“初恋”
わたし……クロエ・フォン・藤丸がカルデアに来て、かれこれ数年が経った。元の世界でクロエ・フォン・アインツベルンとして過ごした時間なんて、もうとっくに追い越して久しいくらいの長い時間だ。
ここまで色々なことがあった。世界規模の戦い、トンチキな騒ぎ、そんな非日常の中で過ごす日常……本当に色々。そして、その日々の中で変わっていった今のわたしを形作っているのは、リツカお兄ちゃん……カルデアのマスターである藤丸立香だ。
カルデアが気になった本体が、元の世界に戻る直前に残したコピー。それがサーヴァントのわたし。偽者の偽者なんて笑えるわね、と自分でも思ったりしたけど、リツカお兄ちゃんと絆を育むうちにその辺りは段々どうでも良くなっていった。
そうしてわたしは、リツカお兄ちゃんの痛みを分かち合いたいとまで考えるようになった。わたしは痛覚共有の刻印に手を加えてリツカお兄ちゃんと繋がり───そして肉体的にも深く深く繋がった。
───
深夜、わたしはリツカお兄ちゃんの部屋にいた。いつの間にか自室にいるより落ち着くようになった部屋のベッドに腰掛け、両腕を広げる。
「リツカお兄ちゃん、来て…♥」
「ああ…」
強い力で抱きしめてきたリツカお兄ちゃんに抱きしめ返すことで、リツカお兄ちゃんを迎え入れる。
「…愛してるわマスター♥ わたしのお兄ちゃん♥ マイダーリン♥ マイハズバンド♥ わたしのこと……“イリヤ”のこといーっぱいパンパンビュッビュしてファックしまくって♥♥♥ レイプしまくって♥♥♥ リツカお兄ちゃんの腕の中で、わたしを“イリヤ”に戻して♥♥♥」
「ッ…!!!」
「ぁ…♥ んぅッ♥♥」
わたしの髪を乱暴に解き、レイプ紛いの荒々しいキスをしてくるリツカお兄ちゃん。その蹂躙を喜んで受け入れる中で、色々なことを考える。
───リツカお兄ちゃんは、わたしを聖杯として、女として、妹として、恋人として、妻として……そして何より、“イリヤ”として満たしてくれる。“イリヤ”として産み出されながらも一度は捨てられたわたしは、リツカお兄ちゃんの腕の中で最初の名を取り戻したのだ。
「あいらぶゆー♥♥♥ ぷりーずれいぷみー♥ ぷりーずふぁっくみー♥♥ ぷりーずまりーみー♥♥♥」
「そういうの、オレ以外には絶っっ対言わないでよ…!!」
「言わないわよ♥ だってわたしが愛してるのは……あはぁんッ♥ かたくておっきぃ形ぴったりチンポ来たぁっ♥♥♥」
…わたしは絆と愛を深めてこうなったけど、イリヤは一目惚れらしいし、ミユはあれで以外と甘えん坊だし。…何より、わたし達三人は似た者同士の聖杯仲間だ。ルビーとサファイアも、誰かに使われる存在だからある意味仲間だろう。
そんなわたし達がリツカお兄ちゃんに抱かれて竿姉妹になんてなっちゃったら、こう思っちゃうに決まってる。
───「元の世界、戻らなくても良いや」って。
だって、■■■お兄ちゃんは兄妹愛しかくれない。兄妹愛、家族愛だってほしいものだったけど、それでも異性愛が満たされないのは辛いのだ。
…リツカお兄ちゃんはそれをくれる。今みたいにわたし達を逞しい腕の中にすっぽり収めて、かっこいい旦那さんおちんちんでおまんこごりごりして、専用お嫁さんおまんこに変えてくれる。今のわたし達は、リツカお兄ちゃんの手垢にまみれた専用の中古女。未来永劫リツカお兄ちゃん以外には抱かれることのない存在だ。
「気持ち良いっ♥♥♥ 気持ち良ぃよおぉっ♥♥♥ お兄ちゃんチンポスゴいッ♥♥♥ スゴすぎるぅぅッッ♥♥♥♥♥」
リツカお兄ちゃんは、優しくて格好良くて、抱きしめられると幸せな気持ちになって安心できる、とっても素敵な人だ。イリヤやミユ、ルビーやサファイアと一緒に愛してもらっても、愛情の量が少なくて喧嘩になったりしないくらい愛情深い人でもある。
