必読!! データ管理をいい加減にしててえらい目に合う話

必読!! データ管理をいい加減にしててえらい目に合う話

TOCATTI

この記事は「Fediverse Advent Calendar 2025」第1会場5日目の記事です。


皆さんおはこんばんちは.TOCATTIです.初めましての人は初めまして.昨日のアドベントカレンダーはアレさんの今年の活動についてでした.色んなサービスを検討したんですね.積極的!


では私の話を始めます,まずは導入

皆さんは昨年のFediverse Advent Calendar 2024の第1会場21日目,蕎麦 @minadzki@bbbdn.jpsさんの記事をお読みになったでしょうか.そう,びびびどんが爆発炎上するお話です.他人事だと思ってゲラゲラ笑いながら読んでました.焼びさ悲襲!www(失礼)

その翌年に,自分があんな目に合うなんて夢にも思わないまま…


2024年~2025年にかけての冬の話

最初は使用しているデスクトップPCの不調でした.いきなり電源が入らなくなったのです.UEFIには入れるのだがWindows 7が起動しない.表示されるメッセージはメモリーがエラーを起こしているというものでした.しかしメモリーを新調しても同じエラーが継続するので,こりゃマザボが死んだな…と絶望しました.

思えば操作系のデザインが気に入り,逆にWindows 10が今一つ好きになれなかったため大学院時代からずっと使用しているWin7機.OSサポートはとっくに終了していますが,ハードウェアの方も流石に寿命だったんでしょう.仕方なしにWin11機の中古を購入し,Cドライブ兼データストレージにしていたM.2の500GB SSDも移植しました.


したらそのすぐ後にこのSSDが死んだ.


当初はそんなに重く受け止めていませんでした.購入して1年ほどのSSDがいきなり死ぬなんて思ってもみないし,SMARTの警告なんかも一切出ていなかったし,中には2023年秋~2024年夏にかけての大事な大事な写真データが山ほど詰まっていたからです.信じたくなかったとも言えますね.

しかしディスクの管理からも,UEFIからも,SSDにはアクセスできませんでした.M.2-USB変換アダプターを購入してぶっ差してみても,ストレージとして認識はされるもののやはりエラーがあってアクセス不能のまま.徐々に事態の深刻さを理解し始めました.

慌ててSanDiskサポートに連絡を取り,教えられたいくつかの対処法を試してみましたがまるで効果なし.深まる絶望感.SanDiskサポートは不具合品を送ってもらえば新品と交換するよ,と言ってくれましたがデータサルベージはサポート対象外だし1年で不具合出した製品は新品でももう欲しくないので大して意味ないんだよな.

※工業製品である以上モノに当たり外れが出るのは仕方ないので,このSSD製品自体がゴミだというつもりは露ほどもないんですが,だからと言って忌避したいという気持ちが消えるわけではないのも事実.


ちょっと寄り道

じゃあなぜSSD,それも500GBのところに写真データなんか置いていたのか.答えは単純で普段のデータ保存に使用している外付けHDDの容量がパンパンだったからです.折に触れて整理したり断捨離したり7Z圧縮したりしていたんですが,いかんせん撮るスピードの方が早い.なぜならトゥインゴGTがあるから.いい被写体があるとシャッターを切る回数も増える,そういうことですね.

海を背景に夕日に染まるトゥインゴGT.カッコいいですねぇ!

なら外付けHDDを増強すればよい,という意見は全くもってその通りで,サボったのとケチったのはTOCATTIの完全なミス.浅はかですね.


これはもう手に負えない,プロに任せよう

誰もがそう思う場面でしょう.いわゆるデータ復旧サービスの出番.というわけで色々ググったら,何と「一般社団法人 日本データ復旧協会」という団体があることを知りました.データ復旧業界の健全な運営を目的とした団体で,常任理事や理事を務める企業もある模様.こういう業界団体はえてして理事の力が(良くも悪くも)強く,技術も政治力もある者が務めているもの.なのでその中で依頼することに決めました.寄らば大樹の陰.

余談ですがこのときに,データ復旧においてはSSDよりHDDの方が可能性が高い場合が多いと知りました.SSDにデータを置いてたTOCATTIは本当に浅はかですね.


