処刑の袂編 あったかもしれない茶番の巻
絵文字、伝書桜、盗賊、猫天与原文は盗賊さん(ガチ)
勝手に深刻かつ変な文章に仕上げました。
原作は知りません(重要)
え、カオス?...しらね。
盗賊さんからの謝罪コメント(原文ママ)
『某神の怪文書出来ました
絵文字さん、伝書桜さん、猫天与さん、狐さんほんとすみません!!』
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空は曇り、風は激しく吹き荒れる。
乱戦の後、抉れている地面が足場を不安定にさせて、土埃が視界を霞ませる。
全員が全員、呆然としていた。座り込んで拘束される緑の髪の男を見ていた。
そして、その彼の傍に詰め寄る1人の女性。
「はあ…
『他人を消すことなんて家族を殺すよりずっと気持ちは楽じゃない?』
桜宮家の術師は皆そう言った。」
その発言に桜宮がハッと坂野を見た。浮かべる感情は何か。さぁ?分からない。けれどその目は揺れている。桜宮の眼は、気付いて事実に震えている。
そして、坂野は薄く笑みを浮かべて告げる。
「やっとこっちを…『見た』な。」
眼光を光らせ、目を見開く。驚愕か憤怒か分からない表情を浮かべる桜宮とそんな彼女の半歩後ろに佇む石川。とそれを見つめるヨウ。
桜宮が口を開く前に、坂野が口を開いた。
「桜宮礼佳ァ!」
名を告げ、声を空へと轟かせる。全員が肩を跳ねて坂野へ視線を向ける。暴走もしていない坂野は今正気か否か。
「なぜのうのうと何も見ず生きている人間は皆クソなのか。
なぜ俺は生きてちゃだめな人間なのか。
なぜ俺がその言葉を聞いた事があるのくわァ!」
声を荒げる。声を大きくする。声を響かせる。さながらマジシャンが嬉々として大衆に種明かしするように、坂野はくるくると回る。
「それ以上言うな!」
止めようとする石川が桜宮を越えて坂野へ飛びつこうとする。しかし、高速を抜けた坂野はそんな石川をさらりと躱す。
「その答えは ただ一つ。」
淡々と告げる坂野の背後に小さな陰が映る。爪を立ててその刃を下ろそうと腕を振りかぶるも手で押し除けられ、地面に伏す。
ヨウは、叫んだ。
「やめろぉ!」
その慟哭に雪白が駆けた。急いで2人の元へ行こうと走るも、もう遅い。
「桜宮礼佳ァ!」
「桜宮凛々華を殺したのはぁ俺だからだぁ!」
「あは、ははは、」
「アハハ、ハハハッ、ハハハハ!!」
狂ったように笑い叫ぶ坂野の声が大空へ轟く。笑う彼に反して全員の表情は重い。沈んで沈んで海の底。溺れた顔をする者もいれば、その事実に顔を歪ませる者もいる。
そんな中、桜宮は静かに泣いた。
「あんたが…凛姉を…?」
かつての仲間の裏切り故か。それとも歓喜か。桜宮は見つけた、と呟いて刀を抜く。
「姉さんの仇…。」
そうして走り出す。土が待って風が吹く。桜宮に向かって吹く。桜宮の顔は、怒りと悲しみでぐしゃぐしゃになっていた。
「消す、絶対…!
許せるもんかっ!!
あぁぁあぁああぁッ!
うわぁぁぁああああ!!」
そんな桜宮に対して、丸腰の坂野が出迎える。顔を薄く歪めて、そして持ち直して狂気の笑顔。
笑い声が徐々に小さくなる。
「アハハ、アハハハは、は…
ああ、
ちゃんと殺せ!」
待ち望んだ瞬間とも言わんばかりに叫ぶ。その様子を見つめる仲間達と突っ込む桜宮。
如何にして、この物語は終幕へと誘われるのか。
それは、誰も知らない。