回顧「”赤髪”の娘、 」
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「私の勝ち~!!」
「くっそォ~!! 卑怯だぞウタァ!!」
「シャンクスの船に隠れるなんて!! おれ見つかったらつまみ出されるのに!!」
「出た。負け惜しみ~」
「ぐぎぎ!! もう一回!! もう一回だ!!」
「はいはい、また今度ね」
「もし次勝てたら、今回の分もアンタの勝ちってことにしてあげてもいいわよ~」
「言ったな!! おれは負けねェぞ!!」
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「おれも連れてってくれよォ!!」
「勝手に忍び込みやがるとはな……」
「ウタちゃんが見つけてくれたんだってね。ありがとう」
「どういたしまして」
「アンタ、探すだけじゃなくて隠れるのもヘタクソね~」
「そんなんじゃ私に勝つなんてムリに決まってるじゃない」
「ぐぎぎぎぎ~!!」
「おれの夢、応援してくれるんじゃなかったのかよ!!」
「シャンクスがダメって言うんだから、ダメよ」
「この~!!」
「あんたが一番自信があるのは何?」
「おれは強いぞ!!」
「ならもっと強くなるの。今よりずっと強くなったら、私も一緒に頼んであげる」
「え……」
「……な~んて、言うと思った?」
「あっかんべ~!!」
「んぐぐぐ!!」
「シャンクス~!! 次はおれも絶対に乗るからなァ~!!」
「おお~乗れるもんなら乗ってみろ~」
「ウタ~!!」
「あっかんべ~!!」
「!!」
「帰ってきたら、少しは強くなったか試してあげる!! ルフィ~!!」
「……」
「フフッ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「…………」
「シャンクスとウタ、早く帰ってこねェかなァ……」
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ギィィィィギィィィィィ!!
「うォッ!? なんだァ!? 動く人形!?」
「ほォ~……珍しいものもあったもんだな」
ギィィィィギィィィィィ!!
「おっとっと……そんな暴れんな。どうした? 一緒に来たいのか?」
ギ、ギィィィィィ!!
「といってもなァ……うちにはお前みたいな人形欲しがるような子供もいねェしな……」
ギ……ギギィィィィィィィ!!
「わかったわかった。そんなに怒るな……」
「でも、ずっと一緒にはいられねェぞ? 危険な旅だからな」
ギィィィィギィィィィ……
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「…………」
「シャンクス、早く帰ってこねェかなァ……」
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「シャンクス~!! お帰り~!!」
「おおルフィ。元気してたか?」
「おう!!」
ギッ……ギィィィィ!!
「うわ!? なんだこいつ!?」
「おおっと……最近は大人しくしてたんだがな……」
「こいつは世にも珍しい生きた人形だ!! 旅先でどうにもなつかれちまってなァ」
「へェ~……流石シャンクス!!」
ギィィィィ!!
「うわァ!?」
「おっと……!? どうしたんだお前、ルフィに飛びついて」
ギィィィギィィィ!!
「はっはっは!! そんなにルフィが気に入ったのか!!」
「シャンクスゥ~助けてくれよォ~」
「そうだなァ……ルフィ、せっかくだからこいつのこと貰ってやってくれねェか?」
「え?」
ギ……
「こいつもおれたちみたいなむさ苦しい船にいるより、この村で暮らした方が幸せだろう」
ギィィィィ!!
「でもよォシャンクス……こいつ嫌がってるぞ」
「参ったな……」
「なあ、頼むよ。おれたちの旅は危険なんだ。お前を気に掛ける余裕もなくなっちまうかもしれない」
「お前が壊れたり、いなくなるとおれたちも悲しいんだ。分かってくれ」
ギィ……
「……わかった!! ならおれが海賊になってシャンクスの船に乗る!!」
「それならこいつも寂しくないだろ!!」
「……だっはっは!! どさくさ紛れに願望通そうとすんなガキ!!」
「んぐぐぐ!!」
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「ルフィ、お帰り……そのお人形は?」
「シャンクスにもらった!! すげェだろ!! 生きてるんだ!!」
「あら、本当……かわいいわね」
ギッ……ギィィィ!!
「どうしたお前? マキノのこと気になるのか?」
「あらあら、こんなかわいいお人形さんに気に入られて私は幸せものね」
ギィィィィ……
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「シャンクスたち、行っちまったなァ……」
…………
「安心しろよ!! 俺はもっともっと強くなって、いつかお前と一緒にシャンクスに会いに行くんだ!!」
「この麦わら帽子の約束もあるからな!!」
…………
「元気だせよォ~……そうだ!!」
♪みなみの~しまは~あったけェ~あたまポカポカ~アホばっか~
ギ……
「お? お前歌が好きなのか? ししし、幾らでも歌ってやるぞ!!」
ギィ……
「う~ん、いい加減「お前」だと呼びづらいよな……」
「名前、名前……」
…………
「そうだ!! お前歌が好きなんだろ? だったら「ウタ」だ!!」
……!!
「お、気に入ったのか!! にしし、ならお前の名前は今日から「ウタ」だ!!」
「よろしくな、ウタ!!」