凌辱とかしない系なオーク
「マルファお姉様がオークに…」
単独で悪魔の討伐にでて以来、行方知れずであったマルファへの手がかりをエリスはようやく掴んだ
桃色の髪をした女性がジャイアント・オークに抱えられ巣へと連れ去られていくのを目撃したという
「お姉様をお救いしなければ」
エリスに迷いはない、マルファ救出のため単身オークの巣へと向かった
情報に従い目的地に向かうとそこには確かにオークが住んでいるであろう巣が鎮座していた
バン、バン、バン
そこでは一定のリズムで何かを叩くような音が響いている
「まさかマルファお姉様はあの中で……?」
エリスの脳内で最悪の想像が膨らむ
貞潔、清純であるべきエクソシスターがそのようなことがあってはならない
エリスはジャイアント・オークへの怒りを抑えきれずにそのまま突入してしまう
「そこまでです!マルファお姉様を…ってあれ?」
「……??」
エリスは困惑した
中には確かにジャイアント・オークがいたがそれは棒で固定された丸い球体にパンチを打ち込んでいたからだ
だが付近にかけられていたマルファの軍服をみてエリスはマルファの存在を確信する
「やはりマルファお姉様はここに!今すぐ返してもらいますよ!」
エリスは聖なる力を解き放つと、目は青く、軍服と修道服を兼ねた衣装は白く染まり、その手には水を纏った青と白の長剣が握られていた
「さぁ、覚悟してください!」
エリスはジャイアント・オークに飛びかかろうとするが…
「待ってエリス!彼は敵ではないわ!」
「えっ?」
声の主の方を振り向くとそこにはマルファの姿があった
「ま、マルファお姉様!!無事だったんですね……ひっ!」
マルファを見たエリスの表情が凍りつく
マルファが着ているのはエクソシスターとして普段使いしているものではなくゆったりとしたデザインのワンピースであるがその腹部はパンパンに膨れ上がっていた
「あっ、ああ…そんな…」
エリスは言葉を失った
エリスにとってマルファはエクソシスターとして憧れであると同時にスールの契りを交わした姉でもある
内に秘めた思慕は姉妹という枠を超えて恋心に近いものになっていた
「よっ、よくもお姉様を!!」
エリスはオークに斬りかかろうとする
「やめなさいエリス!」
しかしマルファによって静止される
「彼は悪魔との戦いで傷ついた私を救ってくれた命の恩人なのです」
「恩人?だったらそのお腹はなんなんですか!何故そんな状態で平然としていられるのですか!まさか、オークはその対価に身体の要求を…」
「エリス、混乱しているのね。無理もないわ。順を追って説明するから落ち着いて聞いてちょうだい」
そういってマルファはエリスの頭を撫でながら諭していく
「あの時、悪魔との戦いで重傷を負った私は彼に救われるこの巣穴で手当を受けた。私もはじめはエリスが思っていたことと同じように考えていたわ。でもそれは偏見だった。彼は若手のボクサーで大事な試合が控えているというのにそれを厭わずに献身的に私の看病を続けてくれた」
「……そうだったのですか」
それはエリスにとって信じがたい話ではあるが他ならぬマルファが言っている以上事実として受け止めざるを得なかった
その後マルファはオークと過ごした日々を語っていく
「最初は寡黙でちょっと怖かったけど、一緒に過ごすうちに彼の優しさに触れられた気がするの」
「彼はとてもストイックなの。自身の鍛錬に余念がなく常に高みを目指している」
「でもちょっと抜けてるところもあってこの前なんてバスに乗り遅れて遅刻しかけてしまって。ふふっ、かわいいでしょう」
「それから…」
延々と惚気を聞かされ続けたエリスの表情は青ざめていく
マルファがみせる表情は自分にも見せたことのないものだった
「待ってください。もうわかりましたからそれ以上聞かせないで下さい」
これ以上聞いていたら精神が崩壊しかねないと判断したエリスは話を遮った
