(単発SS)(13歳の兄ちゃがシエル・ファントムハイヴみたいな格好でマゾ犬にご褒美をやってる)

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 皇子系ロリィタ。

 俗にそう呼称されるゴシックでゴージャスなパンツスタイルは、身も蓋もないことを言えば某『悪魔で執事』な優男に仕えられる伯爵の坊ちゃんのようなファッションだ。

 華やかで格好良いがフリルもレースも多用され男性が身に纏うにはハードルが高く、実際の所は男装している女性がメインターゲット層のジャンルである。

 だが三次元の存在でも幼く綺麗であれば似合う。そして糸師冴は紛うことなき美少年であった。


「犬、口を開けろ。お前は約束を守ったイイ子だ。たっぷり飲んで良いぞ」


 背を預けた長椅子から足をしどけなく投げ出して、冴はポタポタと何やら液体の滴る黒のハイソックスを男の口元に押し付けた。

 シルク素材のそれはつるりとした膝小僧の真下までを覆っており、ソックスガーターによってずり落ちないよう固定されている。

 太腿はサスペンダー付きのショートパンツで覆われて少ししか覗いていないが、脂肪も筋肉も薄い成長途中の四肢はそのほんの少しを垣間見せただけで変態を欲情させる色香があった。

 ジャボタイとカメオのあしらわれた半袖のブラウスはシルエットに膨らみがある。いわゆるパフスリーブ。格調高い英国風のチェックが入ったベストはボタンがしっかり閉められていて。

 他をきっちり着たままだからこそ、長椅子の周りに脱ぎ捨てられたアンクルブーツの解けた紐や散らばり方に妙な興奮を覚える者もいるだろう。

 例えば今冴の爪先を靴下ごと食んで幸せそうにしている男だとか。


「ああ、冴。美味しいよ。美しく着飾った君の足を器の代わりにして飲むワインは最高だ……」


 じゅるじゅると。耳を塞ぎたくなるような生々しい音を立ててハイソックスに含まれた高級酒を啜り、男は一回り年下の少年への性愛を隠しもせず恍惚と呟く。

 男の着ているシャツの襟元は冴の靴下から落ちるワインの雫でぐっしょりと濡れていた。


「やっぱり悪い子。俺から与えられた物をそんなに溢して。せっかく優しく餌をあげてるのに、本当は罰が欲しいのか?」


 右脚を男にしゃぶらせたまま、左脚もゆっくりと動かして、跪く男の陰部を布越しにペチペチと足の裏で叩く。

 途端にどちらの脚でも感じる体温が上がって、男が酷く興奮していることが察せられた。

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