初夜子作り
俺は一体何がしたいんだ…!これでほんとにいいのか…!?三つ折り着いて、頭を下げて。
「不束者ですが、よろし、く……」
お願いします、か細くて消えそうな声でそう言われ、ラウダはごぎゅりと生唾を飲み込んだ。学生時代の頃から行為はあった。お互い若かったのもあり、そこらのカップルより爛れていたと思う。それでも、セーフゾーンは守っていた。薄さ0.3mmの壁だけは、絶対に突破したことは無かった。
真っ白なネグリジェ、真っ白なシーツ。全てが白い中で、顔を上げたグエルの動きに合わせ下ろされたマゼンダの前髪が揺れる。不安そうに揺れる青い瞳が、そっとラウダを映したあと、隠すように伏せられる。同じ色の褐色の手をとる。優しく握り、指を絡ませる。ぴくりと揺れた手を包み込みながら、ラウダは妻の…グエルの体を抱き寄せた。ばくばくと煩いのはどちらの心臓なのか。
「やさしく、する」
精一杯絞り出した声に答えるように、グエルの空いている方の手が背中に回された。
───
優しくする、言葉通りにそれを実行する。かりかりと指で陰核を擦りながら、中を解す。時々ぶしゅ、と愛液を噴き出したグエルは、背中を仰け反らせながら脚をぴくぴくと痙攣させていた。ぎゅう、と指を締め付ける中を叱るように水音を立たせながら動かせばグエルは顔を振って悲鳴をあげる。
「も、もうなか、だいじょ、ぶっ、もういれて、ね?らうだ、ねぇっ」
「だめだよ、傷ついたらどうするの?」
ちゅう、と唇を吸い上げる。舌を這わせばそれに縋るように、口を開いたグエルの舌が絡まされる。上からも下からも、耳を塞ぎたくなるような水音は、お互いを煽るには十分だった。閉じられていた瞳がぼんやりと開く。虚ろに揺れる瞳が虚空を見つめる。キスの合間に、己の名を呼ばれてはそれに答えるように指の動きを早めていく。
「ら、ぁっ、あ、ぅっ、〜〜ッ!」
びゅぐっ、びゅぐっ、と指の動きに合わせて液体が噴き出す。痙攣を続ける中から、ずるりと指を引きに抜けば、栓が抜けたシャンパンボトルの様に秘部から漏れる液体が、シーツを濡らす。潮噴いたね、と耳元で囁けば「う゛〜!」と唸ったグエルに笑がこぼれた。
「ここまで、するかよ、ばかっ…!」
「優しくするって言ったからね」
「それ、やさしい、ちがうッ…!」
絶頂の余韻でぐったりしているグエルを宥めるように頬にキスを落とす。誤魔化されねーぞ、と小言を言う彼女の、柔らかく解された秘部にはち切れんばかりの己の欲を擦り付ける。充血した陰核に先端を引っ掻くように擦り付ければ、小さな喘ぎ声が聞こえた。
「ぅ…じ、らすな、よっ…」
「ッ…」
らうだ、と甘ったるい声が己の名前を呼ぶ。両膝の裏を持ち上げ、脚を開かせる。擦り付ける度に竿裏に吸い付く秘部と、熱に浮かされたグエルの瞳が見え、鼻血が出そうだと思った。中にいる獣が牙を向く、今にも口を開けてがぶりと食らいつこうとするそいつを押さえつけながら、呼吸を整える。
「いい、かな?」
くちゅりと先端を秘部にくっつける。くっつけただけなのに耐えられないと言わんばかりにちゅうちゅうと咥え込もうとしてくるそこに、がむしゃらに突っ込みたくなるのを堪え続けながら、問い掛ける。ねぇ、グエル。
「…ん…き、て…ラウダ…」
唇を塞ぐと同時に、滾る欲を勢いに任せたまま挿入した。火傷しそうなぐらい暑い肉壁が、欲をぎゅぅと甘やかすように締め付ける。下腹部に力を入れ、今にも吐き出しそうになる精を耐えながらゆっくりと唇を離した。目を見開き白黒させながら、体を痙攣さ続ける彼女を見下ろしながら「グエル」と名前を呼ぶ。
「ぁ、あっ…」
「大丈夫?」
「ぅ、あッ…だ、いじょ、ぶ…」
こく、と頷きながらグエルは己の腹に手を当てる。どうしたの?と問いかければ「ゴムってすごいんだな」とそんな回答が帰ってきて、ラウダは首を傾げた。
「急にどうしたの…?」
「だ、て…ふふ…ラウダの…ここまで挿入ってんの、すっげえわかる…なか、どくどくって…いつもゴム越し、だから……」
ふわふわとした言葉を続けるグエルを、煩くなる鼓動を押えながら見下ろす。ふー、ふー、と息を吐きながら、ギラついている顔を見せないように。
グエルの手が、ラウダの頬に添えられる。へにゃりと崩れた笑みを浮かべたグエルを見下ろしながら、ラウダはぐるりと喉を鳴らした。
「やっと…ひとつになれて…うれしい…」
──
「ぁ、ああ゛ッ!い、ぅあ、っ!あ〜ッ…!」
自分の上にグエルを乗せながら、腰を揺らす。ごぢゅ、ごぢゅ、と腰を突き上げればラウダの肩に腕を回していたグエルは、よりしがみついては嬌声をあげた。自重でより奥まで加えこんでしまってるのか、時々先端に当たる柔らかいそこをぐりぐりと擦るように抉る。
