宿儺に奉仕する塵芥の話

宿儺に奉仕する塵芥の話


※平安宿儺×複数モブの食い散らかしネタ

※なぜか存在しない記憶で相思相愛になる百合が生えた

※裏梅と人肉料理もちょっとだけ出るぞ

※グロリョナの里で性癖を煮詰めながら生きてるバケモノによる呪霊玉みてぇな作品なのでなんでも大丈夫な心の強い呪詛人(じゅそんちゅ)だけ楽しんでくれよな☆



濃厚な死の匂いが立ち込める褥の闇に、蝋燭の火の揺らめきでちろちろと浮かぶ肌は幾人も折り重なり、そこらに投げ出された手足はどれが誰の物とも知れない。

「ぎぴ…ごっ、ぉエ……ッお゛!ごひゅ…ご…」

また一人、女が絶命し損ねた草食動物のような喘鳴を漏らして四肢を痙攣させる。

発育の悪く寸足らずな女だった。

人並み外れた巨躯の宿儺が相応の質量のある逸物で小突いて遊んでいる間はまだよかったが、興が乗って深く穿ったところ腹が裂けて締りが悪くなった。小水まで振り撒き泣き喚く始末だった。

それに飽いて不快感を覚えた宿儺が、女の頭など簡単に握りつぶせるほど大きな手で首を捩じったのだ。

首に手がかかり死が迫った瞬間の形相と死に際の締りは悪くなかったようで、宿儺は腕の中で暴れる女の関節が外れる音がするのも構わず、破けた腹の中に数回腰を打ち付けて射精した。

「次」

目の前の光景に震え慄きながらも死から逃れたい一心で奉仕している女たちが、頭上から振ってきた冷酷な音に、咽喉を引き攣らせる。

あらぬ方向へ首が折れ曲がり、鼓動に合わせて口から血を垂れ流し、所々内出血で斑に染まった体は無意味な痙攣を繰り返す間もなく心臓も止まるであろう女の肉体から男根を抜き取れば、膣の分泌液と血と精液、更には腸(はらわた)まで絡みついてきた。

宿儺の右脇へ侍り腹の口へ酒と肉を運んでいた薹が立った女と、左の副碗へ胸を押し付け自らほとを解していた年頃の女が、もう生き延びられないと悟った悲しい生き物の目をした。

二人はこの世でお互いしか言葉の通じるものは残っていないかのように目配せし、つまらなそうに鼻を鳴らす宿儺の中心で勃起しているソレへ、ぶるぶると震えながら舌を這わせる。

陽物を挟んで口吸いをするかのように、極限で壊れかけた脳が出す快楽物質に従って興奮へ身を委ね、宿儺へ奉仕しながらも互いの心を慰め合う。

目の前の恐ろしい現実から逃避するためだとしても、同じ立場の人間に心を傾けることは己の支えとなるのだ。

たとえば、少し年上の女が姉のように優しく豊満な肉置きの柔らかな体で、今すぐ自分を抱きしめてくれ、年で僅かに垂れている身体の温かさにくるまれて、怖いものは無いのだと、眠れば全部夢になるのだからお眠りと、優しく撫でてくれたらどれほど良いだろうか。

たとえば、年頃の女が張りのある肌に汗を浮かべているのが、褥の中などではなく病に伏している床であったら、変わってやりたいと思いながら布を濡らして拭いてやり、微笑み返してくれる愛しさに胸をときめかせ、良き殿方へ輿入れするための品々を選りすぐることだろう。

妄想へ逃げる女二人の頭や背中に生暖かい雫が垂れ落ちる。

骨から肉が剥がれる音、嚙み切られる音、小さく噛み砕く音、飲み込む音、少し前まで生きていた人間がただの肉になっていく音がする。

化け物が暇潰しに齧る数分前の贄の血であると冷静な部分が察する。

しかし、現実を見つめてはいけない、体が動かなくなるからだ。

体を動かさなければならない、奉仕しなければ文字通り食い散らかされるからだ。

悍ましい肉塊を胎に受け入れ、必死に腰を振っていれば比較的マシな死に方ができるのだ。

奉仕も出来ず泣き喚くしか能がなかった女は、右側の臀部と太腿を踊り食いされ、裏梅と呼ばれる側仕えに下げ渡された後は生きたまま捌かれた。

血を抜かれ紙のように白くなった肌を晒してぴくぴくと痙攣する様は、他の女たちを従順にさせるのには役に立った。

べちゃべちゃと男根に纏わりついていたあらゆる汚れを舐めとった下から、赤黒くいきり立ち血管が走るグロテスクな様相が露わとなる。

人を殺した凶器が、今から己のほとを刺し貫くほことしてありありと現実を突き付けてくる。

妄想の中でかわいいかわいい愛娘となった年頃の女を僅かでも優しい殺し方をしてもらえるように、薹が立った女は鬼神に跨り、裂けて血が滲むことも厭わず震える膝に力を入れて屈伸運動を繰り返す。

ぐちゃぐちゃと響く音は、まともなまぐわいで生じる液体によるものだけではない。異常な程に鉄のにおいが立ち込める褥で尚鮮烈な新しい血の匂いがする。

振り解けた髪を額はおろか背中にまで貼り付かせ、獣のような呻き声を上げながら、膣で、子宮で、骨盤で、凶大な魔羅をしごき続ける。

ついぞ膝が笑って腰が抜けた女は、もはや正気を失くした様相で何事か唸りながら胎を捏ねだした。あまりの大きさに腹が内側からぼこりと盛り上がっているのを、少し弛んだ己の腹肉ごと捏ね回している。

宿儺にとって女とは少しやわらかい肉であり、時にはこうした使い方で性欲を吐き出す程度の存在であった。

しかし、壮絶な思いで体を突き動かす女の躍動、情念、そして腹の肉と子袋越しに手淫する程の必死さは見どころがあると思えた。


静かになった殿の外から裏梅の声が届き、宿儺は鷹揚に入室を許可する。

入るなり、随分と短くなった蝋燭の火に照らされる宿儺の玉体に纏わりつく女共の死に際に放出された呪力やあらゆる汚物が目につく。

「御食事と湯殿の準備が整って御座います……先にお湯を召されますか?」

鼻頭に皺ひとつ寄せず身綺麗にすることを薦めれば、裏梅がただ一人頭を下げる主人はのっそりと立ち上がり、誰ぞが身に着けていた着物で血を拭って捨て、のしのしと褥を後にした。

湯殿から出た宿儺が寝殿で掃き清められた庭と月を肴に杯を傾けていると、裏梅が先程捌いて調理した肉を運んできた。

腕や脚の肉は大きく切って塩気のある味付けで焼き、一部は醤を揉み込んで軽く燻してある、胴や顔などの肉は細かく挽いて炒った種実類と和えて蒸し焼き、内臓はたっぷりの山菜・茸類と汁物にしてある。

痒い所に手が届く、よくできた臣下であった。

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