ミルクサーバーになっちゃった
設定とか適当に補完してくれ~い
それは、言葉で表すなら「地獄」だった。
「うわ、また上がったよ。スグリくん雑魚すぎ~」
「そんなガバガバなタンクトップ着てるなら、もう少し耐えてみろよ」
「元チャンピオン様はバトル以外はクソ雑魚でしたってか? もっと前に知ってたら、あんなに威張り散らしたりできなくさせてやったのにな」
取り囲む生徒たちが口々に俺を嘲る声がする。
でも、俺はそれに対して何も言えなかった。それどころじゃなかった。
「うう゛う゛う゛~~っ♡♡♡や゛だっ♡♡や゛めで♡♡♡あ゛あ゛~~~~っ♡♡♡」
無造作に伸ばされた指に乳首を抓りあげられ、俺はみっともない声をあげながら逃げようと身体を動かそうとする。でも俺を押さえつけている腕はびくともしなくて、散々に弄られたまま仰け反って感じさせられてしまった。
頭にバチバチと火花が散っている。もうなんで自分がこうしているかもわからない。
変な薬を飲まされて、感じるたびに数値を読み上げられて。触られてないのにちんちんから精子が出ちゃうし、何なら出さないでもイってしまった。終わりのない強制的に与えられる快感はもはや拷問だ。
「これ数値が100だと完堕ち雑魚乳首のままなんだろ? 上がり続けてるけど、200までいったらどうなんの?」
「あー、何だったかな。どっか効能のところに書いてあったかも」
「あ゛~~~~っ♡♡♡いぐっ♡♡やだっ♡♡♡い゛ぐ~~~~♡♡♡」
どうでも良さそうに会話をしている横で、俺は乳首を責められてまた射精してしまった。
乳首とちんちんが繋がってしまったみたいだった。そこを触られるだけでお腹の奥までうずき始める。
(これ……ぜったい、ダメな……やつ♡♡♡)
全身をびくびくさせながら放心している俺に、彼らは笑いながら言った。
「やっべ。スグリくん、これ200までいくと母乳出るんだってよ。ウケる」
「えー。そんなんなったらもう女の子じゃん」
「もう女の子みたいなもんだろ、こんなえっちなおっぱい」
ぐりっと片方の乳首を押され、濁った声が漏れる。
でも俺は、それどころじゃなかった。
「ぼ……にゅう……?」
意味がわからない。俺、男なのに。母乳なんて出るわけが……。
青ざめた俺の顔を見て、周囲の生徒たちは嗤った。
「良かったじゃん。元々雑魚かったスグリくんの乳首を有効活用できるんだから」
「ぜーんぜん耐えられてないもんな。元チャンピオン様?」
「やっぱ勉強のストレスで自分で弄ってたりしたの? そうじゃないと、こんな敏感乳首にならないでしょ」
「お、おれ……ちが……。く、薬の……! 変な、薬のせいで……!」
すがるように見上げると、彼らはニヤニヤと顔を歪ませていった。
「あれ、言ってなかったっけ? この薬、別に感じやすくなるとかそういう効能はないんだよ」
「そうそう。感度が100いったら完堕ち乳首に感度固定ってだけで」
「つまりさー。スグリくんの乳首は元々クソ雑魚メス乳首だったってこと!」
「あ゛ぅっ♡♡♡」
そう言ってぎゅうっと抓られて、舌を突き出して喘いでしまう。
情けない声を出しながら、俺の頭の中にみんなの貶める言葉がじわじわと浸透し始めた。こんなに乳首を触られて気持ちよくなってしまうのも、薬でおかしくされたから。そう信じていたのに。ガラガラと足元が崩れる錯覚に陥る。
嘘だ。そう否定したいのに、確かに俺は乳首を弄られて感じてしまって、女の子みたいな恥ずかしい声を我慢できなくって。こんなの、もう……。
「ところでさ、大丈夫? 今150だから、あと50上がったら……スグリくんの乳首、母乳出しちゃうよ?」
「え……え……?」
「薬、あと30分くらい?」
「そんなもんじゃね? じゃ、男の子やめたくなかったら……頑張って我慢してね?」
「あ……や、あ゛あ゛あ゛っ♡♡♡」
訳もわからずまた快楽をたたき込まれて、無様にまた身体を震わせて声を上げる。そしてそのまま、続けざまに乳首を責められた。
(やだっ♡やだっ♡♡母乳なんて、出したくないっ♡それ、だけはっ♡♡♡)
逃げたいのに、逃げられない。このままじゃ終わってしまうのに、俺の身体はどうしようもなかった。
もうどこで感じているのかすらわからない。頭の中が気持ちいいことで埋め尽くされる。今自分は我慢できているのだろうか。馬鹿になった頭を振りながら、乳首からもたらされる刺激から逃げるように動かない身体を必死に捩らせた。
「うわ、スグリくん必死すぎ。顔真っ赤じゃん」
「はーい、気持ちいいねー。びゅーってしようねー」
「おめめトロトロでかーわいい! チューしてあげる」
「んぶっ♡♡んん、ん゛ん゛ん゛~~っ♡♡♡」
口を塞がれて酸欠で頭がくらくらする。止まらない快感に腰がかくかくと揺れた。気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい! 頭がそれだけで埋め尽くされる。
(あと♡♡さんっじゅっぷん♡♡♡がまん、しなきゃ……♡)
「んー、頑張るねー。200いけるかな?」
「こんなに感じちゃってるのにね」
「ほーら気持ちいいよー。おっぱい出してみてよー」
「ぎっ♡♡い゛い゛ぃ゛~~っ♡♡♡お゛っ♡お゛っ♡♡♡」
永遠とも思えるその時間は、やがて終わりを迎えた。
「あー、あと5分くらいか? スグリくん頑張ったじゃん」
(お、終わる? あと、ちょっと……?)
