初夜SS
・未成年閲覧禁止
・アオイちゃんの体が未熟すぎてストップかけちゃうペパ先です
・アオイちゃんが大事すぎてヘタレ気味のペパ先と、積極的なアオイちゃん
・最序盤くらいしか性的描写がないです
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約束は金曜日だった。
何度も遊びに行ったことのあるペパーの部屋へ、初めてのお泊まりデートである。
学校最強大会が終わってしばらく、付き合い始めたアオイとペパーだったが、どうやらペパーは奥手な性質らしく、手を繋ぐのもぎこちなければ、ファーストキスなんてくちびるの端っこにちょんっと触れただけだった。
──でも、ぜんぜんいやじゃなかった。
初めての恋人と、一つずつステップアップしていく過程はくすぐったくて幸せで、誰も知らないペパーの顔を自分だけが知っているんだ、という思いはアオイを浮かれさせるにじゅうぶんだった。
そんな浮かれた心地のまま、アオイはペパーの部屋の呼び鈴を鳴らす。
ガチャリ、とドアが開く。
「……ああ! よく来たな、アオイ」
いつもより低い声だった。翠の瞳がアオイを見つめて、わずかに細くなる。ホッとしたような、困ったような。ぎこちなさが口の端に残った笑みだった。
「うん! お邪魔します」
きっと緊張してるんだ、と思った。アオイだって、初めての恋人の部屋へのお泊まりだ。心臓がドキドキと早鐘を打っている。それでも、ペパーも同じだと思えば、むしろ嬉しくなってきた。
いつものように部屋の中に入れば、ペパーが扉を閉めた。
ほとんど口実でしかなかった課題を終えて、夕食を済ませてしまえばいよいよだ。
マフィティフたちをボールに戻して、とうとう二人きりになる。
「アオイ」
低く掠れた声だった。アオイの体を囲うようにペパーの腕が伸びる。翠の目がとろりと濃くなって、ペパーのまとう気配がぐうっと熱を帯びる。
ベッドで二人並んで座っているから、ペパーの体温が伝わって来るのが気恥ずかしい。
ペパーのもう一つの腕がアオイの肩に置かれた。
アオイはおずおずと顔を上げてペパーを見つめると、思いのほか、真剣な顔で言われた。
「嫌だと思ったら、言ってくれ。もしそれで、オレが止まらなかったら──」
「ペパーにされていやなことなんてないよ」
言葉はすんなりと出てきた。紛れもない本音に、ペパーは若干眉間に力を入れた。
「オマエは、また、そんなこと言って……! オレがすげえことしたくなったらどうするんだ!?」
「すごいこと……」
とは。
もちろん、そういう意味でのすごいことだろう。さほどそういう知識のないアオイには、具体的に想像がつかない。
ほんのりと顔を赤らめながら、アオイはじいっとペパーを見つめた。
「……いいよ。ペパーが喜んでくれること、わたしも、したいし……」
さすがに恥ずかしくて、ささやくような声音になった。
けれど、しっかりとペパーには届いたらしく、さっとペパーの目もとが赤くなる。
はあ、と熱の混じった息がペパーのくちびるからこぼれる。
「ホントに、何でもイエスちゃんか……。とにかく、嫌なことは嫌だって言ってくれ。ちゃんと、止める、ようにするから」
うん、と頷いて、アオイは心持ち顔を傾けた。ペパーの肩に触れてきた大きな手が頬へと触れて来る。目を伏せれば、軽くくちびるが触れ合う。柔らかく食まれて、吸われて、薄くくちびるをひらけばすぐにペパーの舌が口内に入って来る。
ペパーの舌はアオイのものに比べてぶ厚く大きい。口内をまさぐられ、ぬるぬると舌同士をこすり合わせれば、ぞくぞくと背中が震える。
「ん、ふ、……っ、ペパー、ぁ、んぅ……」
鼻にかかった甘えたような声がもれてしまう。ペパーは舌先を吸い上げて、軽く甘噛みしてきた。
