同級生パロディ
稗田くんと土御門くん
期末前に稗田くんの家で勉強会をすることになった2人。良家の息子からすれば全くもって綺麗とは言えないアパートの一室。それに他の人間が暮らす生活の気配がまるで無い。あるのはインスタントのゴミが詰まった袋、大量の本に…またゴミ袋。
両親は?と聞くと「さぁ?仕事が忙しいんだろう」けど必要な分の金は置いてもらっているし、特に問題は無い。そんな事よりお勉強するんだろう?委員長?
全くお勉強する気のなさそうなギラついた目を放って台所へ向かう土御門委員長。全くもって新品未使用といった感じの台所にため息 此奴の身体が細い理由が今わかった… ろくな食事をしていないな…!
稗田くんの細くて冷たい手を引いて自分の家に連れて帰る土御門くん。完全に家で3発はお勉強する気だったのになんだよ!?土御門!!?と色々言われたものの家に着いた途端「なるべく早く夕飯の支度をせよ 2人分頼む」とお手伝いさんに言って稗田くんのお世話をするんだ。
土御門くんの兄気質なところが大いに発揮されてしまいそれはもうデロデロに甘やかされながら風呂場でヨシヨシックス(本番なし)した。流石に後ろからボディーソープのヌメリ付き手コキは腰が蕩けるかと思ったしいつも妙にいい匂いだな…と思っていた土御門の匂いで頭いっぱいになる。
「本番?♡それは夕飯の後でだ♡」
このクソ淫乱メスガキ委員長…!
風呂から出たあと浴衣の着付けまでササッとするものだから「嫁か」とツッコんだ。「…私は…貴様が土御門家に嫁いでくれるのならば嫁になってもよい」となんかよくわかんないけど素直にデレてる。普段ツンツンツンツンデレ…?くらいなのに妙だな…
その後久しぶりにあったかいご飯を食べた。普段は少食だけど本当に美味しいご飯は自動的に箸が進むものなんだなぁ と土御門の妙に肉付きが良い理由を発見する。主にしりとか… もぐもぐしながら土御門の方見ると真剣な顔で
「稗田。貴様にはこれから暫く家で寝泊まりしてもらう。
言い方を変えると貴様を監禁させてもらう」
とんでもない事を言い出した。
「はぁ?なんでそんな」「稗田!お前は少し…なんだ…色々不足しておる!!」「ほう?毎回テスト満点の僕にそれを言うか?」「そういう事ではない!兎に角監禁だ!学校へは一緒に登下校!」
何だかこの男も愉快な事になってきたな俗っぽい言い方をするとヤンデレというやつか…と別にこの生活できるなら悪くはないなあ…の2つで監禁される事を了承するのだった。
因みに私の部屋で一緒に寝泊まりだ 別に構わないだろう?
一瞬男子学生らしく シコる時どうしよう が頭によぎったけどそういえば此奴とセックスできるんだった。
「では私は明日の日本史を復習しておく。稗田には必要のない事だろうから…まぁ適当に過ごしておれ」
適当に過ごしておれ…との事なので後ろから主に胸を悪戯しまくった。最初は鬱陶しい…と怒られたものの段々姿勢が前のめりになり息も熱く身体を預け甘えてくるようになる。普段のキリッとした委員長とは違う恋人の顔 同じ匂いのする身体。目をオレンジ色に光らせながらゴムを口で付けてくれたりキスハメ対面座位でやけに頭撫でてきたり甘やかしてくるので調子が狂う。
「阿礼はえらいな♡♡阿礼♡♡」「そっ…その呼び方…やめろ……!」
トロトロの甘えた低い声で褒められてゴム越しに沢山出た。なんだか今日はおかしい…監禁だの…この態度だの……。ずっとあったかくて眠くなる……
「おい眠るな 稗田」
ぎゅうと鼻をつままれ起こされた…
「まだまだ沢山あるのにもう寝るのか?」
土御門の手には大量のコンドームがズラりと連なって… 目眩がする。そうだ、これから此奴と生活をするという事は…この絶倫とも四六時中付き合わなくてはいけないのだ…。もげるかもしれない。
それから暫く1週間は土御門家にお世話になっていたものの、だんだんあの冷たい家に帰りたくなってきた。朝起きたらふかふかの布団で目覚めて…美味しい朝ごはんに…恋人兼監禁犯兼同級生と学校に登校し…帰れば風呂が沸いていて何も言わなくても米が炊かれていて何より家に人がいる。土御門はえっちなことは大抵応えてくれる。なんなら勘弁して欲しい時さえある。
そんな満たされた生活なのに…
「土御門、やはり僕は…元の家に帰る。」
「…何故だ?」
「親も……心配…するだろう…から」
はぁ と小さくため息をつかれた。土御門はしっかりした委員長面で僕を見つめる
「息子が居なくなりもう1週間になるのに、何も連絡を寄越さない。そんな親の元に帰りたいのか」
…正論だ。土御門の言っていることは理にかなっている。僕はもうきっと既に忘れられたようなものだ。けれど…
「すまない、土御門 それでも…あんな所でも僕の育った家なんだ。
家の人に御礼を言っといてくれ」
土御門はそれ以上僕のことを引き止めなかった。「血縁」「身内」を重要視する性格だ。それに縛られているのはお互い様、が故に止められないと判断したのかもしれない。夕焼けの逆光で悲しんでいるのか怒っているのか分からない顔の土御門は「またあした」と震える声で呟いていた。
こうして土御門の子供じみた監禁生活は幕を下ろした。
ノーマルEND
ヤンデレEND
「そうか。阿礼には私よりあの家の方が好いのだな」
夕焼けの逆光で土御門の表情は分かりずらい。しかし声色でなんとなく悲しんでいるのが分かった。
「申し訳ないと思っている。あれだけよくしてもらって」
「ではあの家を無くせば好い。」
え? と言葉を紡ぐよりナニカが頭の中の大切なものを操る感覚の方が早かった。
───朝起きるといつも何かを忘れている気がする。そんな感覚がある。けれどそんな些細なことは忘れるくらいに僕は恵まれていた。学校はいつも退屈だが土御門がいる。彼奴は学校では真面目で優等生な委員長として振舞っていてそんな気配をちっとも見せないが本当は調子に乗りやすくて寂しがり屋で家族思いな僕の…。
「あっ♡稗田ぁ♡だめっ♡だめだ♡♡そこっ♡よわいからあァぁぁ!♡♡♡♡♡」
ビクビクと内側が痙攣してうねる。本当に快楽によわいやつ。きゅう♡っと乳首もつねってやるとまた身体が面白いくらいに跳ねた。此奴と居ると新しいことばかり記録できて本当に心からおもしろい。昔はずっと家の中でひとりで退屈を───。
「…」
何かの違和感が頭をよぎる。僕は…いつからこの家で土御門と……「阿礼…♡次は生で挿入ても好いぞ……♡」
甘く低い声、ぼんやりと瞳に浮かぶいつものオレンジ色。それを見るといつも僕は此奴のお強請りを渋々ながらつい聞いてしまうのだ。
「全く。おまえは仕方の無い淫乱だな」
あたたかい夜はまだまだ続く。