平子と藍染…宿命の再会!裏
【裏死神図鑑】出来てる2人「……………ニャァン?」
「……隊長?」
「ごろごろ~」
そう言いながら平子は藍染に身体を摺り寄せて"やる"。
「ふふ、可愛いですね…よしよし」
「ニャアァ~」
藍染は平子の顎の下に手を差し入れ、撫でたり擽ったり。
それに機嫌を良くしたのか、平子は喉を鳴らしながら目を細めている。
(誘っているのか?平子真子、ここで?)
そう考えながらも、平子を長椅子に横たわらせる。
「悪い猫ですね」
思慮は一瞬。
藍染は平子に覆い被さり、その唇に口付けた。
最初は舌を絡ませるように、そして歯列や頬の内側をなぞっていく。
平子は嫌がる素振りもなく、ただそれを受け入れてる。二人は今迄、何度も口付けも、その先もした事があった。
…要するに平子に男が出来ない原因の一つに藍染との中途半端な遊びが邪魔をしているのだが、それはまた別の機会に。
平子の身体の力が抜ける頃、藍染は口付けを止めた。
二人の舌から伸びた銀の糸が切れる。
それを見届けた藍染は平子の口元に浮かぶ唾液を拭い、再び唇に喰らいついた。
今度はゆっくりとした口付けだった。
下唇をなぞったり、舌先を軽く吸ったり。
「に…………ぅ…あ……」
時折隙間から吐息を漏らし、貪るような接吻に呼吸を乱していく。
藍染は名残惜しそうに唇を離した。
息苦しかったのか平子は大きく呼吸をする。
その挙動を見つめていると、不意に股間を撫でられ、急な刺激に声を上げそうになったが、どうにか押し殺す。
平子は跡がつかない程度に歯で藍染の耳たぶを弄りつつ、横目で時間を窺っている。
「集中出来ませんか」
「後ろめたさがないんかお前は」
藍染が言い訳じみた言葉を考えたその時、また控えめなノックの音が聞こえ、平子と藍染が同時に扉の方へ視線を向けた。
「失礼します」
そして聞こえたのは、聴き慣れた部下の声。
二人の思考が一致した。
休憩時間の 終 わ り だ
平子はわざとらしく声を上げながら椅子の背もたれに寄り掛かり、首と背を伸ばした。
藍染は口元を拭ってから立ち上がり、扉を開けて部下を室内へ招き入れた。
「……失礼します。書類をお持ちしました。その……そろそろ休憩時間が終わるので会議の方に、と」
「まだ全然休憩しとらへんのにィ」
平子は書類を受け取りながら席間の苦虫を噛み潰したような顔を見つめる。
「ありがとう。助かったよ」
藍染は五番隊の執務室への扉前で立ち尽くす部下に笑いかけた。
「は、はいっ!では失礼します!」
「では隊長、ご準備よろしいでしょうか」
「んあー……しゃァないなァ……」
「仕方ないですね」
藍染は何事も無かったかの様に笑いながら、長椅子にだらしなく腰掛ける平子へ歩み寄る。
「隊長、お早く」
「分かったから待っとれ」
そう言って平子は緩慢な動作で立ち上がり、書類を藍染へ渡して扉に向かって足を進めた。
部下に邪魔をされた形となった藍染は、平子の後ろを歩きながら『一晩かけてケダモノスタイルで楽しもう』と頭の中でスケジュールを組み立てるのだった。