「ぁっ!そこ、は、ぁあっ、あッ」
「ここ好き?」
「ぁ、すき、そこ、ちゅぽちゅぽ、すきっ」
「そっか、じゃあもっとしてあげる」
「ひ、ぃ゛〜〜〜っっ!!」
高くなる声を味わうように、腰を抱きながら揺さぶりを続ける。あ、あ、と声を上げながら快楽に耐えるようにラウダの唇に自分の唇を重ねるグエルに目を細めては食らいつくように口内を貪り、ぢゅるると音を立たせながら吸い上げてやれば中は喜ぶように締め付けられ、その刺激に顔を顰めながら叱るようにより奥へと突き上げた。
「ン、れぉ…ぁぶ…!ッ、ぅ゛〜ッ…!」
ずりゅっ、ずぶッぱちゅん、ちゅぽ、っ
響く肉と肉かぶつかる音と、水が擦れる音。必死になって舌を絡ませ、自分からも腰を揺らしなから喘ぎ声を漏らすグエルの声。全部が全部ラウダを煽るものでしかない。脳が沸騰する。己の欲を咥え込んだ中は、甘えるようにちゅうちゅう吸い付くし、奥を突き上げれば柔らかい奥が誘い込むように先端を包み込む。セックスなんて何度もしているのに、こんなにも興奮するものだったのか。先端をぴったりと、奥の柔らかな所にくっつけながら、ゆりかごを揺らすように、甘やかすようにグエルの中を蹂躙する。グエルの中は激しく痙攣する。背に回された手が背中をバリバリ傷付ける。痛みに顔を顰めながらキスを辞め、叱りつけるように首筋を噛む。
「ぁあ゛ッ!」
噛まれたせいなのか、高い声と共に中がより締め付けられた。正直もう限界だと思う。グエル、グエルと耳元で名前を呼び、強く抱き締めた。
「ぅ、あっ、らう…?」
「…ねぇ、いい、よね?」
ぴたりとくっつけながら、意識させるようにそこで止める。ばくばくと互いにうるさい鼓動を聞かせ合いながら、ラウダはグエルを再度抱き締めた。
グエルの荒い呼吸と自分の呼吸が重なり、静かな部屋に響く。
「ここに、出していいよね?ね?」
0.3ミリの薄い壁はもう存在しない。出したら、どうなるかなんてお互いに分かっている。ずるい男だと内心笑ってしまった。彼女が嫌だと拒否すればやめれる。そんな逃げ道を用意しながらも、その逃げ道を塞いでやる。やめる?なぁ、ここでやめてあげれるよ?やめてあげてもいいんだよ?ねぇ、グエル。やめて欲しくないだろ、なぁ?
ぎゅう、とグエルに抱き締められる。優しい抱擁だった。頭に手を添えられ、背中を撫でられる。なのに腰に脚を回されがっちりとホールドされ、アンバランスな優しさと欲の見えるそれに、沸騰した脳が再び茹だっていく。
「いいよ、ラウダ。沢山、だして」
なか、いっぱいにして。
ごぢゅん!と突き上げてしまえば止められない。狂ったように雄叫びのような喘ぎ声を上げるグエルを、ただ性を吐き出すために犯し続ける。ぐぶん、ぐぷんッ!と柔らかいそこに先端を埋込み、抜けないように突き上げ続ける。腕の中のグエルの背が仰け反り逃げようとするのを抱き抑え、中を蹂躙する。
「ひ、ぃあ、あ゛ッ!らぅ、あ゛あぁ゛ッ!」
「ぐ、ぅっ゛…ふっ、ぅ゛〜……!」
「ぁ、あ、ぁッ!も、だめッ、らうあっ!いっ、ちゃッ!」
「ッ、ぼく、もッ…!」
背に回された手が、ラウダの手に回される。ぎゅうと指を絡ませられては、その手を強く握りしめた。ひゅぅ、と息を詰まらせたグエルの中が、うねるようにラウダの欲を締め付ける。同じように息が詰まり、どくどくと欲に熱がたまる。ああ、そろそろ、だなとどこか冷静な自分が言う。
「ぐえる、ぐえるッ…!」
「ら、ぁ、ッ、い゛ぁ、あ───ッ!」
「〜〜ッ……!!」
心臓が、煩いぐらい鼓動を続ける。ぐたりと倒れ込んできたグエルをしっかりと抱き締めながら、中に、全部を。中から全てを染めるように。
全て出し切っては、すぅっと頭が冷えてくる。優しくするとか言っときながら結局乱暴に抱いた気がしては、グエルに大丈夫?と問い掛けた。
「…だい、じょーぶ」
寄りかかっていたグエルが身体を起こしては、ぼんやりとした顔でラウダを見つめる。汗で顔に張り付いた髪をかき分けてやりながら、ラウダはこつりと額をグエルの額に合わせた。少し見つめあっては、どちらもとなく噴き出す。唇を重ね、リップ音を立てながら少しだけグエルは腰を揺らした。
「グエル」
「なぁ、ラウダ、もっかい…だめ?」
中で己が再び熱を持つ。固くなった欲をしゃぶるようにずりずりと締め付ける肉壁に、はぁと熱を吐いた。
「つぎ、おれうごくから、ね…?」
「…ッ、…しかたがないなぁ…」
ちゃぷ、ぶぢゅ、と中に出された精をお陰か滑りよく欲を擦られる。達したばかりなのにもう既に出したいと脈打つ己に程々呆れながらもラウダは笑みを浮かべる。
「デキるまで、沢山注いであげるよ」
そういえば、ラウダとよく似た笑みを浮かべたグエルは、嬉しそうにぐるると喉を鳴らしていた。