その1・データレスキューセンター(株式会社アラジン)

日本データ復旧協会常任理事.初期検査でどの程度の不具合かを確認し,費用見積もりを経て実際の復旧に取り掛かる流れ.(以降の企業も大体同じ)

SSDを預けて数日で返事が来て,レベル4の物理障害あり・費用は約35万とのこと.わや高額だが背は腹に代えられない.見積もりに同意して作業を進めてもらうことにしました.

1週間後,報告書と共にメールが来ました.物理的処置を施してからの読み出しを実施したものの反応がないため,ドライブをイメージ化できず,復旧不能とのこと.常任理事の技術力をもってしてもサルベージできないのか.深まる絶望感.頑張ったが力及ばなかった,申し訳ないという真摯な姿勢を感じられるメールの文面がなお一層絶望感を引き立てる.


その2・株式会社DD-RESCUE

日本データ復旧協会正会員.

ウェブからの申し込み時,特記事項の欄があったのでデータレスキューセンターに依頼し復旧できなかった旨を伝えたら,データレスキューセンター様で無理ならウチでも難しいですとの返事がすぐに来た.深まる絶望感.まぁ自社と同業他社の技術レベルを正しく把握していることは素晴らしいと思います.無駄にいじくり回してもうどうにもならないレベルにしてしまわれる方が怖い.彼を知り己を知れば百戦して危うからず.


その3・アドバンスデザイン株式会社

日本データ復旧協会常任理事.

初期検査で素子の破損か構造情報の損傷が生じていて,これから物理処置を検討すると来た.見積もりは約35-50万.そのまま進めてもらいましたが,構造情報の損傷があり,処置の上で強制的なデータ読み出しを実施したが反応せず復旧不能とのこと.常任理事の技術力をもってしてもサルベージできないのかその2.深絶.


その後

徒労感に負けしばらく放置しています.だって何とかできそうなつよつよ企業3社に無理って言われたんだよ? そりゃ凹みますわ.とりあえず今は別のこと(引っ越しとか)を進めて,気持ちが落ち着いたらまたあがいてみようかなと思っています.割と人事を尽くしたので絶望感はもうあまりないというか,気持ちが割り切れるようになったというか.伊豆大島とか試される大地北海道のトゥインゴGTドライブとか雪の兼六園とか大事な写真がいっぱい入ってるんですけどね.無理なものは無理なので.あと一部の写真はマストドンなどにアップロードしていたので,そこから回収できたというのもあるかも.

雪の三原山を背景にしたベスパ2台.マストドンにトゥートしたやつなのでTOCATTIの透かし入っちゃってます.

それとぽなさんのはてブロにちょっと情報があったので,最後には自力もトライしてみようかと思っています.十中八九無理だけど.

差し当たって「無料初期検査→見積提示→同意ののち作業着手」というのがちゃんとわかるところ3社に依頼してみたわけですが,日本データ復旧協会の常任理事や正会員だけあってどこも誠実.「絶対できます! 復旧率98%以上!」みたいなことは言わないし,結果の報告も分かりやすいし費用だって掛かったのは送料だけ.サルベージはできなかったけども依頼しなきゃよかったみたいな思いはないのでどこも優良企業だと思います.

その他のデータについては,4TBの外付けHDDを買ったのでそれをメインに,今まで使用していた1TBの外付けHDDをバックアップに使用する運用に変更.もちろんCrystalDiskInfoに見張ってもらっています.

Shizuku Edition使ってます.かわヨ.

※なぜNASを導入しないのかと思う方もいるかと思いますが,弊社で使用している小規模NASのHDDではなくNAS自身が不具合を起こしたという経験があり,いくらRAIDを組んでいてもHDDではなくNASがぶっ壊れたらどうにもならんよな…と理解したからです.いやどうにもならんわけではない.NASメーカーのサポートにリモートで操作してもらってアクセスの復旧だけはしてもらったのでデータサルベージはできた.


ということで,皆さんもデータは大事に取り扱いましょう.4TBのHDDなんてン万円で買えるんです.なのに500GBのデータをサルベージしようと思ったら30万円以上.費用対効果は考えるまでもないです.

きちんと管理,保存,バックアップ.でないと…

大変なことになりますよ…

明日の筆者はEsurioさんです.どんなお話でしょうか.楽しみですね.

ではぽやしみ~( ˘ω˘)スヤァ


最後に

サルベージできそうな情報(人・会社やサービス・手法などなど)ありましたら是非TOCATTIまで.よろしくお願いしますm(_ _"m)


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