ラビュリンスのアブナイ「鏡迷宮」

ラビュリンスのアブナイ「鏡迷宮」



あるところに美しい姫が住まう白銀の城「ラビュリンス」があった。ここの姫に会いに行こうと数々の勇者達が向かうのだが、残念なことにそれを成し得たものはいなかった。


この城には外部からのお客さまに、少しばかり過激な「おもてなし」が提供されるからである。


道中の「おもてなし」のトラップの設置を主に実行するのは姫に使えるメイド、アンアンナとアリアーヌである。


アリアーヌは大のイタズラ好き、アリアンナは寡黙ながらも頭の中でどのように過激な「おもてなし」をするかを常に考える問題児である。



今回アリアンナとアリアーヌが構想したのは「淫らなトラップ」だった。城の倉庫から古い本をかき集め、インスピレーションを探す。


いつもとは違うテーマのトラップ作りにワクワクが止まらない2人。ついに1週間をかけて3つのトラップを作り上げた。


「これが…完成したアリアーヌが作ったトラップ…?」

「そうよ!このトラップ達は私の偉大な発明なの!」


今回アリアーヌが作ったトラップは、


ドッペルサキュバス迷宮

ふたなり化ガス発生装置 


である。


ドッペルサキュバス迷宮では淫乱な自身との交流

ふたなり化ガス発生装置では本来ありえない体験の提供


がコンセプトだ。


「もしかしたら1つだけだと簡単に攻略されるかもしれないから2重構えにしたってワケ!引っかかるおマヌケさんが楽しみね!」


「…」


「急に黙り込んでどうしたのよ、あぁ、まーた変な改造を考えているのね…アリアンナ、変に弄り倒さないでよ?」


「ん、わかってる」


はぁ…と相方の行動にため息をつくアリアーヌ。


「とりあえず…明日動作テストね。早めに実施したいからもう寝るわ。おやすみアリアンナ」

「ん、おやすみ」


寝室に入るアリアーヌを見送るアリアンナ。

完成しているトラップを見て名案を思いつく。

「これ、全部合体させれば楽しそう…」

ドッペルサキュバスを活かすためにも、入り組んだエリアは鏡張りに。ガスの投入口は上下につけて満遍なく行き渡るように。


ついでに媚薬を撒き散らすギミックもっと…



夜通しの作業を終えたアリアンナは満足そうな顔をする。

「明日の動作テスト、楽しみ…」

そのままアリアンナはトラップの目の前で寝落ちた。




翌日、夜が明け、トラップの動作確認の時となった。

アリアーヌは通路で寝ているアリアンナをまず拾った。

「まーた夜通しの作業なんかして…んで、何を弄ったの?」

改造されたトラップについて知ったアリアーヌは開口一番ドン引きした。

「私の作ったトラップを一纏めにして、なおかつ改良をしたですって…?」

「うん、楽しい『おもてなし』になるだろうと思って」


どう手を加えたのか聞くアリアーヌだが、アリアンナは返答を濁す。

まぁいいわ、とアリアーヌ。

「ちゃんと動くか、チェックと点検をしながら行きましょ!」

「ん、わかった」

「んじゃ!突入するわ!」


ワープホールをくぐり、アリアーヌとアリアンナは過去最強の「鏡迷宮」に足を踏み入れた。


〜〜〜〜〜〜〜


「こっ、ここは…」


アリアンナによって鏡ばりに変えられた迷宮。

そこにはアリアンナとアリアーヌの姿が無限に写し出される。


「ちょ、ちょっと!私こんな風に弄られるなんて聞いてないんだけど!?」

「面白そうだから」


アリアーヌはアリアンナに頭を抱えつつ予めリストにしておいたメモを頼りに進む。



そして、

ドッペルサキュバスは鏡に映った存在のコピーを産み落とすギミック。

つまりここに入ったアリアーヌとアリアンナも例外ではない。


鏡の表面が揺らぎ、アリアンナの姿をしたものがわらわらと溢れ出てくる。

『『『『『うふふふふ』』』』』


しかも気づけばアリアンナの姿が見えない。

いつの間にか分断されてしまったようだ。



「や、ヤバくない…?アリアンナ…」


複雑に入り組んだ通路には嗅いだ人を興奮させる高濃度の媚薬をまく装置もある。


産み落とされた自分達のコピーがこちらをねっとりとした表情で見つめてくる。既に大量の媚薬が頭まで回り、こちらに発情しているようだ。


「アリアンナ!?」


幸いどこかに相方はいるみたいだが、アリアーヌはコピーアリアンナ達に、アリアンナはコピーアリアーヌ達に取り囲まれて分断されてしまった。


アリアーヌがアリアンナの安否を心配しているとコピーアリアンナ達がこちらに抱きついてきた。


『アリアーヌのことすーきっ♡』

「きゃっ!」


思わず押し倒されるアリアーヌ。

沢山のコピーアリアンナはアリアーヌに密着し、全身を愛撫し始める。


「ちょっ!ちょっと!やめ、そこ、んあっ!?」


全身あらゆる所を優しく誘うよう絡んでくるコピーアリアンナ達。


クチュクチュクチュクチュ


湿り気を強く主張する淫らな音が迷宮によく響く。


『アリアーヌはここがいいでしょ?』

『私たちはあなた達を写しとって生み出された存在だから、手に取るようにわかるよ♡』

『えへへ、大好きアリアーヌ♡』


いつも口数が少ないアリアンナが

ー彼らは本物のアリアンナではないけれどー

こちらを蕩けさせようと徹底的に甘やかしてくる。

普段とは異常極まりない状況でアリアーヌの精神が大きく揺さぶられる。


体が震えて疼く。まるで求めるように。


(この子達はアリアンナ、じゃない…わかってるのに…!)


