打撃的な快楽
「はぁっ………あ゛ぁ♡ぐぅっ♡♡」
何度目かも分からない絶頂に声が漏れる。敵の襲撃で相手をしたらこのザマだ。なんの薬を吹きかけてきたかは知らないが、ずっとこの調子である。いくら自分の腹にぶち撒けても一向に萎える気配はない。普段のモノとは格段に違う量や粘性に嫌悪感を覚える。
「っあ゛、んん゛っ♡♡」
腹に逸物が当たり、べちっ、とマヌケな音を鳴らす。そしてまた吐き出すの繰り返し。求めるように腰を打ち付けて、何もない空間で逸物を揺らす姿は、誰が見ても滑稽だろう。それでも快楽は治まらない。触ってはないが固くなっているのはわかる。
(クソッ……)
せめてこの酷い体勢をやめたい。反った背中を縮こませ、自分のモノに手を伸ばす。しかしその動きは重石をつけられたかのように遅かった。空気や腹に当たる感触だけでこれなら、触ってしまったらどうなるんだという恐怖で躊躇う。しかし、このままでいるのもマズイ。そう決心し、手を伸ばす。
「大丈夫か?ベック」
「ッ!!?!?」
自分以外の声が聞こえ飛び上がる。ベッドの横にはいつの間にかお頭がいた。みっともない姿を晒したくなくて両手で強く握りこむ。
「ッウ……いつからっ、いた?」
「今さっき入ってきた」
「今すぐ出てけ、ってオイ!来るな!!」
俺の声も無視してベッドに上がる。このくらい言えば流石に出ていくと思っていたのだが、思い通りにはいかない。それにずっと抑えている逸物だって痛い。
「そう言うなって」
「いいからッ!?んあ゛ぁっ♡♡♡」
急に襲ってきた快楽に喉からくぐもったような嬌声が出る。なんだ、なにが起きた。今までと桁違いの快楽に一瞬視界が白くなった。
「なんっえ゛ァッ♡♡」
鋭くなった全身の感覚を辿ってみれば、肩を触られていた。介抱でもしているような手つきで撫でられるたびに快楽が蓄積する。もちろんやっているのは目の前の男だ。そう考えている間も撫でられる。
「やめ゛っ♡♡ん゛ゔぅ〜〜♡♡♡」
撫でられる手がひどく優しい。それが余計に体を昂らせる。
「なァベック」
もう片方の手を太ももに滑らされる。ただでさえ辛いのに積極的に体はその感覚を拾う。同時に頭の中で警鐘が鳴り響く。何をされるかすぐ理解してしまったからだ。
「ほんとにッむりだから、やめ」
「そんなに強く握ったら痛いだろ?ココ」
強く逸物を握っていた俺の手を容易く解き、根元から先端へと撫でる。その瞬間、脳の奥で何かがハジける感覚がした。
「ヒッ♡あ゛ぁ♡♡♡やめ゛っあ゛あーーー♡♡♡♡」
「すごい量だなコリャ」
「む゛りっ♡♡♡むりだから゛っ♡♡やめでぐれっ♡♡♡♡」
「だって、ずっとこのままじゃツラいだろ?」
「ぁや゛ぁッ♡♡♡♡」
止まらない吐精に悲鳴のような嬌声が上がる。人から与えられる快楽は想像を絶するモノだった。それに、一体どこに船長に逸物を握られる副船長がいるだろうか。そんな惨めになるような考えもよぎったが、それどころじゃなくなる。
「ベ〜ック」
「あ゛ぁっ!?♡♡♡お頭っ♡みみれ耳もとっ♡♡♡やめ゛っア゛♡♡♡♡」
ぬろ〜っと耳を舐められた。予想外の感触に身体が跳ね、ドロドロと下半身を濡らす。延々と聞こえる水音は舐められている音なのか、逸物をしごかれている音なのか判別がつかない。
「あ゛ッあ゛ッいや゛だッ♡♡あ゛ああっッ♡♡♡」
「気持ちいいかベック」
「よ゛くな゛い゛っ♡♡♡おかしく、な゛あ゛ーッ♡♡♡♡♡」
引きちぎらんと言わんばかりの力でお頭のシャツを握る。目の奥では何かが白くチカチカと瞬く。開きっぱなしの口からは喘ぐ声と涎が溢れ続ける。そして、もはや言い訳できないほどに興奮した身体はシャンクスの手に白濁で汚れたモノを押し付けていた。船長と副船長、それどころか10も下である男に下の世話を手伝ってもらうなんて、なんとも無様である。その情けなさと気持ちよさで涙が出る。
「あ゛ッあ゛あ゛ッ♡♡♡やめろ゛っ♡♡ごめんな゛っさッ♡♡♡♡」
「謝るなよ、気持ちいいならそれでいいだろ?」
「ひッ♡♡う゛ぅーーーーッ♡♡♡♡♡」
グシャグシャになった顔をシャンクスの肩に押し付ける。その通り、気持ちよくて仕方がない。だがそれを認めてはいけない。プライドや僅かに残った理性が快楽に溺れることを阻む。気持ちいいことで大半を占められた脳は、答えることや考えることもままならなかった。