嵐の夜に

嵐の夜に


 ゴロゴロと雷が鳴り、大雨が窓を叩き、カーテンの隙間から眩い光が時折差しこむ夜。エクレシアは頬に朱を差した顔でフルルドリスの寝室のベッドに座って、部屋の主にしな垂れかかりながら彼女に囁きかける。

「フルルドリス……その……私を抱いてください……」

 熱に浮かされたよな表情で、吐息交じりにエクレシアがそう言う。フルルドリスはエクレシアの肩を抱きながら、戸惑った表情で彼女の名を呼ぶ。

「エクレシア……」

「ごめんなさい。お願いします……フルルドリス」

 エクレシアはそう言うとフルルドリスの唇を奪ってしまう。そして、閉じられたフルルドリスの唇を舌で何度も撫でて、これ以上のことをせがんでいく。

 雷の鳴る日はいつもそうだった。エクレシアは雷の音を聞くたびにフルルドリスの稲妻を思い出し、彼女の鋭い視線を思い出してしまうのだ。雷の光を見るたびに恋人であるフルルドリスの事を想えば、エクレシアはどうしても体が疼いてくる。それが一日中続けば、聖女だとしてもはしたない程にフルルドリスの事を求めてしまうのだ。

 至近距離でエクレシアにせがむような視線を与えられ、子猫のようにいじらしく唇を舐められるフルルドリスは、目を閉じて覚悟を決める。

「エクレシア」

 キスしてくるエクレシアを一旦引き離し、フルルドリスは目の前の恋人のことを見る。寂しそうな表情をした彼女は、体をフルルドリスに擦りつけながら恋人の言葉を待つ。

「どういう風にされたい?」

「っ……!ありがとうございます」

「どういう風に?」

 フルルドリスは喜色満面の笑みを浮かべるエクレシアの服の裾に手を持って行きながらもう一度問いかける。その問いに、エクレシアは半分恥ずかしそうに、もう半分は恋人にすら向けるのを憚られるほど蕩けた表情を向けながら口を開く。

「忘れられないほどに愛して……」

「わかった」

 フルルドリスは裾を掴んだ服を脱がすと、すぐさまエクレシアの唇を奪う。フルルドリスが唇でエクレシアの唇を食むようにすると、彼女も同じことをフルルドリスにやり返す。

 激しく唇を貪り合いながら、エクレシアは腕に引っかかった自身の服をベッドの外に投げ捨てる。一方のフルルドリスはエクレシアのブラを外し、それもベッドの外へと投げる。

「んっんっ……フル――」

 激しいキスの中、エクレシアが口を開きかけると、フルルドリスは彼女の口内へ舌を差し込みベッドに押し倒してしまう。そして、次は下を脱がしにかかる。

「ちゅぞっ……ちゅ……」

 舌同士が激しく交わる水音が寝室に響き、その音に2人は興奮が高まる。発情しきったエクレシアの舌は熱っぽく、甘えるようにフルルドリスの長い舌に絡みついていく。フルルドリスも、エクレシアの舌を自分のそれで絡めたり、彼女が伸ばしてきた舌を啜ったり甘噛みしたりする。

「ん……ぷはっ……。エクレシア、もう濡れてるんだな」

 そして、一旦顔を離したフルルドリスがパンツまで脱がしてしまうと、そこからは発情しきった女の匂いが溢れてきた。アソコとクロッチの間にはいくつもの愛液の橋がかかっていて、それにエクレシアは恥ずかしそうにしながらも、フルルドリスが触りやすいように腰をまげてアソコを見せつける。

「フルルドリス……。私の大好きな人……、来て……」

 エクレシアは愛を囁きながらフルルドリスの首に腕を回して彼女のことを引き寄せる。フルルドリスはそれに頷き、エクレシアの鎖骨にキスを落としながら、彼女のアソコに手を這わせる。