「あらごめんなさい、つい嬉しくなって」
「では、そのお腹は…まさか」
エリスは意を決して質問する
答えは予想できていたが聞かずにはいられなかった
「えぇ、もちろん彼との子よ」
「……!!!。でっ、ですがエクソシスターが殿方と交わるのは禁忌ですし、いくら仲がよろしいからといってそのようなことが許されるはずはありません」
エリスはジャイアント・オークを睨みつけた
それは怒りや憎しみというよりも嫉妬に近い感情だ
「違うのよエリス。彼と一緒に過ごすうちにどんどん好きになっていってそれで……つい」
「………」
エリスは絶句した
なにも考えたくなかった
「彼は反対したのよ。エクソシスターがそんなことしてはいけないって。でも自分を抑えられなかった」
あのときのマルファは少し怖かったとジャイアント・オークは語る
「………」
掟に厳格なマルファがそれを犯してまで共にいたい相手
それはエリスにとって絶望的な宣告であった
「ごめんなさいエリス、姉としてあなたと歩むと誓ったのに。でも私の覚悟は変えられない。お腹の子を堕ろすことだけは絶対にしないわ。それでどんな処罰を受けようとも」
「マルファお姉様……」
エリスは涙を浮かべたがやがて意を決したように口を開く
「私、マルファお姉様が好きでした。ずっと憧れていました。姉としても、女性としても。だから膨らんだお腹がマルファお姉様の望むものだと知ったとき、胸が張り裂けそうなくらい辛くて、悲しかったです」
「エリス……」
「ですが、それでもお姉様が幸せならば、私もそれを受け入れようと思います」
エリスは寂しげに笑う
「その…もしよろければですが…マルファお姉様とオーク……さんの愛し合っている姿を私に見せてもらえませんか」
「えっ?」
「……?」
マルファとジャイアント・オークは驚いた様子をみせる
「私はまだどこかで諦めきれていない自分がいます。オークさんが身体を目当てにマルファお姉様を騙しているのではないかと。ですので、そんな醜い私の心を浄化するためにお二人の姿を拝見したいのです。お願いします!」
エリスは頭を下げる
「わかったわエリス。私もあなたを不安にさせないために幸せになってみせるわ」
「じゃあ、いきましょう」
「はい」
「……」
こうして三人は寝室へと向かうのだった
「どうか私のことはお気になさらず、いつも通り過ごしてください」
少し離れた場所で見つめるエリスが言う
「それではお言葉に甘えて」
マルファはジャイアント・オークと唇を重ね合わせる
「じゅっ、ちゅっ、んっ……」
舌と唾液が濃密に絡み合う音が響く
「んっ、はぁっ、」
マルファは熱に浮かされたような表情を浮かべている、それはエリスの知る凛々しくも清楚な姿からは想像もつかない淫靡な顔だった
「ふあっ、あんっ……」
キスをしながらジャイアント・オークの手がワンピース越しにマルファのお尻や太腿を撫で回す
その度に彼女の身体はビクンッ、ビクンっと反応してしまう
ジャイアント・オークの愛撫はその外見に反して繊細で、それはマルファとその胎内にいる新たな生命への慈しみに溢れていた
「あなた、私は大丈夫だから、もっと激しくしても……」
マルファは顔を赤らめながら懇願するとジャイアント・オークはワンピースを脱がせていく
膨らんだお腹に気を取られて気づかなかったが、露わになった乳房は妊娠の影響かエリスが知るよりも一回り大きく、それはリリウムで一番のサイズを誇るイレーヌをも凌駕し、乳輪は当時よりも少し黒ずんでいた
ジャイアント・オークはその大きな手でマルファの乳房を包み込むようにして揉みほぐしていく
「はうぅ、おっぱい気持ちいいぃ、ひゃうん!」
胸を弄られながら首筋を舐められるとマルファは背を反らせながら感じている
はじめて垣間見たマルファの女としての一面にエリスは奇妙な興奮を覚えながらも羨望の眼差しを向ける
(これがマルファお姉様の本当の姿なの?)
