今日は平日です
善上 一恵予定表から平日の書き出しです
https://telegra.ph/平日と休日-04-15
削り方がわからず長くなってしまいました...
・開始
今日は平日です。早めに起きて呪霊を祓いに外へ出ます。
「任務が飛んでいないものだけって、難しいものですね...誰かに任務が入っているものでも見たら祓いたくなってしまいます。」
一応一級の端くれではあるので、慣れた手つきで呪霊を祓います。
「被害に遭う方、恐怖する方が少しでも減りますように。」
そう祈りを込め、一つ一つ丁寧に呪霊を祓い、その足で一度自宅まで戻ります。
「只今帰りました。」
玄関にて靴を揃え、いつもと変わらぬ挨拶を、誰もいない廊下へ向け発します。
部屋へと入っても誰も居ないので、一人で朝食の準備をして、ダイニングテーブルへと腰掛けます。
「...わたくしは、これで良いのでしょうか。」
電子レンジでご飯を解凍する合間、自身の術式を有効に活用すればもう少し役に立てるのでは?と、少々悩んでいましたが、ぴーぴーとレンジから音が鳴って意識が食事の方へと戻ります
「...考える前に、朝食ですね!」
いただきます!と手を合わせ、もぐもぐと用意したご飯を食べながら鮭の骨を取り除き、お味噌汁をすする、いつも通りの食事。
たまにはパンも食べてみようかと思うけど、実家から送られてくるお米の供給が凄くて食べられませんね...
「ご馳走様でした。」
自分の作った食事に言うのは少々恥ずかしいという思いはあるのですがその前の工程に関わってきた方や、捌かれたお魚のことを思い手を合わせて、しっかりと言います
「...洗い物、終了です。少しテレビでも見ますか。」
ぽすん、と少しだらしなくソファーに腰掛けてテレビを付けます。もうすぐ梅雨に入るなどと報道がされていました。...もうそんな時期ですか。呪霊が増えそうですね。などと考え、鳴るタイマーを止めてスーツへと着替えたら玄関先へと向かいます。
「行ってきます。」
また誰も居ない廊下へと独り言じみた挨拶を飛ばし、扉に鍵をかけ一応札でも貼っておきます。もうおかえりといってらっしゃいを言って下さる呪霊でも飼いましょうか、などと考えてしまい、頬を叩きます。長年の孤独って怖いものですね...と正気を取り戻し電車にがたんごとんと揺られながら勤務先へと向かいます。
正直呪力強化して走った方が好きに進める故にスムーズなのですが、こちらは日本に住まわせて頂いている身。ちゃんとお金を払い普通の人と同じくらい経済を回さねばと思ってしまうのです...と、着きましたね。では、仕事をして来ます。
「く、あ...もうお昼ですね。何を買いましょう」
昼食時には外へ出て、コンビニで物を買うのが常です。お仕事がそこまで詰まっていなければファミリーレストランで...1人で...食べることもあります。精神ダメージはあるのですが、好きな料理があるので...家族で行く時もありますよ。帰省時とか...と、無駄話が過ぎました!仕事場へ戻りますね。
「仕事、書類終わりませんでした...持ち帰ってやりましょう...」
時折抜け出したりするので終わらないことが多いです。わたくしも学びませんね...
行きと同じく電車に乗り、家に帰ってはまた廊下に朝と同じく挨拶を投げかけます。料理、する気が起きませんね。今日は、お弁当を作ろうと思って買っていた冷凍食品を電子レンジに詰め込んでそれを夕飯としましょう...朝は頑張っておりますし
「...この間に少し書類をしておきますか。あ、殉職者...等級...う、わたくしは...」
と、また朝のように反省会ムードに入っていると電子レンジの音が鳴り、はっともうご飯ですか。と気がつきます。何かデジャヴを...朝に同じようなことをしてましたね
「いただきます!」
うん、冷凍でもちゃんと美味しいですね...明日から全部冷凍にしてしまいましょうか...なんて、流石にそれは良くないですよね...
