対峙 1

対峙 1


兄さんと姉さんの秘密を聞いた。聞いた上でぶつかって、2人を復讐から引かして僕だけでやろうとしたら2人からの反発が当然凄かった。

姉さんからは怒鳴られて泣かして仲直りして、兄さんとは(腹を)殴って(顔面)殴られて仲直りして自分の傲慢さを改めた上で

兄姉弟で包囲網を敷いた。

兄さん達で作品を世に出して世間にアイさん…お姉ちゃんの秘密と死の真相、その下手人、黒幕を想起させる。

僕はフリルと共に義姉になるころもさん通して協力漕ぎつけた秀知院のOBOGの方々(暴力団のTOPの娘、龍珠さんと探偵の越前はじめの弟子・風祭さん、剣道の先生になってくれた小島さん)のおかげで法律で追い詰める準備と暴力処置による睨みを効かせ、下手な行為をさせなくする。

そして今日、映画の公開日。最速公開の前に勝負を仕掛けに行く。

逃しはしない、と。大人しく縄につけ、と宣告に。

「ーーーもしもし、お忙しいところ申し訳ありません。苺プロのアルバイト、斎藤硝太と申します。カミキプロダクション様でよろしいでしょうか?」

『苺プロダクションの?お世話に、なります…?どういったご用件でしょうか』

「カミキヒカル社長にご用件がありまして、突然ですがアポイントを取りたくて」

『…社長は忙しい方ですのでお日にちを改めるか、代わりの方にアポイントをお願いしてくださ』

「社長に『雨宮吾郎』『片寄ゆら』『アラライのワークショップ』『姫川愛梨』について存じ上げてます、とお伝え下さい。おそらくそれで可能かと思いますので」

『…承知しました。少々お待ちください。』

アルバイト、て言うしか無いんだよなぁ。

正式な身分無いし。いきなり門前払いではなく話聞いてくれる受付嬢で良かった。

さて後はどうなるか、だ。ダメだったら風野さんにお願いした封書を送るだけだが。

『待たせて申し訳ない。カミキヒカルです。今日のAM10:00に渋谷ハチ公前近くのスターバックスでどうでしょうか?』

ーーーマジかよ。本人か

『もしもし?良いかな?君の要望だからね、斉藤壱護元社長と斎藤ミヤコ社長の息子で星野アイの義弟くん。君も人目があって護衛が控えている場所が良いと思うし』

声音だけで分かる。こちらを何も脅威だと思っていない。なめているのか、達観しているのか、両方か…

「ーーーありがとうございます。ではそれで。『手土産』は要りますか?」

『フフ、気にしないで欲しい。楽しい話をしようじゃないか』

「ええ、そうなることを祈ってます」

僕と奴の最初の戦いだ。

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