天羂
天元「羂索」
羂索「……」
天元「羂索」
羂索「〜〜〜……」
天元「羂索。こっちを、見なさい」
羂索「う゛〜〜〜〜……」
天元「羂索」
羂索「うるっ……さいなあ!!この馬鹿力!!無理やり顔の向き変えさせようとしないでくれる!?」
天元「仕様がないだろう。この部屋……いや、領域は“お互いのことを一分間見つめ合わないと出られない”のではなかったか」
羂索「なんで真面目に攻略しようとするんだよ!領域の解体でもなんでもしたらいいだろ!」
天元「それは難しいな。純粋に領域の強度が高い」
羂索「は〜〜〜〜マジでありえないんだけど。なんのために千年間引きこもってるわけ?いやそもそも篭ってばかりで鍛錬もまともにしてないだろうから」
天元「羂索」
羂索「う、っ……」
天元「ちゃんと、私の目を、見なさい」
羂索「え、あ……ぅ……」
天元「いい子だ。そのまま」
羂索「……っ……」
天元「……羂索。目を逸らすな」
羂索「う、るさいなあ!!ババアと目合わせてなきゃいけない私の身にもなりなよ!」
天元「私と君は大して変わらないだろう」
羂索「実年齢の話じゃ」
天元「それとも、君はまだここにいたいのか?」
羂索「……なわけ……」
天元「ならばちゃんと目を合わせろ。できるな?」
羂索「……ぅ……」
天元「……はあ……羂索……君は何度言ったら……」
ここから二人が外に出るのに一時間程度かかったという