婦長加入

婦長加入


「いいかい小娘、私はこれからちょっと下に用事があって部屋をあけるよ」

「奥の部屋にあたしのコートが入ってるタンスがあるし」

「それに背骨の小僧の治療はもう終わってるんだが」

「いいね決して逃げ出すんじゃないよ!!」


まくしたてるように一方的に言い放ち扉に向かい背を向ける

どう聞いても口外にさっさと行けと言っている、ホッとしてさて出航の段取りを立てようとしたその瞬間Dr.くれはが振り返りもう一度叫んだ


「ああそうだ、見張りにフローレンスをつけるからね、処方箋は持たせとくし何かあったらソイツにききな」

「いいかいフローレンス!!目を離すんじゃないよどこまでも付いていきな!!」


これは……どう解釈したらいいものだろうか

フローレンス・ナイチンゲール ドラム城にたった一人の『ナース』

ともすればDr.くれは以上に融通の利かない彼女が主治医から目を離すなと言われたらきっとなんとしてでも止めるだろう

思わず彼女の顔を見上げると驚きの表情を浮かべた後に何やら得心したような顔で頷いた


「ドクター……了解しました」

「ふんっ……じゃああたしは行くからね、お前達ちょっときな力仕事だ」


こんどこそ本当に部屋から出て行ったDr.くれはを見送った後ビビと話す


「…コート来てサンジつれて今のうちに逃げ出せって事で…いいのよね?」

「私にもそう聞こえたけど…いいの?ナイチンゲールさん」

「ええドクターはここから出すなとは仰っていません、行きましょう」


これはやはり立場上できないアフターケアをナースに頼んだという事だろうか

何はともあれ今度こそ出航準備のためにベットから立ち上がった


・・・

・・


「ありがとうナイチンゲールさんもう十分よ、何かあってもチョッパーに聞けるからもう行くわ」

「おうっ!ありがとうなフローレンス!」


冬島に咲いた見事な“桜”名残惜しいがいつまでも眺めているわけにはいかない

同行してくれたナースに別れをつげゴーイングメリー号に向かおいとしたその時だった


「お待ちくださいミスタールフィ私からも話があるのです」

「んあ?」


「私を貴方の船に置いていただけませんか?」


「え?」「え?」

「「「「「「「えええええーーーーーー!!!」」」」」

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