何度かしたことのある深いキスは、しかし、いつもよりずっと長い。ペパーのシャツにすがりつく。気持ちよすぎて頭がふわふわして何も考えられなくなってしまう。
「アオイ、好きだ」
「わたしも好き……」
吐息がくちびるをくすぐる距離でささやきあって、ふたたび口づける。今度は軽く触れるだけのキスのあと、ペパーのくちびるが首すじをたどっていく。
「脱がせて、いいか?」
「ん、あ、待って。自分で脱ぐよ。でも、わたしだけじゃ恥ずかしいから、ペパーも……」
「わかった」
言うなり、ペパーが潔く服を脱ぎ捨てた。アオイは思わずまじまじと見つめてしまう。
「すごい……」
アオイの薄い体とはまったく作りが違う。たくましい体つきは、ライドポケモンに頼ることなく、ヌシたちへの道のりを踏破しただけあって鍛え上げられている。
「……アオイ? ……やっぱり、怖いちゃんか?」
「違うよ! ペパーがカッコいいなって見惚れただけだから」
言って、アオイはほてった顔をうつむけた。今さらながら、自分の凹凸に欠ける体をさらすことにためらいが生まれてきたのだ。
きっとペパーはそんなことで愛想を尽かしたりしない。でも、その気になれない、なんてことはあるだろう。
「あのね、ペパー。わたし、むね、とか、小ちゃくて……、これから、もっと大きくなるようがんばるから! でも、だから、がっかりしたら、ごめんね……?」
「絶対しねえ。アオイがアオイなら、それでいい。……こういうことだけじゃなくて、オレは、いつも、そう思ってる」
「うん……」
ペパーの言葉に勇気づけられて、アオイは服を脱ぎ捨てた。ショーツだけになると、羞恥で薄く色づいた肌があらわになる。
ふくらみかけのささやかな胸、淡い桃色の先っぽ。薄い腹にちいさなヘソ。
今日のためにちょっとだけ背伸びをしたブラジャーとおそろいのショーツに、白く柔らかな太もも。
それらをじいっと見つめるペパーの視線を痛いほど感じて、アオイはうるりと目を潤ませる。
「……、ペパー……、つづきしよ……?」
もじもじとちいさな尻を動かして、アオイはつぶやく。
ペパーはサッとアオイから目を逸らした。
「……これは、ダメだろ……」
ちいさな声はよく聞こえなかった。
「え?」
「あー……今日は、やっぱやめとくか。な?」
ペパーがあやすように笑って、そうっと背中を撫でてくる。
「何で?」
「オレたちにはまだ早すぎちゃんだ」
さっきまでの態度とぜんぜん言ってることが違う。
そもそも今日のお泊まりデートの誘い自体、そういう意味を持ってペパーは言ってきたし、アオイも承知の上でイエスと答えのだ。
突然の手のひら返しの理由なんて、一つしか思い当たらない。
「……わたしの胸が小ちゃいから?」
アオイはむくれた。むすりとくちびるを引き結んで、じんわりと涙を滲ませた目でペパーを恨みがましくねめつける。さっき、絶対がっかりしないって言ったのに。
「ちげえ! がっかりなんてしねえし、むしろ、とにかく──そうじゃねえんだ、そうじゃねえんだけど……」
「じゃあ、しようよ、ペパー。わたし、したい……」
言いながら、アオイは思いきってペパーの手を自身の胸へと押し当てた。
「小ちゃくてがっかりしたなら、ペパーが大っきくして?」
こくんとペパーの喉が鳴った。噛みつくようにキスをされて、大きな手がやわやわと乳房を揉みしだく。ざらついて、すこし硬いてのひらがふにゅりとささやかなふくらみを優しく捏ねる。
「ふ、ぁ、ペパー……っ」
「ホントにがっかりなんてしてねえんだ。……わかるか?」
片手を取られて、ペパーの下肢へ導かれる。下着一枚に隔てられたそれは熱く硬い。わずかに布の色さえ変わっているようだった。
「ん、……うれしい……」
くちびるをほころばせ、アオイはペパーに口づけを返した。
「アオイ……っ」
優しくベッドに押し倒された。ちゅっ、ちゅっ、とリップ音を立てて額や頬に口づけられて、そのままくちびる同士を重ね合った。