【情報管理部門:総長】/揺れぬ瞳 ポアロ

【情報管理部門:総長】/揺れぬ瞳 ポアロ



《概要》

 情報管理部門のリーダーにして全部門において唯一の非特色。性別は男性であり、存在固定措置済み。

 前歴はセブン協会所属(情報調査専門)の高位フィクサー。情報系フィクサーの最上位である【緋色の研究】に太鼓判を押される程の情報処理・管理・精査能力を保有しているが、代償なのか戦闘能力は9級フィクサー以下という極端さを持つ。

 戦闘力の低さのためフィクサー界隈では侮られがちであったが、特筆すべきは情報系統への力量だけでなくその精神耐性の方。都市にはびこる情報災害や精神汚染攻撃を受けても、ポアロの場合は無条件でそれらの影響を全て無効化する。1級フィクサーであろうが問答無用で発狂する汚染情報に晒されようが通常の精神状態を保つことが可能であり、それを活かして彼は情報部門に置いて他の職員が閲覧することすら危険な情報災害の管理と処理を一身に引き受けているため同部門内においては絶対的な立場に位置している。

 しかしその特異性に反して性格は極めて穏やかかつ平坦。機械的とも言えるが情がない訳ではなく、単純に感情が表情に出難いだけなのかもしれない。事実、彼は既婚者である。

 伴侶は所属企業であるCa社CEOユースティア。社長の夫というポジションである彼だが、特にそれを盾に威張り散らしたりはせず淡々と事務を熟している。夫婦仲が冷えているのかと言えば別にそうでもなく、プライベートな時間になると隙あらば嫁自慢をしたり子供が欲しいことを愚痴ったりしている場面がよく目撃されるらしい。なお、彼が好む女性の外見はロリ巨乳であり、一部の社員にはゴミを見るような目線で見られたり定期的に嫁に脛を蹴り飛ばされているらしい。


《保有E.G.O.》

 発現したE.G.O.はゴーグル型のシンプルな外見であり、見た目相応に能力も「指定した対象に対して強制的に視界を共有させる」という単純明快な代物。

 しかし彼が使う場合それは精神に対する即死攻撃に変貌し、彼が常人ならば見た瞬間発狂しする情報に目を通しながらこのE.G.O.を使用するだけで標的は即時廃人と化す凶悪な利用法がある。ただしポアロ本人の戦闘能力はからっきしのため、戦闘においてこのE.G.O.が使われる場合はあまりなく、普段は「遠くにいる生物と視界を共有することで疑似的なドローンにする」等の応用でもっぱら情報収集に用いている。


【情報管理部門】

《概要》

 文字通りCa社において”情報”に関するあらゆる業務を行う部署。主な役割は大きく分けて三つあり、「"海"で収集した情報の整理と認識災害情報の隔離処理」「C区及び他区で出現した"海"やそれに類する異常現象の発生を感知するための情報監視網の形成と管理」「他社の間者からの防諜全般と折れた翼の特異点や機密情報の管理」に大別される。

 Ca社は特異点に類する技術を用いて”海”の出現範囲をCa社周辺へと制限してはいるが、その対処は完璧ではなく都市の何処であろうと”海”に繋がる門が開く可能性は健在である。そういった想定外の門の出現を察知するための独自の情報・監視網を情報管理部門では様々な方法を使って形成しており、これにより何処で”海”が開いても一時間以内に急行できる態勢を整えている。

 また、他社から送られてきた企業スパイへの防諜の方も担当しており、こちらに関してはどうでもいい技術流出に関しては目を瞑りつつ表に流出すれば翼戦争が引き起こりかねない危険な技術や秘密裏に回収した折れた翼の特異点に関してのみ厳重に秘匿する方針となっている(ガードを固めすぎた場合相手方がなりふり構わなくなるのを防ぐため)。無論やられっぱなしではなく、定期的に一斉検挙することで程よく対処している。

 最後に”海”から発せられる精神汚染に似た情報災害の厳重な管理と封印。こちらは脳に特殊な措置を施したり先天的に精神汚染耐性の高い職員のみが従事しており、”海”より稀に現れる理解不能な情報の塊の解析・解体・処理・封印を行う。その性質上K社の精神回復アンプルを湯水のように消費しており、それでも発狂して死亡したり廃人となる者が耐えない(その為最終手段としてW社からコピーした「現状復帰」の特異点技術による”保険”が従事する職員に合意の上でかけられている)。

 総じて、肉体的な労働こそ少ないが精神衛生という面では最も危険な部署と言える。

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