ローズマリーの花言葉は思い出

ローズマリーの花言葉は思い出

モテパニ作者

その日つぼみ達はゆりの呼び出しによっていつもの植物園に集まっていた。

つぼみ「ゆりさん、みんなに用事っていったいなにがあったんですか?」

ゆり「ええ、それを説明する前にみんなここでプリキュアに変身してもらえるかしら?」

えりか「へ?なんで?」

ゆり「とにかく、よ。本当にいやならいいんだけど」

いつき「まあ、いやというわけではないのでかまいませんが。いくよポプリ」

ポプリ「はいでしゅ!」

ゆりに促されつぼみたちはパートナーと手を取りあい変身の準備をする。

『プリキュア・オープンマイハート!』

ブロッサム「大地に咲く一輪の花、キュアブロッサム!」

マリン「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!」

サンシャイン「日の光浴びる一輪の花、キュアサンシャイン!」

ムーンライト「月光に冴える一輪の花、キュアムーーンライト!」

ローズマリー「希望ヶ花市に舞い降りた一輪の花、あ、美の伝道師ローズマリーよ!」

『ハートキャッチプリキュア!』『って、誰ー!?』

〜〜〜

ゆり「紹介するわ。この人はローズマリー、私のおと…こほん知り合いの友達なの」

えりか「(んん〜?おと?二人称でそれから始まるのってお父さんか弟くらいだと思うんだけど?)」

つぼみ「そうなんですか。よろしくお願いします、ローズマリーさん」

ローズマリー「マリーでいいわよ」

つぼみ「じゃあマリーさんって呼ばせてもらいますね」

ローズマリー「ま!その呼ばれ方は新鮮!」

つぼみ「はい。わたしのこともつぼみって呼んでください」

えりかの疑問を他所につぼみと仲良くなっているマリちゃん。

シプレ「それどころじゃないですぅー!」

コフレ「プリキュアに変身するところバッチリ見られちゃったですっ!」

えりか「あ!そういえば!」

ゆり「大丈夫よ。マリーもプリキュアの関係者だから。私達とは違うプリキュアだけれど」

つぼみ「わたしたちとは違うプリキュア!?」

えりか「まーでもプリキュアパレスにあんなたくさんプリキュアの像があるんだし、そーいう事もあるんじゃない?」

ローズマリー「そうなのよ、私自身いろんなプリキュアがいるのには驚いたわ。まさか私が知ってた子達も含めて4チームもいただなんて」

つぼみ「よ、4チーム!?」

本当はもっといる。

もしかしたらつぼみたちも今後会う機会があるかもしれない。

えりか「んでマリーはあたし達になんか用でもあるの?ゆりさんが紹介してきたって事はそういう事なんでしょ?」

ローズマリー「話が早くて助かるわ。あなたはえりかでよかったかしら?実はプリキュアであるあなた達に折言ってお願いしたい事があるの」

マリちゃんの声が厳かになる。

それだけ真剣なのだろうとつぼみ達もまた気を引き締める。

ローズマリー「実は私…子どもの頃からプリキュアに憧れてたの〜!」

構えていたらすぐさま軽い口調になりつぼみとえりかもガクッとなってしまった。

ローズマリー「私の国ではプリキュアは伝説として語られていてね、だから私にとってプリキュアは幼少期からの憧れ、だからお願い!私のプリキュアのなりきりに付き合って!」

えりか「そんな事〜?まあ本物のプリキュアと一緒にってのは贅沢だけど」

つぼみ「でもマリーさんの知り合いにもプリキュアがいるんですよね?その人達?には頼まないんですか?」

ローズマリー「…その子達には私の国の事情で戦わせてしまっているから、友人としてのお願いならできるけど、プリキュアとしてのお願いは少し気後れしてしまってね…」

つぼみ「そうなんですか、わかりました!わたしたちでよければ協力します!」

えりか「しゃーない。やってやろーじゃない」

ゆり「そう言ってくれたなら仲介の私も助かるわ。いつきも構わない?」

いつき「え?あ、ああボクもかまいませんよ」

つぼみ「いつき?」

そこでみんな気づく、いつきがさっきからあまり喋っていなかった事に。

えりか「どったん?マリー相手に緊張でもしてんの?」

ローズマリー「それともお願い聞くのが嫌だったかしら?無理はしなくていいのよ?私が無理を言ってるんだから」

ゆり「私の顔を立てようというのも気にしなくていいわ。お父さんもそれくらいで目くじら立てたりしないはずだから」

えりか「(んん〜?今お父さんって言った?いやさすがに気のせい気のせい)」

いつき「いえほんとにお願いを聞くのは嫌じゃないんです。ただ…」

いつきは少し言いにくそうにしているが、決心して言う。

いつき「こんなことを言っていいのかと思ったんですが、ローズマリーさんが少しお兄様に似ている気がして」

つぼみ「さつきさんに?」

えりか「え〜どこが?ぜんぜん似てなくない?」

いつき「ボクも口では説明できなくて、お兄様に似てるけどお兄様じゃない人だからどう接したらいいか迷ってしまって」

ローズマリー「そうなの…だったら、私をお兄さんと似た感じで扱ってみたらどう?私の事姉だと思ってみない?」

いつき「あ、姉?」

ローズマリー「そ、どう?」

いつき「でも、初対面の人にそこまで…」

ゆり「本人同士が納得してるならいいと思うわ。確かに最初は気後れするけれど踏み込んでみると意外といいものよ」

えりか「(なんでゆりさん経験済みみたいに言ってんの!?いや、考えないようにしとこ)」

ゆりに背中を押されいつきはマリちゃんに近づく。

そしたらマリちゃんは頭を撫でてくれた。

ローズマリー「どうする?いつき」

いつき「…!お、お姉様///」

ローズマリー「呼んでくれるのね、嬉しいわ」

いつき「(なんだろうこの感じ、心地いい)」

いつきは幼少より武術の名門の家系で生きてきた。

兄は大好きだが、病弱な兄は甘える対象ではなく守りたい相手だったゆえマリちゃんのように逞しく自分を包んでくれるような相手はいつきにとって未知であった。

えりか「あたしら、な〜に見せられてんだか」

つぼみ「でもいつきもマリーさんも幸せそうでよかったです」

ゆり「いつきも新しく甘えられる相手ができたのね」

えりか「(いつき…も?)」

いつきがマリちゃんにひとしきり甘えた後、みんな本題に戻る。

いつき「それじゃあみんな!お姉様のために張り切っていこう!」

つぼみ「はい!」

えりか「やるっシュ!」

ゆり「ええ」

ローズマリー「みんな…ありがとう!」

『プリキュア・オープンマイハート!』


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