 まずは陰唇にふれてみる。もうすでにぬるぬると愛液で濡れていた。

「んぅ」

 エクレシアはそれだけで感じ入った声を上げ、フルルドリスはその陰唇を人差し指でなぞってこれからもっと触ることを予告する。

「あんぅ……じらさないで……」

「わかってる。焦らないで、愛しのエクレシア」

 フルルドリスは鎖骨にキスマークを付けながら、人差し指でエクレシアのクリトリスを弄り始める。

「ひうぅっ」

 痕を付けるための吸い付きと、クリトリスを弄られる快感が背筋を駆け上がり、エクレシアは嬌声をあげる。

 それに気をよくしたフルルドリスは鎖骨だけではなくおっぱいの付け根にも痕を付けながら、可愛らしく立ち上がったクリトリスを人差し指と親指で摘まむ。

「んはぁっ!ああっ!」

 エクレシアは髪を振り乱しながらフルルドリスに抱き着く腕の力を強くする。そして、彼女の分厚い指にクリトリスが潰され、擦られ、愛液をもう一度塗りたくられ、とするうちに、絶頂の高みへと上っていってしまう。

「イクっ!イっちゃいます!」

 エクレシアはフルルドリスの頭を抱きしめて菖蒲色の髪に鼻をいれ、彼女の匂いを胸いっぱいに吸い込む。そして、愛液をぷしぷしと吐き出しながら、体を強張らせてあふれ出る幸福感に浸る。

「イクッ…ゥ……ぅはぁ……」

 イった後、エクレシアは熱っぽいため息をついて体の力を抜く。対するフルルドリスは顔を上げてエクレシアと目を合わせて、満足したかどうかを確認する。

「ああ……フルルドリス……」

「エクレシア?」

 エクレシアは絶頂の余韻に浸りながら蕩けた顔でフルルドリスの頬を両手で包みながら名を呼ぶ。それにフルルドリスが首を傾げると、エクレシアは吐息交じりにそっと言葉を紡ぐ。

「愛してます。フルルドリス」

「私も、私も愛しています。エクレシア」

 愛を囁かれたフルルドリスはエクレシアにキスをすると、愛液に濡れた指を彼女の膣の中にずぷと挿入していく。

「ちゅちゅ……。んんっ!」

 エクレシアはフルルドリスの舌を啜りながら、自分の中に入ってくる太い指の感触に鼻にかかったうめき声をあげる。フルルドリスの指が自身の中に分け入ってくるたびに、彼女の指の形を思い起こし、その異物感を愛しく思ってしまう。

 フルルドリスはエクレシアの柔らかすぎる中を傷つけないように真っすぐ指をいれ、湿った中のひだををかき分けていく。その度にエクレシアの膣壁が指に吸い付いてきて、指の形に沿う様にうねってくるのに嬉しくなる。

「れお、ちゅむ、ちゅっ」

 二人のキスはますます激しくなり、その中でフルルドリスの長い指がこつんとエクレシアの膣奥に到達する。膣壁とは打って変わって固さを持つ子宮口が指先にあたり、フルルドリスはその子宮口の回りをトントンと叩き始める。

