ミヌイ族に何が起きたか(習作付き)
その原始的でグロテスクな巨石はゆっくりと回転を始めた。
「うわぁ、種まきの時だー!」
ぬいぐるみによく似た生き物が次々と吸い寄せられてゆく。空から海から陸から、風で吹き飛ばされる木の葉のように宙を舞っている。
「これがミヌイ族のさだめかぁ! 初めて知ったァ!」
呑気な声を上げながら、ミヌイ族たちは吸収されていく。村も街も草を引き抜くように引っぺがされてゆく。
赤く発光する巨石は回転しながら、空へと飛びあがった。
きらりと閃光が走った。
ミヌイ族マーカーは惑星を作る装置です。
例えるなら惑星がパイで、ミヌイ族はパイ生地の材料。マーカーはオーブンなどです。
回転しているマーカーは火を付けたオーブンで、中身のミヌイ族は熱されてるパイ生地です。