のせいで動向が読めないから辛いとこあるよねー」
「ええ、厄介ですが考慮しつつ進めたいと思っています」
「うんうん、よろしくー」