「んぁっ、んっ」

 エクレシアはポルチオを優しく叩かれるたびに、じわじわとした快楽と幸福感が子宮からあふれて、それに合わせて呻いてしまう。

 フルルドリスはエクレシアが呼吸しやすいようにキスをやめると、その代わりに額を合わせながら至近距離で見つめる。

「フルルドリスぅ……あっ、んっ」

「エクレシア。好き……大好き」

 ポルチオを刺激されるたびにエクレシアは体をくねらせ、フルルドリスは好意を伝えながら動かす指を激しくさせていく。

 ポルチオを叩くだけだった動きは、関節を折り曲げて中を押し広げたり、手の腹でクリトリスを刺激したり、手首を動かして指を出し入れさせてみたりと変化していく。

 何度も逢瀬を重ねたフルルドリスの、エクレシアを愛するためだけに覚えた指戯。それにエクレシアは頭の中がフルルドリスの愛だけで一杯になってしまう。

「あ゛ぅ!イイッ!気持ちっ、良いですっ!」

「エクレシア……エクレシア……っ」

 フルルドリスはエクレシアの鎖骨を軽く噛み、もう片方の手で小さな胸を激しく揉んでいく。

「ああっ!もっとッ!フルルドリス!フルルドリスぅ!」

 ぐちゅぐちゅと激しい水音がする中、更にエクレシアはフルルドリスのことを求め、彼女の背中に爪をたててしまう。フルルドリスは滅多に見れない彼女の乱れきった姿に、心臓を締め付けられ下腹部に熱が溜まっていくのを感じ、エクレシアのことをもっと乱れさせたいという欲望が鎌首をもたげる。

「っ……エクレシア……いいんだな?」

「うんっ!好きっ、だから!んあっ!全部っ愛して!」

 エクレシアの了承の言葉に、フルルドリスは指先に魔力を籠め、小さな雷を放つ。

「うぎゅっぅ!!!」

 ビクンッとエクレシアが体を跳ねさせる。

 エクレシアは膣内にピリピリと走る電流に腹を痙攣させ、下腹部が燃えているような悦楽を感じる。しかし、視界がパチパチと白んでも、フルルドリスの菖蒲色の髪や鮮やな瞳、そして甘い匂いは五感を通して余すことなく取り込んでいた。

「ああっ!!感じる!!きゃうぅっ!!フルルドリス!!フルルドリスの全部!!」

 エクレシアは乱れに乱れ、何度も気をやって愛液を勢いよく吹き出す。フルルドリスもエクレシアの肌や胸を貪るようにキスをして、理性がドロドロに溶けていくのを感じていた。

「好きっ!フルルドリス!好きっ!ああッ!」

 エクレシアは顎を上げ、喉を引きつらせながら今日一番の絶頂を迎えようとしていた。フルルドリスも、エクレシアの甘い女の匂いや声に脳の奥から幸せが溢れ出ようとしていた。

「イ゛グぅッ!」

「っ!っ……!」

 エクレシアはプシーッと潮を噴き出し体を跳ねさせ、フルルドリスは彼女の心臓の上に赤い痕を付けながら自身も粘度の高い愛液を零しながら脳イキしていた。

「っ……。はぁ……ふぅ……」

「ああ……エクレシア、大丈夫か?」

 大きな絶頂の山を越えたエクレシアは体から力を全て抜いてベッドに体を横たえる。そして、フルルドリスは愛液でぬるぬるになった手を彼女の中から抜き、その手を拭きながらエクレシアの顔を覗き込む。

 エクレシアは汗で額に前髪を付けさせながら、大きく息をついていた。目はとろんと蕩けて、口の端からはよだれがだらしなく垂れていた。

「フルルドリス。まだ……」

 フルルドリスはそんなエクレシアの顔に、下腹部の熱を再燃させながら彼女の言葉を待つ。

「まだまだ、もっと愛してください」

 そして、エクレシアは更なる愛を要求した。

 フルルドリスは一も二も無く頷き、絶頂の余韻で体の力が入っていないエクレシアのことを抱き上げる。エクレシアの体からは汗の匂いがしたが、むしろフルルドリスはそれに興奮してしまう。