何故か拒絶できない。この間にも全身を舐め取られ、媚薬を大量に吸ったことも相まって感度がどんどん上昇する。


「ぁハァァァッ、くはぁ、はぁぁっ、あぁん!」


コピーアリアンナ達の攻めは止まることを知らない。むしろどんどん増えているとすら感じられた。


『アリアーヌ可愛いなぁ…♡』

『もっと私たちに溺れてよ♡』

『ねーねー、アリアンナは次はどこが欲しい…?』

『アリアンナ、きーす♡』


不意に横から唇を奪われる。

グチュグチュグシュグシュ、れろれろちゅぱっ


濃厚なキスの甘い味が口いっぱいに広がる。

そして余韻に浸る時間を与えず次の快楽が押し寄せる。


ぴちゃぴちゃジュルリ


耳にナニかが潜り込んだ音。左右の耳に我さきにとコピーアリアンナ達が顔を突っ込んで舌を動かす。


まさしくアリアーヌに沢山のコピーアリアンナが群がっている。全身に快感が息つく暇もなく押し寄せるせいで全身の感覚がおかしくなっていく。


突然、一際大きな刺激が全身を走り、思わずアリアーヌは体をビクンと反らせる。


キュン


「あああああ♡♡♡」


アリアンナの1人が自身のヒクつく秘部を擦り付けてきたのだ。

今までとは格の違う、強烈な感覚を受ける。思わず腰が抜けかけ、全身が痙攣してしまった。


『あれ?アリアーヌ大丈夫…?やりすぎちゃった…?』

『アリアーヌおーきて♡』

『いっぱいチューすれば起きてくれるかな?』

『はーむっ♡』


気絶したわけではない、ちょっとびっくりしただけだ…

アリアーヌは自分にそう言い聞かせるが、盛大に発情しているコピーアリアンナ達にとって無防備を晒すのはご馳走を目の前にぶら下げられるのと同義だった。


甘く濃いディープキス

奥まで入る耳舐め

チリチリと感じる乳首いじめ

閃光のような感覚が走る貝合わせ


豪華フルコースのような行為が一度にアリアーヌに雪崩れ込む。


「あああああああああああああああ♡♡♡♡♡」


今度こそアリアーヌの意識は飛んだ。


『あっ、アリアーヌが果てちゃった…』

『私たちでイッちゃうアリアーヌ可愛い♡』

『ずっと一緒だから♡』

『いっぱい【アリアンナ】を刻みつけてあげる♡』




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アリアーヌは見知らぬ部屋の布団で目を覚ました。

最後の記憶は沢山のアリアンナ達に囲まれて散々遊ばれたんだっけ、意識を取り戻しながら周りを見る。


きちんと整えられたベットの真ん中に私、そして私のことを囲うように沢山のコピーアリアンナ。


お風呂に入れてもらったのか、服や体は清潔にされていた。

やたら綺麗にベットメイクされてることに苦笑しながら何をすべきか考える。


(このトラップは永久封印ね…)


そんなことを考えているとアリアンナ達が起きた。

『おはよぉ、アリアーヌ…』

『起きたからちゅーしてよ♡』

『えー、私も〜』

