夜汽車の女
#パロディ #夜行 #ポリ茶瓶は不味いさて、線路に揺られてお腹も空いてきたし。そろそろ入れようか……。
……おお、これが噂のヘイロー駅弁か。うん、豪華なもんだ。これで650円ならまずまずだね。
レイサのカツとスズミの塩焼きを中心として、うざえるのたまご焼きときんぴらごぼうが色を添え、漬物は私の好きなキキョウの漬物。
おまけに桃(マシロ)と言うデザートもある上、なんとも嬉しいのがクリ(コハル)の存在だ。
釜飯を待たずにこれを買って正解だった。
さてどう攻めるかだ。漬物に始まり、[漬物]→[たまご焼き]→[昆布(ジュンコ)]→[塩焼き]→[きんぴら]→[かまぼこ]→[カツ]と、流れを作って盛り上げていく方法もあるけど……。
[塩焼き]⇆[カツ]のように塩焼きとカツの循環を作り、そのほかのおかずをその間に挟み込んでいく食べ方もある。
しかし、いずれにしろ、カツと塩焼きという二大メインをいかにドラマチックに食べるか。そこさえ押さえれば……。ふふふ。
ともかく漬物から行こう。
……うんうんうん、いいじゃない、コリコリして。
ご飯はどうだ?うん、米もよし。柔らかいぞ。
〜〜♪
カツにソースをかけて浸み込みを待つ。仕込みってやつだね。
たまご焼き、こいつは大胆に一気だ。
……うん、これはうまい。トリニティらしく品がいい。
さて、私はこの飯に乗った小梅ってのがどうもいけ好かない。えい、種ごと片付けてしまえ。……ふう。
いやしかし、私はこのきんぴらってのが好きでね。どこか田舎臭くって野暮ったいイメージがあるが……。
この味。うーーん。やっぱり女はきんぴらごぼうよ。
さて、塩焼きだが、どれどれ……。
……うん?これは、ちょっとしょっぱい。しょっぱすぎる……!
かと言ってここで米を食べすぎてはおかずばかり残ってしまう。
百鬼夜行式の場合、食事は全て主食と副食から成り立っていて、トリニティ式のような、飯とおかずが混然とした状態にはない食事の醍醐味がある。
つまりそれは……白米とおかずのせめぎ合いだ!
だからここは米をひかえねば……しかし塩焼きに裏切られて、残る大物はカツのみか。
あんなに華やかだった弁当箱が急になにか寂しくなったような……。
だが……私にはまだカツがある!
カツを中心として巻き直しを計り、一品中心体勢に立て直すのだ。しかしもはやきんぴらも残り少ない、たまご焼きを一息に食べたのも今となっては悔やまれる。
まずおかずのしょっぱさをお茶で逃がし。……雑魚どもを片付け……クリも少しずつ……飯も少しづつ。
そうやってハングリーな食べ方を繰り返し、米とかずとの感動的な出会いを下地を作ってゆくのだ。
さて、いよいよカツだ……ゆくぞ……。
うーーん、ソースも染みてる。
うん?なに?これは、そ、そんなばかな!?ん!?
こ、これはレイサじゃない……!?
隷砂だぁぁぁぁあああ……!!
なんてこった!!
今まで私は!?
くそぅ!くそぅくそぅ!
…………こんな弁当買った私がバカだった!
ああ、な、なぁんで釜めしまで待てなかったんだ……。
旅になんて出なけりゃよかった。