後は頼みます...
「キサキ、もう先生とした?」
「まだじゃよ。...若しや、手を付けた後の方が良かったかえ?」
「ははっ...さあね?」
先生の到着までまだ時間がある。レイジョや他のみんなは上がらせた。「門主様」も、介入しないだろう。腕の見せ所だよあたし。とっておきの自分を盛り付けるんだ。にしたって、ちょっと緊張するなあ...少し歩くかな。
雨上がりの山海経を早足で歩く。満月は雲に隠れては現れを繰り返している。ある生徒との待ち時間に遅れてしまっているので、出せる限りのスピードで、全力で歩く。
"うわっ!?"
背中に誰かが飛びついてきたのが分かる。そのまま肩まで登ってきて...
"...キサキ?"
「おお、正解じゃよ。」
"どうしたの?歩きながらでいい?"
「玄武商会じゃな?」
"さすが門主様。"
「”キサキちゃん”と呼ばないのかの?”シャーレの先生”よ。」
"...わかったよ、キサキ。今ちょっと急いでるんだよね。"
「先生が生徒の足を舐めるような変態というのは、本当かえ?」
"どこで聞いたのかな!?"
「否定はせんのじゃな...案ずるでない。妾はどんな先生でも受け入れるぞよ。」
「それで、じゃ。この後二人で会わんか?なに、楽しい時間を過ごそうってだけじゃ。」
"ありがとう。だけど、今日はルミと遅くまで会うことになっているんだよね。"
「問題ない。其方の都合に合わせるのみじゃ。」
"うーん...流石に認められないかな、先生としてね。"
「先生の立場でないなら?」
"......あっ、ルミ!!!"
キサキが先生に乗っていた。なんで?キサキ、まさか。
「ここでお開きのようじゃな、先生、努々忘れるでないぞ?」
"だから、無理だって言ってるでしょ!"
「くふふ、そうじゃったな、そうじゃった。」
キサキと目が合った。こっちを見てニヤッと笑った。
やってくれるね...でも、ありがとう。今はそれしか言葉が浮かばない。益々、失敗できなくなったな。
「先生?遅れた分は取り返さないとね。ほら、行こっか。」
誰もいない玄武商会に先生を招き入れる。換気扇の音が少しうるさいかな。
「先生、さっきキサキと何話してたの?」
想像つくけどね
"秘密だよ。"
「ふーん?先生、見たことない顔してるね?」
"そうかな?はは..."
"なんか、最初にここに来た日を思い出すね。"
「おんなじこと、先生も思ったんだ、ほら、前と同じメニューだよ。」
"美味しそう!ありがとう、いただきます!"
先生は本当に食べっぷりが良い。そんなに食べさせられないのが残念だけど。
...
...
...
カチャッ
先生が食べ終わった。
"うわっ!?"
先生の背中に恣意的に当てる。先生の目は手で覆っておく。集中してもらおう。
「先生?前にも言ったけど、皆にそんな態度取ってるのかな?」
「先生のせいだよ?流石に、あんなものを見せられたらさ、」
「あたしだって、妬いちゃうな。」
"ルミ...ごめんね?"
「行動に表してほしいかな。それとも、痛い目に遭わないと分からない?」
先生のベルトに手をかける。先生が何か言ってるけど、無視しよう。
「先生はこれから、お仕置きだよ♡」