『ずるーい、私にも頂戴!』


朝に弱く、かなりテンションが低い本物のアリアンナを思い出し、笑みが漏れた。


起きたコピーアリアンナ達が次々とアリアーヌに甘えてくる。

年の離れた妹のように思っていると1人のコピーアリアンナが言った。


『アリアーヌ、帰っちゃうんでしょ…?』


「ええそうよ、まだ戻ってやることがたくさんあるから」


ザワッ


コピーアリアンナ達の雰囲気が変わった気がした。

ーまるで獲物を見つめるようなー


『私たちを全員相手できたら出してあげる』

『まだまだイチャイチャしたい♡』

『アリアーヌ大好き♡』


何かがおかしい。そう思った時、コピーアリアンナ達が下を脱いだ。


本来ない棒がそそり立っている。

一瞬思考が真っ白になる。


(そういえば私もアリアンナの悪ふざけに乗ってこんな薬を作っちゃったんだっけ…アリアンナ、そういうブツだと知らないで置いたのね…)


昨日の自分を叩きたい衝動に駆られるが、それ以前に目の前に状況に軽く絶望していた。


(受け止める、しか、ないのよね…)


「おいで、可愛いアリアンナ達?」


その一言でコピーアリアンナ達のストッパーが壊れた。


一斉にむしゃぶりつくコピーアリアンナ達。

それは今までの行為の激しさとは比べ物にならないものだった。




『あっ♡あっ♡アリアーヌの中に入ったぁ♡動くねっ!』


ズブズブッグチョグチョ


本来女性同士ではあり得ない音が響く。


はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ


『アリアーヌの中、あったかい…♡』

『入っちゃったねアリアーヌ♡』

「えぇ、そうね…アリアンナ」


ずにゅずにゅじゅぷり


『『『『『『『アリアンナとアリアーヌでいっぱい気持ちよくなろ♡』』』』』』



『アッ♡出そう…アリアーヌ、出ちゃうぅぅぅ♡♡♡』


ドクドク、ビュッ、ドピュー!


ヒクつく秘部を抑え、アリアーヌは何とか理性を保つ。


『ねー、次は私ー!』

『えー、アリアーヌ、私だよね?♡』

『アリアンナの中にちょーだい♡』

『違うよ?私に注がせてよ♡』



『『『『『『『『『『アリアーヌとアリアンナで子供出来ちゃうかもね♡♡♡』』』』』』』』』』




(あぁ…このトラップは過去最高傑作だ。)

甘い声と仕草で誘惑してくるコピーアリアンナ達を相手にしながら考える。


余りにも背徳的で、現実世界に戻れる気がしない。ここでの【おもてなし】は入った人を根底から破壊し尽くすだろう。


(ちょっと帰るの遅くなりそう、ごめんね、アリアンナ)


心の中でアリアンナに謝るアリアーヌ。


でももうちょっとこの快楽に浸かっていたい。





アリアーヌとアリアンナが交わり続ける夜


これは当面の間明けることはないだろう。








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