「雑魚乳首なのに頑張ったよな」
「さすがスグリくん、我慢つよいねー」
よしよしと頭を撫でられて、少し、ほんの少しだけ気が緩む。
「じゃ、そろそろイかせてあげようか」
それが間違いだと気づかずに。
「へ……? はぎっ♡♡あ゛う゛う゛う゛~~~~っ♡♡♡」
それまでの手つきが嘘のように、乳首に強烈すぎる刺激を叩き込まれた。
「お゛っ♡♡♡や゛っ♡♡や゛めでっ♡♡♡い゛ぐっ♡♡い゛っぢゃう゛~~~~っ♡♡♡」
バタバタと足でもがくが、彼らはそんな抵抗もあっさりと抑え込んで俺の乳首を虐めまくった。
乳首の神経がむき出しになったみたいだった。俺は雄叫びのように声を張り上げて快感から逃れようとしたけれど、当然のように我慢なんてできなくて、そのままイってしまった。
「あ゛っ♡♡♡な、なんで……っ♡♡」
絶頂の余韻で全然頭が回らない。ぐしゃぐしゃになった俺の顔を見た皆は、さも可笑しそうに破顔した。
「俺らが手加減してやってんのに、我慢できてると思ってたスグリくん可愛かったよ」
「こんなクソ雑魚乳首、最後まで我慢できるわけないじゃんね」
「あ゛っ♡♡♡」
ピンッと乳首を弾かれてビクビクと身体が大げさに跳ねる。
「じゃ、最後のあがき頑張って~」
「あと20だっけ? まあ、もう無理っしょ」
「はーい! それじゃスグリくんの人生終了しまーす!」
痛いくらいに抓られて、ぐりぐりと遠慮なく押しつぶされて、乳首の周りも舐め回されて。全身の快感が乳首に集まってしまったみたいになって、俺は絶叫した。
「お゛っお゛っお゛~~~~っ♡♡♡ゆ゛、ゆるじで♡♡いぎだくない゛♡♡♡ぼにゅう゛♡♡や゛だぁ~~~~っ♡♡♡」
「ゆるさねーよ、バーカ」
「さっさとイッて雑魚メスミルクサーバーになっちゃえ」
「あ゛ぁああ゛あ゛ぁあ゛あ゛~~~~♡♡♡ちぐびっ♡♡あづいっ♡あ゛づい゛♡♡♡お゛っぱい♡い゛ぐっ♡♡みるく♡でちゃう゛~~~~♡♡♡」
熱くなった乳首が開放を求めてじんじんとしている。
我慢、我慢しなきゃ。あれ? なんで我慢しなきゃいけないんだっけ? こんなにも出したいってちんちんも乳首も我慢できないのに。
俺はもう何もかもわからなくなって、頭が真っ白になって、身体をガクガクと震わせながら、開放された。
「うっわ、えろ……」
「おちんちんからもミルク出ちゃったねー」
「白目むいてるじゃん。記念写真撮ろうぜ」
「あ゛……♡♡♡あ゛ぁ゛♡♡♡」
周りの生徒が何か言っているけど、頭に入ってこなかった。
熱くなった乳首からびゅくびゅくと母乳が吹き出て、ちんちんからも精液が垂れ流しになっている。
ただただ気持ちよくて、俺の今までの全てが、お終いになってしまったのもどうでもよかった。
「はーい、スグリくんピースしてー!」
「こっち見ながら敗北宣言よろしくー」
スマホを向けられて、耳元で囁かれる。
俺は言われた言葉を繰り返しながら、へらりと笑った。
「きょうから♡♡おれは♡♡♡みなさんの♡♡無料ミルクサーバーです♡♡♡いっぱいおれの♡えっちなミルク♡♡♡飲みにきてください♡♡♡」
こうして俺は、リーグ部の備品「ミルクサーバー」になった。
求められたら誰にでも新鮮なミルクを提供しなければならない。
今日も呼び出された個室で、飲んでもらうために媚びた笑顔でタンクトップをたくし上げた。