人として、家族として……
鉄華団おいしーなタウン支部ヒーローが大好きな そらみ のために
ヒーロー映画を観に行くことにしたソラ拓親子たち。
~映画館~
スタッフ
「それではチケットを。」
ソラ
「ど、どうぞ…!」
スタッフ
「はい…大人3人・子供1人…
…………あら?」
ソラ
「………………(汗)」
拓海
「すみません、少しワケありなんです。
…なにも聞かずに
そのまま受け取ってもらえませんか?」
そらみ
「おねがいしますです。」
スタッフ
「……??
…わかりました……?」
……
ソラ
「…やっぱりスタッフさんに
変な顔されちゃったね……」
拓海
「…仕方ないさ。まさか
ソラの中にもう一人居るなんて
説明したところで
わかってもらえるわけないからな…」
ソラ
「……ごめんね、拓海さん。
私の中に居る夜空の分まで
チケット代を払わせちゃって……」
拓海
「…気にすんなって。
あいつのこと…夜空(ブラックスカイ)を
ちゃんと『人』として扱いたい
ソラの気持ちは…俺にもわかる。」
ソラ
「……」
拓海
「それに…夜空だって
れっきとした家族の一員…。
居ない者扱いなんて、
俺だってしたくないからな。」
ソラ
「…拓海さん……」
拓海
「…まぁ、代金を払わなかったら払わなかったで
『これって映画泥棒なのでは?』って
お前ら二人そろって悶々としそうだしな?
…それなら最初から払っといた方が
精神衛生上かえって良いに決まってる♪」
【にししっ、と笑う拓海】
ソラ
「……むぅ……
人をめんどくさい人みたいに……」
【頬を膨らませて拗ねる、ソラ】
拓海
「ははっ、すまんすまん。
……けど、
そのめんどくさいまでの真面目さが
お前らしさでもあるんだ。
そして俺はそんなソラと夜空が…大好きだよ♡」
チュッ♡
【ソラの頬にキスする拓海】
ソラ
「……もう……♡」
拓海
「はははっ♪」
そらみ
「たくみパパ、ソラママ。
ひとまえでは
『じちょー』するですよー。」
拓海
「……む。『自重』なんて言葉…
いつの間に覚えたんだ、そらみちゃん…?」
そらみ
「リム(ダークドリーム)さんが
おしえてくれたです。」
ソラ
「あはは。
そらみに怒られちゃったね?」
そらみ
「ソラママのなかの夜空ママも
ひとまえでは『じちょー』ですよー?」
ソラ
「あらら、夜空の方も
釘をさされちゃった。」
拓海
「やれやれ……
じゃあ、ソラ達といちゃつけない以上
代わりにそらみちゃんといちゃつこうかなー?
父と子のスキンシップなら
人前でもオッケーだし♪」
【拓海、そらみを抱き抱え頬擦りする】
そらみ
「や、やめるですよ~!(汗)」
ソラ
「ふふっ…♪」
ソラ
(ありがとう。拓海さん、そらみ…)
ブラックスカイ
(……2人共…大好きです♡)
……この後ソラ拓親子は、
家族一緒に心置きなく映画を楽しんだのであった。