姉弟サシ飲み会話
..
..
..
..
.,
「しばらく二人きりにしてくれないか?」
海賊同盟宣言後、そう他の部下に伝えると空気を読むように去っていく
残されたのは自分とお汁粉をひたすら飲む目の前の巨大な老婆、しかし自分にとっては若い頃に世話になったかけがえのない先輩でも義姉でもある
自分も今日の酒の酔いは久々に悪酔いしていない
「それでよぉババア、結局新聞で色々書かれてたけど麦わらと何があったんだ、お前らしくない」
「ああん?飲み始めにいったろ、あいつの一味の一人がたまたまジャッジ、ジェルマの兄弟だったんだよ、ジェルマの兵力が欲しかったからうちのプリンと結婚させようとしたがまあ麦わらはじめ色んなやつがやってきてこのザマさね、本当今回の会にはウェディングケーキや諸々手間も金もかけてたのによ…たく」
「なるほど…おれのところにわざわざ乗りこんて来るなんて余程のことかと思ってたが…おれはジェルマにあまり詳しくねぇがクイーンのやつが旧知とかで何やら騒いでたのは覚えてる」
二人は淡々と昔のように会話を進める
「…なにか動くときはちゃんと最低限の説明してくれ、昔も言ったろ」
「ママママ、最初にお前に用があるんじゃねぇって言ったのに過剰に反応するお前もお前だよ、こっちは殺す気もねえのに勝手に来たら殺すとか強がり言いやがってよ!相変わらず素直じゃねえのは変わらねえ、ま〜そこはおれの弟だからね、流す余裕ぐらいみせねぇとなハ〜ハハハ!!」
「…まぁこうしてお互い再開するのもなにかの縁ってやつだったのかもしれねぇな」
「白ひげもオッ死んじまったし、昔の頃の海を知ってるのはもうおれたちだけさね、四皇なんていつの間に世間じゃ名前が作られたが、あとから入ってきた赤髪と黒ひげはロジャーと白ひげのガキだ、比べられるのも不快だね」
「ああ、そのとおりだ」
話も深まったところでリンリンは少し声色を変えた
「だがね、カイドウ、この場だけで吐き出しとくよ…おれ、正直そろそろ疲れてきたんだ。ロジャーの死後色々勘違いした宝目当て中心の威勢だけの楽観的なガキ共が新世界に増えて…」
「リンリン…大丈夫だ、おれも相手してるからわかるぞ。」
カイドウはリンリンの背中をそっと撫でた
「老い、時間、残酷だよな…若ぇころはどっちが先にてっぺん取るだなんて争ったもんだが、これだもんな…おれが目指したいのは単なる最強の座じゃねえ、この理不尽な世界政府が作った仕組みを破壊することだからな」
「カイドウ、あんたは…そうだったね。おれは、お前みたいな大きさの人間を万国に増やすことだったが未だに達成できてねぇ」
大きさはそんなに大事なのか?と言い返そうとしたが、15で大男な自分と対等に話せたのがリンリンなので何も言えなかった
「とにかくだリンリン、お前だからおれは同盟を結ぶんだからな、まぁ裏切ったときは…覚悟しろよ、せめてこの手であの世に逝かせてやるから」
「ウオウオ食って逃げたあとずっと顔出さずとんずらしてたお前が言うかね、おれだって本来ならおれから去る奴はみんな殺してるんだよ!まあいい、お前こそ手のひら返すなよ」
お互いの目が睨み合う、がどこか目は活き活きしていた
「古代兵器とワンピースだ、この2つさえあればおれたちの本当の天下だ、ここらでぶちかまして政府もミーハーの奴らも黙らせればいい、今度こそ全て終わらせるぞ!火祭の夜はその門出だ!!ウォロロロ!」
「ああ、ここらで協力して一回世界の大掃除といこうじゃないか!おれたちを舐めたらどうなるか世界に思い知らせてやるのさ!!お互いの夢のために立ち上がろうぜ!!!ママママ!」
その後の鬼と魔女の夜はさらに更けていった