人間大好き真祖さん
フィロス=アントロポス
ビースト一歩手前レベルで人類愛に溢れてる旧真祖のお兄さん。
名前の由来はフィランソロピー。
本名は別にあるが、人間から貰ったこの名前を普段は名乗っている。本名で呼ぶと不機嫌な反応を返す。
神代から数千年の時を生きる古き真祖。朱い月とも付き合いのあった生きた化石。
外見は赤い瞳に白く異様に長い髪を持ち、西洋人形のようなフリルの多いドレス長身の若い女性の姿をしている。雰囲気は一見すると作り物のようで、またどことなく冷たい秋の月のような印象を持つ。
つまりは綺麗系ロリータ男の娘。属性てんこ盛り。女装も人間の文化だと本人は言っているが、ただの趣味なような気がしないでも無い。
性格はそんな外見に反して気さくで温厚なお兄さん。
人間に対してはちょっと距離が近すぎるところはあるが、どんなお願いも聞いてくれるし世話好きで、超越者にありがちの願いは叶えてくれるけど注意事項は教えてくれない頭聖杯タイプではなく、その願いを叶えた場合発生する問題を具体的に言ってからそれでもやりたい?とワンクッション置いてくれる都合が良すぎるくらいのチョロチョロ真祖。
それ以外の人外に対しては優しく接しはするが、相談には乗ってくれるかも程度で基本的に一歩引いたくらいで付き合う。
……が、人間っぽい人外にも案外チョロい。人間との混血は勿論、人をベースにしている人外(例えばヒトを雛形とした真祖や、人から変化した死徒など)などにもちょっと愛が重め。といっても純粋な人間と比べればドライに接する。
そんな感じで一見人間には無害に見えるが、危うい側面も実はある。基本温厚なのでわかりにくいが、根は実のところ愛歌タイプのヤンデレ。好きな相手の為なら世界すら滅ぼす系男子。感情と行動原理の九割が人類への愛と献身でできている。人類からのお願いなら文字通り”なんでも”するが故に、星やアースからも一応警戒対象と扱われている。ビースト一歩手前というのも割と冗談ではないのだ。尤も、実力は当然ではあるがアースを上回れるほどでは無いのであくまでも一応である。
なお星の内海では人間っぽいのはいても人間はいないので危険性もクソも無いただのダメ吸血鬼と化している。部屋で引き篭もって趣味に没頭する姿はどう見てもダメニート。
人間だけではなく人間が作り出した物も好んでいる為、魔術も科学も修めている。科学はアースとトランジスタがやっているので最近は魔術メインにやっている。科学は最近はそんなやってないとはいえ、その気になれば博士号を取れる程度には詳しい。
魔術はそれ以上で、現代でも空想具現化と組み合わせ前提ではあるが神代の魔術を扱える程。空想具現化無しでもほとんど冠位と同等。現代の環境じゃ魔術が使いにくいなら、空想具現化と事象収納で環境を弄ればいいじゃない、と案外真祖らしい発想もあるようだ。
魔術は大体の系統は扱えるが、人間好きの延長線上か特に人形に関わる魔術を好む。人形そのものは魔術関係無しで大好きで、ただのアンティーク人形なんかを収集したり作ったりすることもある。人形作りの腕前は超一流で、橙子さんのように人間と完全に同じ人形を作ることができる。ただ、あくまでも人間専門な為、橙子さんとは違い自分の複製は作れない。その他にも、人間離れした人形を作るのは苦手。
半分趣味で会ったことのある人物をモチーフとした本物とほぼ同じの動いて自我のある複製人形をよく作っている。最近だとアルヴィシアとエレイシアの人形が増えた。こっそりトランジスタくんの助手さん達の複製人形も作ろうと企んでたりもする。
人形や科学や魔術以外にも人間の文化は大体好き。星の内海では暇なので最近は人形達に地上から買ってきてもらったゲームなんかで遊んでいる。読書も嗜んでいるので文学から辞典からラノベ漫画のサブカルまで色んな本を持っている。同人誌も持っている。要はオタクである。
こんなだが真祖としては実は強力な部類。というか元真祖の王族。
かつて、まだ朱い月がいた時にに彼は発生し、その頃はブリュンスタッドの名を持つ後継者候補の一人だった。当時はそんな人間に関心もなく星と朱い月に従う優等生真祖だったが、ある時うっかり運命(コクトーと本編ぐだを足して2で割った感じ)に出会ってしまい、そこから今のような人類の味方になった。どうせ自分より強い奴が後で生まれるだろうし、後継ぎはそいつに任せてボクは人間ちゃんと遊んで生きてくね♡といった感じで、後継は蹴って人類と共に人生というか真祖生をエンジョイして生きていた。
