優しいあなた
カナシイカナシイネ…やりたくもない旅を、男の人と共にする
苦手なくせに、この人は違うなって思ってしまう
怖いのは根底に染み付いてるけど、何故かちょっと安心する
自分でもびっくりするくらい、不思議な魅力を感じた
でも、その代わりといっちゃなんだけど、すごい危なっかしい
誰かが危険な目にあってたら、迷いなく助けに行くし。自分が怪我したって何も思わない
それを見てきてるわたしが言うんだからほんとにそう、この人は。本物の優しい人
でも、この人の心にも、底にはわたしでも背負ったかわからない業というか…罪を感じた。
わたしとはきっと別の方向だけど。異聞帯の話を聞く限りとんでもないものを抱えていた
…こんな世界、消して欲しいなぁ、そんな事は言えないけど、思う分には自由だよね
11日目、グロスターに着いて、二人きりで歩くことになってしまった
ちょっとだけ、怖い。
「2人になっちゃったね…」
「えぇ…もうあんな遠くに……」
「2人で、行こっか。大丈夫?」
「大丈夫です、お気になさらず…」
不安で、震える。リツカは違う、わかっていても震える。
…でも、そんな不安もすぐに消えていく
「…怖かったりする?それとも、嫌…かな」
手を、繋いでくれました。
そしたら、自然と震えも止まり、涙が出てしまった
「え…?あれ…?おかしいな…なんで涙が…」
「大丈夫!?やっぱり嫌だった!?」
彼は、こんな私にも優しくしてくれる
思えばコーンウォールの時からそうだった
どこの誰かも知らないわたしを、1度は殺そうとしたわたしを
あなたは、変わらず優しくしてくれた
「大丈夫ですから…手は…そのままで…」
これは自分のわがままだ。きっとそう
今までこんなことなかったから、困惑してるだけ
「少し落ち着いてから…行こっか」
これ以上わたしに優しくしないで
これ以上優しくしたら
わたし、逃げ出したくなってしまうから