「私ばかりズルいわ、今度はあなたの番よ」
ジャイアント・オークは頷くと腰布を外し、はち切れそうなほど膨張した肉棒をさらけ出した
(……っ)
初めて見る男性器にエリスは息を飲む
それは他のものを知らないエリスであっても人目でそれが規格外だとわかるほどでそれをマルファに挿れているのかと思うと恐怖と同時に強い好奇心を抱いた
「………!!、ごめんなさい。妊娠してからは全然してなかったから……つい、見とれて」
マルファは恥ずかしそうにしながらもその目は期待の色に染まっていた
マルファは妊婦でありジャイアント・オークは試合やトレーニング、マルファの身の回りの世話で忙しく最近では性欲を持て余していた
安定期に入ったところで、そろそろといったタイミングで訪れたエリスの来訪し、行為を懇願されるのはまさに渡りに船だったのだ
「スンスン、いつもより匂いが濃くなってる。ダメね、もう抑えられない」
マルファは鼻をヒクつかせながら肉棒に頬ずりをするとそれに舌を這わせる
「ちゅっ、はむっ、れろっ」
マルファは丹念に裏スジやカリ首をなぞるようにしてしゃぶっていく
(マルファお姉様は染められてしまった。あの男に)
「少し激しくしようかしら」
するとマルファの目つきが獲物を狙う狩人を思わせるものへと変化する
「んぶっ、じゅぽっ、じゅるっ」
激しいストロークに加え、吸い付くように締め付ける口内粘膜の感触にジャイアント・オークを翻弄する
(あの目だ)
エリスは知っている
エクソシスターとしてのマルファは民間人やリリウムの仲間には心優しく穏やかな反面、対峙する敵には容赦ない苛烈さを見せることを
もっとも、マルファが夫であるジャイアント・オークに向けるのは敵意ではなく貪欲なまでの愛情だが
(私もあんなふうに求められたかった……)
マルファは喉奥まで使って肉棒を咥え込み、さらに両手を使って玉袋をマッサージしている
やがてジャイアント・オークの剛直は限界を迎えようとしていた
「そろそろなの?いいわ全部受け止めてあげる」
マルファは射精を促すかのように動きを早める
「出してぇ!お口にいっぱいちょうだい!!」
すると大量の精液が吐き出される
「んぐうぅぅぅー!!!」
マルファは目を白黒させながらも懸命に飲み込んでいく
「ゴキュッ、ゴキュン」
全てを飲み干すとマルファはようやく口を離す
「ハァ、凄い量。妊娠してから久しぶりだったけどやっぱり濃いわ」
(……)
エリスは言葉を失っていた 普段の姿からは想像もつかない乱れようにある種の敗北感のようなものが湧き上がる
(今度はアレがマルファお姉様の膣内に……えっ?)
エリスは一瞬目を疑った
ジャイアント・オークの肉棒は萎えてしまっていて、先程までの威容は見る影もない
オークという種族故に偏見を抱かれがちだが彼らの一族は代々体力不足に悩まされており、その欠点を克服するためジャイアント・オークはボクシングに打ち込んでいたが未だ解決には至っていない
「勃って」
マルファはジャイアント・オークを見つめている
その目つきは先程とは打って変わって聖母を思わせる慈愛に満ちたものだった
愛する人の言葉にジャイアント・オークは闘志を燃やす
たとえダウンしたとしても勃ち上がることを諦めなければ敗北ではない
「がんばって、あなたならできるわ」
マルファは愛おしそうにジャイアント・オークの手を握りながら励ます
エリスはそんな光景に不思議と目頭が熱くなるのを感じた
すると萎えてしまったはずのジャイアント・オークの肉棒が再び天に向かっていきり立った
(なんなのでしょう?この胸に湧き立つ気持ちは一体?)
