全てを終わらせるまで
その日の小鳥遊ホシノは、いつになくご機嫌であった。
他の2人よりずっと早くに目覚め、鼻歌を歌いながらコーヒーを淹れて飲み干す。
『いつになくご機嫌だねぇ、ホシノちゃん』
「あっ、ユメ先輩!聞いてくださいよ!ついに私たちの悲願の砂まつりを開催できたんです!」
『うんうん、聞いてるよ。よくやったねホシノちゃん!』
「はい!しかも生徒もいっぱい増えたんですよ!」
大きく腕を広げる。
「これなら私も…
やっと楽になれる。
既に用意しておいた遺書を改めて確認し、机の上に並べておく。1番上はヒナとハナコへの引き継ぎ文書だ。ハナコの頭脳とヒナの武力があれば、ホシノの時以上に素晴らしいアビドスを作ってくれるに違いない。
「じゃあユメ先輩…さよならですね」
『えっ?』
「私が行くのは地獄です…そんなところにユメ先輩が居るわけないですから」
『…そうだね』
満足げな表情でホシノは『ヘイローを破壊する爆弾』を起爆させる。
その瞬間、幻覚の"ユメ先輩らしき何か"が静かに浮かべた悪辣な笑みに気づかなかったのは彼女にとって幸運だったのか、それとも不運だったのか…それは誰にもわからない。
8時52分46秒。その爆弾は、正確に与えられた任務を遂行した。