人付き合い
どこかの特異点
スヨーダナとカリ化ドゥフシャーサナ
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「しょくじだぞ食べないのかドゥフシャーサナ」
「いや俺は外の見張りがあるから……っていうか木にぶら下がって話しかけるのやめろ。危ないぞ」
「子どもあつかいするなよドゥフシャーサナ。俺ら(コレ)はおまえより年上なのだからな」
「肉塊から壺の中への年月とかほぼ誤差だろ。というか兄貴だけがお前というならともかく、俺もお前なんだから年上扱いしたくねえ」
「そうか。俺ら(コレ)も子どもっぽいといわれるがおまえのげんどうも子どもっぽいな」
「まあ俺は兄貴の後ろ姿を見て育っているからな。言動も似るさ」
「しれっとドゥリーヨダナにせきにんをなすりつける。そんなおまえがキライじゃないぞ俺ら(コレ)は。ところでしょくじをとろうとしないのは味かくがないからでいいのか?」
「全力で話逸らしてたのに戻しやがって。いつから気づいてた?」
「まえにおまえが食べてたしょくじはエリちゃんとやらがつくったしょくじでな」
「あーうん。大体分かった」
「それでなぜ食べないのだ?びびたるものだが魔力ほきゅうにはなるぞ」
「人間であるマスター優先の方がいいだろ……って理由じゃダメか?」
「ダメだ。それもりゆうだろうが、ほかにもあるだろう?お兄ちゃんにはなすのだ」
「誰がお前の弟だ。お前が弟だ。……ただアイツと顔合わせたくなかっただけだっての」
「アイツ?ヴィカルナのことか?兄弟げんかはよくないぞ。でもちゅうさいはしないぞ」
「ちげえよ。わざと言ってねえか?ビーマのことだよ」
「ビーマか。おまえはアイツがキライか?」
「……嫌いっつーか合わねえな。何もかもが」
「そうなのか?」
「そうなんだよ。この俺はそこまでアイツが嫌いじゃねえが、アイツは俺のこと嫌いだろうからな。喧嘩したらマスターに迷惑かかるし、出来るだけ顔合わせないようにしてるんだ」
「ふーん……。アイツがおまえにキライだっていってきたのか?」
「いや言われてねえが……。まあ過去の俺の行動的にアイツなら俺のことを絶対嫌ってるだろう」
「まあドゥリーヨダナのはなしをきくにきらわれててもおかしくないな」
「だろう?」
「うん。だがそれだけじゃないだろう?はけ」
「グイグイ来るなお前……。ただ俺がアイツにどういう感じに接したらいいか迷っているだけだ。最期が最期だったからな」
「そうなのか」
「そうだよ」
「めんどうなものなのだなひとづきあいというものは」
「おう。生前から苦労しっぱなしだ」
「そろそろ俺ら(コレ)はもどるぞ。しょくじがさめそうだ」
「おー。早く行って美味い飯でも食ってこい」