妖刀
「ゾロ!どこにいるんだよ!」
たまたま上陸した島が刀剣の売買で有名な所でそのため研ぎなどの道具も良いものがあるのでゾロが出かけるのでトラブルが起きないようにとおれが同伴した。
そしたら、おれが交渉していたら、ゾロがどっかへ行った。
「すぐにどっかにいくなよなぁ。次からはバラすか、紐で繋いだ方が・・・?」
キィ・・・
何かが哭いている。
ふと、あたりを見回す。
何も無い。
「・・・」
いや、おれは店をあるところに、
キィ、キィ、
誰に呼ばれている?
「・・・・・・こっちか?」
足が自然に向かう。自然と恐れも害意もない。
そこに行かないと。
いや、行ってあげないと。
キィ、
まるで、その声はこっちだと教えるように哭いている。
しばらく歩いて少し奥まった所の扉を開く。
掠れていてわかりにくいがここも武器屋の様だった。
「お、ローじゃねか」
「ゾロ、お前なんでここに!?」
迷子になっていたゾロがその武器屋にいた。
「面白そうな気配がしたから。」
「せめて言え!」
ゾロに説教をしようとしていると
「坊や。」
そこには影がいた。
男のような女のような若者のような老人のような声と体格のわからない黒いローブを着た人がいた。
「あ、悪かった。騒いで。」
「いや、いいさ。若者は元気で無いとねぇ。・・・それより、坊や。」
「?」
「"声"はまだ聞こえているかい?」
影の言葉を聞くとまた、キィと言う哭き声が聞こえた。
声の方を向くとそこには長い刀が一刀飾られていた。
俺よりも長く、持つのに不便そうなのに何故だか惹かれている。
「やっぱりな。ローを呼んでいたか。」
「え?」
「気配がしたからな。」
それを言うとゾロは黙った。
「ほぅ。そっちの坊やは気づいていたか。」
「気づいていた?」
「この子は妖刀さ。まだ位も名前もない。」
「・・・」
名無しの妖刀を見る。
ゾロや影の言葉を察するにおれを呼んでいるみたいだった。
キィと頷くように哭いている。
「店主。こいつをもらっても?」
金は足りないかもしれないとは自然と思わない。
けれども聞いておく。
「ただでいいさ。うちは預かりどころ。行くべき子たちが行けるところに手伝うだけさ。」
「助かる。」
影はあっさりと首を横にふった。
刀を手に取る。
「おれはまだ小さい。お前を完璧に振るうのに待ってもらう必要がある。」
肯定。
「おれはまだ未熟だ。お前に負担をたくさんかける。」
肯定。
「おれは仲間を護りたい。なるべくは大事に扱うが、たまにお前を雑に扱うかもしれない。」
少し迷うが肯定。
「おれは医者だ。血を吸えないかもしれないぞ。」
肯定。
「・・・そうか。ならお前に名前をつける。」
肯定。喜んでいる。
「お前の名前は"鬼哭“。鬼が哭くと書いて"鬼哭"だ。」
気に入ってくれたみたいだ。
「いい名前じゃないか。」
店主はからからと笑う。
「あぁ、ありがとう。」
鬼哭を握る。まだまだデカイ。
「じゃあ行くか。」
ゾロが出る。
「おい!待てよ。」
お辞儀をしてからおれは店を出て行った。