ルフィとウタの話 2
42 44 46いつものように勝負を始める二人を見守るナミとロビン。
「あいつら、本当に仲がいいわね…」
「ええ…まるで幼い子供のようね。」
勝負がついた。ウタの勝利だ。
「さっきのは反則だろ!ウタ!」
「出た!負け惜しみ!」
いつも通りのポーズと言葉でルフィを揶揄うウタ。
「ほら!2人とも!そろそろご飯よ!勝負はそこまでにしなさい!」
「うん!わかったよ、ナミ!じゃっ、おっ先ー!」
「あ!待て!ウタ!」
ルフィはバタバタと走りながら、ウタを追いかけていった。
「今日も騒がしいのぉ…」
「そう?そこまでではないと思うのだけど…普段ならもっと騒がしいわよ?」
「なんと…あれのまだ上があるのか…」
「ええ。これが日常になってくるわ。」
「そうか…なかなか楽しみじゃわい。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
別の日のサニー号の女部屋
「はぁーーー……」
「随分とお疲れね、ウタ?」
「あ、ナミ…」
「何かあったの?」
「聞いてよ!ナミ!最近ルフィがずっと私の左側に立つ意地悪するの!」
「へぇー…」
「勝負中もご飯食べる時も歩く時もずっと!見聞色あるのに!」
「何か不満でもあるの?見聞色があっても困る時はあるでしょ」
「そうだけど!不満しかない!」
「不満って?」
「ルフィの顔がよく見えない!」
「へーふーんそうなんだー」ニヤニヤ
「何その顔…」
「いやー…あんたも大変ね…ルフィを相手にすんのは中々堪えるわよ」
「どういう意味…?」
「うーん…いくつか質問するわね、ウタ。ルフィがウタが知らない女と一緒にいたらどう思う?」
「………どうって……別に……」
「ルフィが知らない女にキスされてたらどう思う?」
「………なんか……いや……」
「ま!それだけわかってるならまだいい方でしょう!あいつは全くわかってないみたいだし…」
「……ああ!もう!モヤモヤしてきた!ルフィに直接色々聞いてくる!」
そう言い残し、部屋から出ようとするウタ。
「待ちなさい、ウタ!もうちょっと話しましょうよ!」
「スッキリした後でいいならいいよ」
扉が開く。そこであっ、そうだ、と振り向く。
「ついでに私が顔近づけたら真っ赤になる理由も聞いてくるから。ナミ。帰ってきたらそれについてどう思うか教えてね。」
バタン…
「真っ赤…?………………あのルフィが!?」
ナミに一つの爆弾を残して、ウタはルフィの元に行ってしまった。