強がり屋さん
私は、麦わら屋に惚れている。
惚れるなという方が難しいだろう、ドレスローザでの一件で彼は私の本懐を成し遂げてくれたのだ。並々ならぬ想いを彼に抱えるようになった
だが、素直に気持ちを伝えられないのが私の悪い所だ。この性格が災いして度々ちょっとしたトラブルが起きてしまう
この間も……
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「ねぇトラ子、アンタルフィの事…好きなの?」
ナミ屋が爆弾を放り投げてきた。くそ…なんでこうもピンポイントでこんな質問を……周りにからかわれるのはムカつく!誤魔化さなくては……
「くだらない質問だなナミ屋、私はアイツの事をそんな目で見てねぇ。ただ利害関係が一致していたから一緒に行動してる、ただそれだけだ、お前もよく分かってるだろ?」
「え"、そんな否定しなくても……」
「そもそもアイツとは年が離れてるんだ。私から見れば麦わら屋は子供同然……そんな目で見れる訳がねぇ……そもそもアイツは私の好みからは程遠いからな!!あんなガキみたいな性格で騒がしい奴なんて別に「おもしれェ話してんなお前ら」……え…む、麦わら屋……まさか……聞いてたのか…?」
「あ、ルフィ。えっとね今のはその言葉の綾と言うか」
「おいトラ子」
「!!」ビクッ
「おれは、お前にとって迷惑なんだな」
「ち、ちがッ……迷惑なんて」
「おれ馬鹿だからよ、お前がそんな事思ってんのなんて気が付かなかった。そんなに嫌だったんだな」
「私の話を聞け「もういい」…ッ」
「お前とはしばらく話さねェ、用があるなら他の皆に頼んでくれ……じゃ」
ガシッ
「ま、待て麦わら屋!!!」
パンッ
「やめろ」
「ッ…や、待て…待てよッ…い、嫌…ダメ!!待って!!…ぁ……行っちゃった………ぅ、ヒック……やだ、やだぁ…!!ぁぁぁ……」
「と、トラ子!!落ち着いて………あぁもう!どうすんのよこれ……とにかく!!ルフィに謝りに行くのよ!!」
「……グスッ……もう、無理だ、あんな誤解…解けるわけない……自業自得だ、ぁ、あはは………」
「現実逃避しないの!!」
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結局この後許してはもらえるが色々と調教(おしおき)されてしまったのはまた別のお話……