その上、セックスも嘘みたいに相性最高で気持ち良い。処女のわたしで童貞卒業した頃からキスだけでガチガチにしちゃうくらいウブなのに……おちんちんのサイズと形、それにセックスのテクが訳わかんないくらいスゴくて。わたし達は両腕でリツカお兄ちゃんの背中に縋りついて、両足をリツカお兄ちゃんの腰に絡ませて、リツカお兄ちゃんのくれる凄まじい快感を享受するしかないのだ。イリヤとミユ共々、舌出し仰け反りアクメでイキまくったり、全身ザーメンとキスマークと噛み跡まみれで気持ち良く放心してたことなんてしょっちゅうだ。
魔法少女でサーヴァントじゃなければ、あんな極太チンポ受け入れられなかったんだろうなと思う。…そういえば、リツカお兄ちゃんの胸板やイケメンチンポもわたし達のキスマークまみれで、無性に誇らしくなったりもしたっけ。
「クロの心とカラダも、全てオレのものだ! 誰にも渡したくないっ!」
「もうっ♥ この絶倫ヤリチン♥ そういう調子の良いこと、イリヤにもミユにも、なんならルビーとサファイアにも言ってるのは知ってるのよ♥ …けど、それでも大好き♥♥♥」
───あぁ。わたし達はきっと、遺伝子や深層心理の底からして最高の相性なんだ。わたし達はリツカお兄ちゃんに出会い、番いになるために産まれてきた。つまり───リツカお兄ちゃんこそが、わたし達の運命の人。
元の世界じゃ出会えるかも怪しい人が運命の人だなんて、なんて滑稽で酷い話だろう。けれど、わたし達は世界を越えて出会った。元の世界に戻ったわたし達がとっても憐れに思える程の、唯一無二の運命に。
だからわたし達、この奇跡をみすみす逃したりなんかしない。わたし達が股を開くのはリツカお兄ちゃんに対してだけ。■■■お兄ちゃんは元の世界のオリジナル達に任せて、わたし達はリツカお兄ちゃんだけを愛する。全ては、『イリヤを通して見たもの』や『行き過ぎた兄妹愛によるもの』じゃない、“本当の初恋”のために!
「リツカお兄ちゃん♥ リツカお兄ちゃんっ♥ 好きっ♥ 大好きっ♥♥♥ わたしもイリヤもミユも、リツカお兄ちゃんが世界で一番大大大好きッ♥♥♥♥♥♥♥」
「あぁそうだっ…! おまえは、おまえ達は全員オレのモノだッ! 他の誰にも渡さないッ!!」
「うんっ、うんっ♥♥♥ わたし達っ、リツカお兄ちゃんだけのモノだよっ♥♥♥ わたし達、リツカお兄ちゃんさえいてくれればそれでもう幸せだからっ♥♥ リツカお兄ちゃんへの気持ちが“本当の初恋”だからっ♥♥♥ …だから、わたし達のこと……“過去の初恋”から、■■■お兄ちゃんから奪ってね? “お兄ちゃん”…♥♥♥」
そうしてわたしは、“お兄ちゃん”に処女を捧げた時同様、イリヤ達の中で最初に“過去の初恋”に区切りをつけて───。
「イ゛グッ♥♥♥ “お兄ちゃん”のでイグぅ゛ぅうううううッッ♥♥♥♥♥♥♥」
───“夫”である“お兄ちゃん”の射精を、“妻の一人”として受け止めた。
───
「“イリヤ”、“イリヤ”っ…! “イリヤ”っ! くそ、何度も中出しされたのに“イリヤ”呼びした途端マンコきゅうきゅう締め付けてきて! “イリヤ”って呼ばれるのがそんなに好きか!?」
「うんっ♥ わたし、“お兄ちゃん”に“イリヤ”って呼ばれるの好きぃ♥♥♥ ■■■お兄ちゃんじゃ絶対無理なこともっとして♥ もっと“イリヤ”のこと愛して♥ 結婚して♥♥孕ませて♥♥♥ ボテ腹にして♥♥♥♥ ママにしてぇっ♥♥♥♥♥ ■■■■お兄ちゃんとバイバイして藤丸立香お兄ちゃんだけのモノになるからっ♥ だからぁっ♥ わたしとイリヤとミユを竿姉妹にして幸せにしてえぇぇッッ♥♥♥♥♥♥♥」