「ふふっ、嬉しい。元気になってくれたのね」
そう不敵に笑うマルファの姿は捕食者のように見える
(マルファお姉様……恐ろしい人)
エリスは戦慄した
相手を慈しむ慈愛と獲物を貪るような激情
どちらも真実でありマルファを構成する要素なのだと理解させられた
「あなた、来て」
ジャイアント・オークはゆっくりと挿入していく
「ああっ、入って、くるぅ、おっきくて、硬いのぉ」
マルファの表情は快楽に蕩けている
それはエリスがこれまで知るどんなマルファよりも幸せそうだ
「いい、いいのっ、もっと突いて!」
ジャイアント・オークはマルファの望み通りにピストンを加速させる
「ああぁっ、すごいぃぃ、これ好きぃ、好きなのっ!」
マルファは子宮口をノックされながら快感に悶える
(教義に従えば今のマルファお姉様は堕落した存在なのかもしれない。でも、愛し合うお二人は誰よりも幸福に見える。そして私はそれに満たされている)
エリスは羨望と嫉妬と憧敬が入り交じった複雑な感情を抱いていた
奇跡
本来決して交わらぬはずの二人が共に歩むことはそうとしか言いようがない
少し糸がかけちがえば隣にいたのは自分かもしれない
だがそれは詮無きことだとエリスは理解していた
二人は出会い、心を通わせ、結ばれた、それが真実なのだから
ジャイアント・オークはマルファを抱き上げ対面座位の体勢になる
「はううん!深いぃ、あなたのが、私の一番奥に当たってるのぉ」
自重によってより深く刺さるのかマルファは涙を流しながら感じ入っている
ジャイアント・オークは母体を気遣っているのか緩やかに腰を動かしている
「大丈夫だから、動いていいわ。あなたが満足するまで何度だって付き合ってあげる」
マルファは自分からキスをして舌を絡ませるとジャイアント・オークは応えるように激しく腰を動かす
「ああん、すごいっ、激しいよっ!イクゥ、イッちゃう!!」
絶頂を迎えたことで膣内が激しく収縮するがジャイアント・オークは構わず抽挿を続ける
「ダメェ、今イってる最中なのにっ、敏感すぎておかしくなるぅ、ひゃうん!もう許してぇ」
妊娠前はマルファに手玉に取られていたジャイアント・オークだったが今は立場が逆転している
ジャイアント・オークの巨根で何度もイカされたマルファはもうされるがままになっている
とはいえ一瞬でも気を抜けば、肉棒を強烈に締めつける膣圧に負けてしまうだろう
(あのマルファお姉様があんなに…)
妊娠してるとはいえリリウムのなかでもっとも強い力を持ち、低級な悪魔であれば素手で返り討ちにできるほどに鍛え上げられた肉体を持つマルファ
そのマルファが屈服している姿はエリスに強い衝撃を与えていた
「ああっ、また出るのね?いいわ、出してぇ、中にいっぱいちょうだい」
マルファは再び射精を促すように締め付ける
ジャイアント・オークは限界を迎えるとマルファの身体を強く抱きしめながら果てた
「ああっ、出てるぅ、熱いのがお腹の中を満たしていくぅぅ!!」
マルファは大量の精液を流し込まれて悦びの声をあげる
ジャイアント・オークはマルファの身体と胎内の無事を確かめるかのように優しく撫で回しながら余韻に浸っていた
(完敗です。あんなふうに想ってもらえるなら好きになってしまっても仕方ない)
エリスは二人の愛の営みを見て自分の胸が高鳴っていくのを感じていた
そこに未練や後悔はなく、どこか清々しい気分だった
後日
エリスは二人を祝福したいと結婚式を催すことにした
教義を破ったマルファでは正式な式は挙げられないのでジャイアント・オークの巣穴で三人のみの簡易的な式となったがそれでも二人は幸せそうだ
子供が産まれればすべてを包み隠さず教会に報告し、罪を償うとマルファは語る
それが苦難の道になることは想像に難くない
それでもエリスは少しでも二人が進む道に光が差すことを願い、祈りを捧げるのであった