主「狗巻くんがタイプです」
「どんな女がタイプだ」そう尋ねられた主は、臨戦態勢の東堂の瞳を真っ直ぐに見つめてそう答える。
東堂「なに⋯⋯?狗巻とは⋯そこの狗巻か?」
狗巻「た、高菜⋯!?」
主「はい。そこの狗巻くんです」
東堂「ほぅ⋯」
狗巻「?????⋯⋯⋯⋯⋯しゃ、しゃけ」
困惑した表情のままとりあえず主にお礼を言う狗巻。主は狗巻に微笑んだ後に東堂に向き直り、狗巻への劣情を語り出す。
主「まず呪言の性質がえっちだと思います。格上には効かないのも自分に跳ね返ってくるのも凄く性癖に刺さります。格上呪詛師に分からせられて困惑したまま無様に腰振りダンスして欲しいです」
東堂「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ほ、ほぅ?」
狗巻「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯高菜?」
主「それからクール系の見た目に反して中身が悪ノリ男子高校生っていうギャップがとてもいいですね。高専に一人でいる時に襲いかかって全裸にしてそのポーカーフェイスを崩してやりたいです」
狗巻「ツ、ツナマヨ⋯⋯!?おかかぁ!!すじこぉ!!」
東堂「⋯⋯⋯⋯分かった。どうやら退屈はしなさそうだな」
主「最終的には呆然としてる所を真希さんや野薔薇さんに見つかって欲しいです」
東堂「分かったと言ってるだろう」
主「個人的なシコポイントは口元の淫紋です。触られると敏感になって欲しいです」
東堂「淫紋ではなく呪印だ」
主「舌にまでついてるなんてドスケベもいいとこですよね。対魔忍だってもうちょっと場所考えますよ」
狗巻「たいっ⋯⋯!?」グサ
東堂「お前は何を言っているんだ?」
主「呪言師が絶滅危惧種ってのもポイント高いですね⋯。狗巻くん、闇オークションに売り飛ばされる予定とかないですか?」
狗巻「おかか!!おかかぁ!!!!」
東堂「お前の性癖は自由だがな、そういう事を本人の目の前で言うのはやめておけ」
主「うるさぁぁぁぁぁぁあああああああああいいい!!!!」ガッシャアアン
東堂「!!??」
狗巻「ひぇ⋯」
主「アンタが俺の性癖に土足で踏み込んできたんだろう!?それをなんだ!!荒らすだけ荒らしておいて次はお説教か!?東堂ぅ!!何なんだお前は!!男が男を愛しちゃいけないのか!!?」
東堂「む⋯むぅ⋯⋯⋯それは⋯⋯⋯そう、だな⋯???」
東堂「⋯⋯⋯⋯そうだな、性癖に性別は関係ない⋯⋯な。すまん⋯」
主「分かってくれたんならいいんです」
東堂「次からは配慮しよう⋯ちなみに俺はタッパとケツがデカい女がタイプです⋯」
東堂は困惑の表情を残したまま上着を羽織ると、呆然と立ちすくむ狗巻と勝ち誇った表情の主に背を向け、静かに京都に去っていった。