後継

後継



死ぬこともできず惨めに生きながらえさせられる老耄。ドラグニオは今の自身をそう見做していた。引き際を見誤ったツケは思いの外大きく、辛いものであった。アレだけいた手下達の声も二度と聞けることない。

何より辛いのは虚無だ。何もすることが無い時、じわじわと形の無い虚無に呑まれ蝕まれていくような錯覚ほど悍ましく、苦痛だった。

素晴らしいくらい効果的な罰だった。


そのままであればいずれ、腑抜けて何も出来なくなるのは時間の問題であった。


そのままであったならば。


ある日、檻の中に一枚の新聞が差し入れされた。それは本来ならばあり得ないことだ。


この中にはもう誰も入らない。訪れる者もとうにいない。


久方ぶりに見た外部からの情報源にドラグニオは喰らいつくように見た。

そして、新聞を飾った一面を見て、ドラグニオは乾いた笑いを溢した。

「ククッ…ハハハ…!」

新聞の一面を飾ったのはある犯罪組織の犯行声明だった。


その組織の名はネオギャングラー。


どうやら後継者は自身を打ち倒した人間共の中から生まれたようだ。


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