それもあって内海への幽閉はだいぶショックを受けた。彼としてはアースがそうする理由も納得できる物だし、拒絶するつもりもないがちょっとつまらなくなっちゃったなぁと思ってはいる。どうせ出て行ったところで、地上に真祖(しかも古い真祖)の居場所なんて無いことはわかっているので大人しくしているが。
ちなみに、元真祖の王族なだけあって純粋なスペックならかなり強い。でも他の旧真祖も武術やら科学やらのガチ勢なのでそこまで加味すると割とどっこいどっこいなくらい。
ただ素のスペックが高いだけではなく、吸血衝動も生まれつき弱い。他の真祖の吸血衝動を100とすると彼は40くらい。その為割と珍しい長生き真祖でもあり、吸血衝動による能力の制限もせいぜい三割くらい制限されるだけ。
逆にその体質のせいで他の旧真祖に比べ、どこか鈍い部分がある。吸血衝動による寿命がほぼ機能していない以上、彼には今努力する必要性が無いのだ。どうせ星の終わりまで明日は続くし、周りの旧真祖がいつものように自分を置いていくのは目に見えている。だから急がないし頑張らない。ただ人類を愛せればそれでいい。そんなこと考えて、ただのんびりと人形と戯れ人類を眺めている。
ちなみに高位の吸血鬼なので魔眼が使える。彼が持つのは支配の魔眼。強制の魔眼に近いが、ランクは黄金。イメージはだいたいコードギアスのアレでいい。
右目には人形作りの技術を応用して使った自作の拘束の魔眼を着けている。状況次第ではこっちの方が便利らしい。
それ以外にも、自作の魔眼をいくつか持ってはいるが主に使っているのは拘束。他には感情視や過去視などもある。
他にも必殺技的な固有結界に似た魔術なども使えるが、いい加減長いので端折る。
・周りに対する印象、心情
アース
人間らしくて好ましく思っているが、ただ強いだけではなく察しが良くて頭の回るしたたかで侮れない相手。それはそれとして、いつか人の心が芽生えそうな気配を察して少し楽しみにしている。おっかないが可愛い人。
アルトルージュ
つっけんどんな取っ付きにくいお姫様。一応かつての妹。現上司。同時に朱い月の後継なんて面倒な仕事回されても真面目に頑張ってるいい子。そしてアースにこっそり想いを寄せてる姿は人間のようで可愛いと思っている。
アルクェイド
アースに懐きすぎてヤンデレなお姫様。ルージュとは違う乙女らしい恋でこれはこれで人間みたいで可愛いと思っている。
トランジスタ
昔はどうでもいい同族その一くらいの認識だったが、科学をやるようになってから人間に似てきた面白くて可愛いやつ。歳の離れた弟みたいなもの。よくわからないやつだけど嫌いでは無い。同じく人間好きの真祖として仲良くしたい相手。だけど魔術とかを蔑ろにするのはよく無いと思う。
クウァエレ
だいたい同年代くらいの同族。修行と痩せ我慢で吸血衝動をどうにかしたちょっとよくわからないやつ。真祖の王族をやめた者と真祖の王族になった者、吸血衝動が元々平気だった者と後々どうにかした者と色々と正反対な相手。愛で生きているフィロスには闘争心で行動する彼が理解できなかった。でもとりあえずデモンテリーと会ってからの彼は変わったし人間っぽくなるかもと期待して観察中。それはそれとして魔術もいいのに使わないのかぁとちょっと思っている。
旧真祖
上の二人を含め嫌いでは無いけど理解はできない奴ら。同族ではあるが突然変異のフィロスと他の旧真祖とでは昔から距離があった。そもそも人を雛形とした旧真祖は精神面は人に近い部分を持ち、異端を不気味がり嫌うことも当然あった。故に異常でしかなかったフィロスは歓迎されなかった。旧真祖からすれば吸血衝動も人類愛以外の心もなかったフィロスは異分子でしかなく、フィロスからすれば自分と同族でありながら全く違う思考と生態で生きている同族とは名ばかりの異種族だった。一応歩み寄る気が無いわけでは無いが理解はできないし、どうせ自分より早く死ぬんだし人のように後に続く何かもない彼らと関わったところでと考えてもいる。だが、最近は吸血衝動の解決手段も出てきている為、もしかしたら理解し合えるかもしれないと希望が少しだけある。本当に少しだけど
デモンテリー
面白い子。なんとも人間らしい欲望と好奇心と執着で気に入っている。新しい真祖らしい可愛い子。魔術も科学もわかるとてもいい子。
エレイシア
アースが連れてるかわいい人間ちゃん。人間ちゃんと会うのが久しぶりすぎて初対面なのに抱きついてしまったのは申し訳なく思っている。
アルヴィシア
アースが前連れてきた可愛い人間ちゃん。この子でもエレイシアと同じことをやらかしてしまい申し訳なく思っている。真祖に堕ちた後もかわいいなぁと見守っていた。