悪逆無道
(何かの跡地)
「…ふぅ〜」
もう何回吸ったかもわからないが、ただタバコを蒸す。
さて、今度は何をしてやろうか?
建物の破壊?殺戮?誰かの幸福を握りつぶす?
…脳裏をよぎるあの二人、片方は光を信じ続けた主人公気取りと、もう片方は俺が腕を落とし、闇に堕ちていた女。
女の方がどうしているか気になったので調査させた所、どうやら実家で生活しているらしい。
挨拶でもしてやるか、
(数日後)
「ま、恨まれるよな。」
挨拶に行った結果感じた、あの男の匂いと同時に幸せの匂いがしていた。
まぁ、強い憎悪に近い匂いがしたが。
恐らくだが、会話とお互いを知っている様子から二人は付き合っていたのだろう。
「………?……………!、クククッ………ハハハハハハハハハハ!!!!!!」
あぁやっぱりあの女は無様だ!自ら闇に堕ちたというのに、その奥の俺たちがいる深淵を恐れたんだ!だからあの男と女の家族に引っ張り上げられたのか!!
「同情するよぉ…桜宮礼佳ぁぁぁ………」
お前もまた世界の理不尽に苦しめられたのだろうな、そして滑稽なピエロと化していた。
しかし確実な違いがある!
俺は自ら踊り狂い、お前は無理に踊り狂っていた!
罪を重ね、今更幸福を望むのか!人形め!!!!
「オイオイオイオイオイオイオイ!最っ高じゃねぇかぁぁ!!!!」
俺が…俺がぁ!幸せを、握りつぶす!!
想像を絶する二人の苦痛、悲しみ、闇!
「あぁ、楽しみだぁ!!二人の幸福ガァ!“祝福”という名の祝砲が必要になる!」
「骸ぉ!」
「なぁに〜紫ちゃん!何か閃いた?」
「数日後の話だが…目が沢山手に入るかもだ!桜宮でなぁ…」
「そこか〜!何やるの?」
「あの二人を…絶望の淵に叩き落とすのさ!」
「なるほど!その時にお友達作って良いの?」
「あぁ!いくらでも作れば良い!」
「やった〜!」
クククッ…始めよう。
「……………地獄を作るぞ、野郎どもぉ!!!!」
「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」」」
「………………………ケヒヒッ」
桜の下には死体があるらしい、それならば…はははぁ【ゾクゾク】