...あ、いつの間にか食べ終わっていました
「ご馳走様でした。」
ご飯が終わったら食器を洗って、少し休憩です。すぐに呪霊を祓いに行くのも良いとは思うのですが、食べた直後に運動してしまうと食べたものが口から出て行きそうだと懸念がありまして...
アラームをセットしてそれが鳴るまでは休憩しているんです。今丁度鳴りましたので家を出ます。
さて、夜は冷えますね。どこか呪霊も増える気がします。気のせいでしょうけど...
「...危ないですね。」
何かの気配を感じ取り、術式を発動するとそれが私の腹を抉る画が今の景色と重なって見える。その画の背景と今の背景を重ね合わせ、場所を特定して先に避けておく。正直10秒だとこの行動によって敵の行動が変わることもざらにあります...中途半端な秒数なんですよね。
ただ、今回は見た動きそのままで助かりました。そのまま反撃までできて...
一発では倒れませんか。慣れたとはいえ動きながら何度もやると酔ってしまう場合もありますし、早めに倒れて頂けると嬉しいのですが...と、消えましたね。
とりあえず公園や路地裏、墓場等、一通り回ります。
...さてと、そろそろ帰りますか。朝のものも溜まっていたのか目の酔いが酷いですし、月も綺麗に見える時間帯になって来ました。それに、わたくしも人間ですので...この時間になってきますと、帰ってお風呂に入り寝たいです...家について、ぱたりとドアを開けると同時に玄関に倒れ込み一言
「...ただいまです。」
そのまま、早晩過労死でもしてしまうのではないかと縁起でもないことをふと思う。駄目ですね。眠たさからか変な思考が...お風呂に入りましょう...廊下の電気を消し、お風呂の電気をつけてお風呂場に入ります。
「うーん、ベタベタですね...」
べちゃっとした服を昔ながらの縦型洗濯機に入れ、ガラリとお風呂の扉を開けて、そのままお風呂の蓋も開けると湯気がほわほわと出て来ます。手を付けると丁度良い湯加減で...
「お風呂予約しておいて良かったです」
思わずほわぁと、ついつい息を吐いてしまいます。まずはシャワーを...ああ、光熱費が...給与は高めでしょうが、金銭感覚は普通でありたい....まぁこの時間帯なら大丈夫でしょうか...あー、お風呂が気持ちいいです...
「...良い湯でした。牛乳飲みましょう。」
お風呂上がり、牛乳を飲み、部屋に戻って読書をします。最初はベットで読むのですが、少し経つと思考が冷静になります。ベットで読むのも良いですが、電気代節約の為に机で読もうと思い部屋の電気を消し、机に置いている電気を付け...
「あ、書類...」
なんで忘れていたんでしょうか。早く終わらせないと...持ち帰ったくせにと笑われてしまいます!...自意識過剰ですね。そもそも持ち帰りも気が付かれてないでしょうねきっと。
「...あはは、仕事しましょう」
パソコンに入れた書類と、紙の書類の束を処理します。こう聞くと簡単に処理しているように感じるかもしれませんが、実際はとても苦戦しています。
「あ、保存忘れてました...」
そう、こんな感じでせっかくやった作業がなかったことになってしまうこともよくあります。なんで学べないのでしょうね...一区切りつく度に保存しておけば良いとは思うのですが、実行できているかといわれると...全く。
あぁ、紙の書類が床に散らばって...あー...終わる気がしません...
でも、いつも、いつもギリギリで終わるので、頑張りましょう。あと1時間だけ
「...お、お、お...おわり、まし、た?」
「終わりましたっ!やったぁ...」
あと1時間だけ、と粘ったからでしょうか。書類が終わりました!その安心感からか椅子からずり落ちてしまいます。
「保存、出来てますよね?よし、できてます。ねましょう...」
その言葉と共に、紙の書類を床にばらまきながらベットへと飛び込み、沈みます。
これが、わたくしの一日です。
平日であれば、こんな感じです。