幾度見た赤と造作無い行為
※>>68さんとは別人
※必然的に死ネタ
※文章力皆無
※状況が謎
いつものごとく倒れた主人を運ぶ。
今までも倒れた主人をこうしてズリズリ引き摺ってきた。
時折、自分自身が体力が尽きたりして倒れてしまう。
その度に何とか起き上がって、船を目指して歩みを進める。
途中、主人の腹の辺りから見馴れない赤い塊が露出していることに気付いた。
主人の倒れている姿は何度も見てきたが、こんなものは初めて見た。
一目して、また歩み始めた。
少しして、ボトッと何かが落ちた音がした。
主人の方を見ると、先程の赤い塊がまろび出ていた。
塊を鼻のあたりで押して詰める。
赤い塊の表面には、ベッタリと血が付いていた。
それに、力を入れすぎると潰れてしまうんじゃないかと思うくらい柔らかい。
塊と自身が接触する度、白い毛に血が染み込んで赤くなる。
生温い。
ようやく塊を集め終えた。体の向きを戻して歩を進める。
また少しして、ベチャ、ベチャ、と不快な音が聞こえた。
集め終えたばかりの塊がもう地面に落ちている。
しかも、先程よりも塊が多くなっている。
また詰め直すと、塊に土埃が付いた。
回数を重ねるにつれ、塊は多量になり、溢れていき、冷たくなっていった。
ようやく船が見えてきたので、立ち止まって休憩する。
そろそろ起きたら?と主人の頬を舐める。
それでも、主人はピクリとも動かない。
いつもなら、流石にもう起き上がっている頃。
もしかして、途中で寝た?
そんなことを考えていた時、船長と出くわした。
主人を見た船長が、見たこと無い顔をする。
何故そんな顔をするのだろう。船長だって知っているだろうに。
主人が倒れるのは、
"いつものこと"ではないか。