宝錆
13話見終わった勢いで書いたので推敲してない 続きは行間を読んでくれby30分遅れの語り部「ふわぁ……」
ついこの間まで大騒ぎだったのが噓のように穏やかな放課後。九堂と蓮華姉さんはス〇バの新作を飲みに行くとかで不在。ミナト先生は昨日から出張。アイザックはタブレットの充電が切れたためおやすみ中。スパナはどこをほっつき歩いているのやら。そんなわけで錬金アカデミーにいるのは俺と錆丸先輩の二人だけだ。
冥黒の三姉妹から錆丸先輩を奪還し、ようやく平穏が戻った。先輩は操られてドレッドに変身してしまったことを負い目に感じているみたいだけど、俺は先輩が無事だったことにほっとしていた。早く先輩に元気になってほしくてお弁当を作ったり、ケミー探しにより精を出していた。
「先輩のためなら何でもします!」
「じゃあお宝ちゃん、うちとひと山当てに行かへん?」
「も~蓮華姉さん!早くしないとお店閉まっちゃうよ!」
「せやったな!それじゃお留守番よろしく~」
錆丸先輩は以前のように元気を取り戻している。でも、体にダメージが残っているのかなんだか体調が悪いみたいだ。顔は赤いし、息も荒くて震えている。
「錆丸先輩、大丈夫ですか?」
大丈夫、とか細い声で言う先輩のおでこに手を当てる。熱い。熱があるのかもしれない。
「え~っと、こういうときは保健室に……」
部屋を出ていこうとすると腕を捕まれた。そのまま引き寄せられる。気がつけば先輩に抱きしめられていた。
「え、せんぱ」
口を塞がれた。わけがわからないまま先輩の唇の柔らかさを感じていた。そのまま動揺しているうちに床に押し倒された。錆丸先輩は馬乗りになって俺を見下ろしていた。
「何でもするって、言ったよね」
「は、はい」
確かにさっきそう言ったけど……。
「……して」
「え?」
「僕を、ぐちゃぐちゃにして……。お腹の底が疼いて、どうしようもなくて……」
「いやでも俺も先輩も男……」
「そんなの関係ない。宝太郎だから。お願い……」
肩で息をする錆丸先輩は苦しそうなのに色っぽく見えて、なぜか反応している自分がいた。