『幕間ララ&セカイ』
『ララとヤマト』(空島以前)
自称おでんことヤマト。ルフィの仲間で一家にとっても大切な友人であるが本人のおでんオタクっぷりが災いして最近は大好きなミライ達からの扱いが非常に悪かった。
しかも気を落ち込みそうになるのはこれだけじゃない。
「カイドウさん、そんなガキの宿題なんか他のやつにやらせれば良いでしょ」
「ウォロロロ、それがやってみると結構楽しめるもんでな。筆跡とかでバレるのは面倒くせぇ、それでミライと仲が悪くなるのもアホらしい」
大嫌いな父親のカイドウの方が上手くミライと付き合っていたからだ。最初はどうせすぐにバレて二度と近づくなとか言わるとか思ってたのにまさか何年も上手く通えてオマケに優等生・・・悔しさで血の涙を流しそうになっていた。
このままだと完全にカイドウに負けてしまうと思ったヤマトはまたルフィ達の家に遊びに行った。
「皆〜!!遊びに来たよ〜!!」
ヤマトはそう言って上手く仲良くなろうとルフィ達への挨拶をそこそこにミライ達の方に行ったがミライは純粋に学校の宿題をやってマストは話よりも冒険探険派なので何処かへ行き、ムジカやライトもそれについて行ってセカイは寝ていた。
「うぅ、ね、ねぇララちゃん・・・僕の話を・・・」
「やだ・・・もう覚えてるから飽きた・・・」
ガーン!!!
生まれてからと言うもの事あるごとにやりまくってたせいで飽きられてる事にヤマトはショックを受けて打ちひしがれてるとララが一冊の本を持ってきた。
「これ、読んで・・・」
それはララがワノ国が開国された事で外に出てきたワノ国の書物だった。絵物語ではあるが何分ララにはまだ読めなかったのでワノ国の文字に1番詳しいヤマトに頼んだのだ。
「ララちゃん・・・うん、任せて!」
さすがにそこからヤマトはちゃんとララに本を読んであげた。色々と難しい内容は挟まれてはいたがヤマトはララに疑問に思った事を聞かれると丁寧に教えた。
「・・・おしまい・・・どうだった?」
「楽しかった・・・後でセカイにもやる」
「なるほど、そう云う事だったのか。ララちゃんは良いお姉ちゃんだね」
「次はヤマトお姉ちゃんの番・・・」
「え?」
「おでんの話、聞いてあげる」
「うぅ・・・ララちゃん!!ありがとう!!!」
ララの優しさに感激したヤマトは泣きながら抱きしめた。
(うぅ、凄く良い子だ!どうだ、牛ゴリラ!ここまで仲良くなれまい!!)
ララと仲良くしてる事に対してカイドウに悪態を着くヤマトだった。
ー一方その頃ー
『ぷるるるる・・・おう、ミライか?どうした??』
「あ、カイドウくん!明後日、皆と集まって勉強とか音楽とか色々とやったり遊ぶんだけどカイドウくんも来ない?」
『ウォロロロ、行く。場所は何処だ?』
「ベルカントだよ。じゃあ来てね!」
その牛ゴリラであるカイドウはミライや同級生達と勉強と遊ぶ約束をしていた。
『セカイとキラー』(空島以前)
セカイは物怖じしない。
どんな事にでも好奇心旺盛であり人懐っこいタイプである。
「ララ姉、絵本読んで〜」
「うん、良いよ」
そんなセカイは最近ララと仲が良い。なぜならセカイに良く本を読み聞かせているからだ。最初はお姉さんぶりたくて始めたララだが今ではそれが楽しくなり、セカイもララと一緒にいれて嬉しかった。
しかし・・・・
「ララ姉、キッド達が来たよ〜」
「!?・・・セカイ、後で読んであげるね」
ムジカがそう言うとララはセカイに本を読むのを止めて行ってしまった。取り残されたセカイは最初は分からなくて呆然となっていたがだんだんと理解してきた。
「むぅ〜〜〜〜〜〜!!!!!」
そして思いっきり頬を膨らませた。
面白くなかった。折角のララと仲良くしてたのにそのララがほっぽり出して何処かへ行った事にセカイは大変不満だった。頬を膨らませたままセカイは外に出るとそこにはキッドと仲良く遊んでるララ、ムジカ、ライトの姿があった。
(むぅ〜〜〜〜!!!セカイと絵本読んでたのに!!!)
「ファッファッファッ、久しぶりだなセカイ、どうしたそんなに怒って??」
頬を膨らませてるセカイに気づいてキラーがやってきた。
「むぅ~、ララ姉セカイと遊んでたのに・・・取られた・・・むぅ~〜〜!!!」
「ファッファッファッ、そうか!」
「セカイのララ姉なのに・・・むぅ~!」
ほっぽり出したララではなくキッドの方に目が行ったのはキッドの名前を聞いてすぐに向かったララのせいだろう。セカイはキッドに対して頬を膨らませていた。
(キッド・・・お前は女難の星の下で生まれたのか・・・)
キラーはセカイの怒りに対してかわいい子供の怒りだと思いつつ、キッドに対してそんな事を思っていた。
セカイ、生まれて始めて嫉妬に近い感情を得てしまった瞬間だった。