「エクレシア、後ろを向いて」

「はい」

 フルルドリスはエクレシアのことを背中から抱きしめる。そして、右手を彼女のあそこに、左手を胸に当てながらしっかりと支える。

 フルルドリスはエクレシアの全てを抱き留めながら狂おしいほどの愛を伝える準備をし、エクレシアはフルルドリスに全てを預けながらその愛を受け止める準備をした。

「エクレシア、愛しています」

 フルルドリスはエクレシアにそう囁くと、ゆっくりと胸を揉み始める。

「はい。私も、愛しています」

 じんわりとした快楽を感じながらエクレシアは微笑みながら頷く。

 そして、フルルドリスは右手でエクレシアのクリトリスを摘まむと、軽くつねる。

「んあっ!」

 エクレシアが体を震わせて快楽に耐えようとするも、フルルドリスはそれを許さずにエクレシアのことをひしと抱きしめ続ける。加えて、フルルドリスはエクレシアの胸の突起もこりこりと刺激し始める。

「ひうぅん!」

 エクレシアの嬌声が上がると、また愛液が溢れ始め、フルルドリスはそれを指先で感じると、クリトリスを弄るのをやめて、また指を膣口に挿入していく。

 二本の指を入れると、フルルドリスは膣内の浅い所、クリトリスの根元辺りを激しく擦りながら手のひらでクリトリスを押しつぶす。

「イくッ!」

 それだけでエクレシアは簡単にイってしまう。しかし、一切満足していないのは明らかで、彼女はお尻をフルルドリスに押し付けるようにしながらその上をおねだりする。

 フルルドリスはエクレシアのうなじに口元を擦りつけながら、彼女のおねだりの通りに指から小さな雷を発生させる。

「あ゛あ゛っ!!」

 クリトリスの根元と乳首に強い快楽の爆発を感じたエクレシアは、目を見開きながら快楽の声を上げる。電流がぱちぱちと流れるたびにエクレシアは絶頂を繰り返し、フルルドリスはそんな彼女がイクたびに濃くなっていく女の匂いに、脳と子宮が溶けてドロドロに熱く滾っていってしまう。

「ふぅー!ふぅー!」

 フルルドリスは鼻息荒く、エクレシアのうなじに甘噛みをしてしまう。そして、本能のままにエクレシアを弄る手を激しくさせていく。

「フルルドリス!全部気持ちいい!」

 エクレシアは強く揉みしだかれている胸と激しくぐちゅぐちゅと弄られているアソコから得るフルルドリスの動き、電流と噛まれる痛みすら全て幸せと快楽に感じて、甲高い嬌声を上げ続ける。

「もっと!もっと愛して!愛してます!フルルドリス!」

「エクレシア!私も愛してる!大好きだ!」

 二人の夜はまだ始まったばかりだった。

 

~~~❤

 

 カーテンから差し込む朝日でエクレシアは目を覚ます。そして、寝ぼけた目つきで窓の外を見れば、昨日の嵐が嘘だったかのような爽やかな青空が広がっていた。

 そして、彼女は気配を感じて隣を見る。そこには、フルルドリスがいた。

「……」

 エクレシアは段々自分の昨日の乱れようを思い出し、顔を真っ赤にさせていく。少し目線を下げれば、自分の体にはフルルドリスに付けられた痕が大量にあり、昨日の行為の激しさを物語っていた。

 そして、エクレシアがもじもじとしていると、隣のフルルドリスがうめき声を上げながら目を擦り始める。

「フルルドリス……」

「おはよう。エクレシア」

「お、おはようございます」

 フルルドリスはエクレシアのことを抱き寄せると、彼女と啄むような優しいキスをする。エクレシアもそれに応えて、フルルドリスを抱き返しながらしばらくキスを楽しんだ。

「その……昨晩のことは……わぷっ」

「ふふ。誰にだって恋人に愛されたい日はある」

 おはようのキスの後、エクレシアが昨日の自分の乱れようを恥ずかしそうに話題にしようとしたところで、フルルドリスは彼女の事を胸に抱きしめてそれ以上を言わせなかった。

「フルルドリス……ありがとう」

 エクレシアはフルルドリスの豊満な胸に頬を摺り寄せながら、嬉しそうに微笑みながらお礼を言う。

「どういたしまして」

 フルルドリスも、可愛らしい恋人の頭を撫でながら微笑むのだった。

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