?別 Side-A
「こちらイチカ。現場に到着したっすよ」
『イチカ、私も後ろにいますが無茶はしないでください』
「わかってるっす。そん時は遠慮なくツルギ先輩達を待つっすから」
それはとある通報だった。トリニティ内でアリス達を使った軍事用の工場があるとの事。緊急性が高いとの事でティーパーティーからの要請で正義実現委員会が動く事になった。初めは半信半疑だったイチカ達だったが先行した調査班からの報告で認可されてない場所にKCのオートマタが警備していた事により有事と判断。部隊を展開する事になった
(ちょっと面倒っすねー。上からの指示でアリス系は保護を最優先とするなんて)
トリニティ内では量産型アリスに対して過保護…依存と言ってもいい生徒が多い。また、アリス保護財団がある事で受け皿があるからという理由もあるのだろう。そういった事情もあっての判断とは理解するが不満がないと言えば嘘になる
(まあ、上の指示には従うっすけど)
突入する。侵入に気づいたオートマタ達が攻撃を開始する。銃弾が飛び交う中でイチカは戦場を俯瞰する
(戦況は5分といったとこっすね。その理由になるのが…いた!)
オートマタ達を指揮する一体。ベテランと思える指示を出してるソイツを破壊すれば戦況は一気に動く。そう判断して突っ込むイチカ
しかし、一体がカバーに入る。それはアリスタイプだった
「っ?!」
咄嗟に銃ではなく徒手空拳に変えて制圧したイチカ。そこに指揮官が銃を向ける。一発の銃声が鳴った。倒れたのはオートマタの方だった。見るとハスミの銃身から煙が出ていた
「カバー感謝するっす。ハスミ先輩」
「おかしいですね」
後処理を他の者達に任せてイチカとハスミが奥に入る。そこで見て回ったハスミが疑問を口にする
「確かに非正規のアリスを使ってパーツを作ってる工場ですね。ですが…厳重な守りにしては規模が小さすぎる気がします」
確かに…、とイチカは思う。数体の非正規のアリスを保護したが、特別な改造をされた気配はない。非正規を作る事自体違法だがそれだけなのだ。考えるイチカのもとに緊急の連絡が入る
『すみません、イチカ先輩!先輩の取り押さえたアリスが数人投げ飛ばして逃げました!』
「はっ?!」
その報告にイチカは耳を疑う。自分が取り押さえたアリスは抵抗されても押さえつける事ができるパワーしかなかったからだ
(一体何が起こってるんすか?)