ペンギンのいくらかエロいやつ
・ペンギンだと思って書いたからこれはペンギン(鋼の意志)
・相手は21人目のモブ船員(いわゆる俺くん)のつもりだったけどハート船員の誰かってことで読める気もする(喋らないので) こういうのは自由でいいってキャプテンが言ってた
・色々目を瞑ってほしい
(あらすじ)
ペンギンとめちゃくちゃになるくらいやりたい
「こいつ」とこんなことをするようになったのはいつからだったか。
船内の自室でベッドに身を投げ出しながら、おれはそんなことを考えていた。
そもそもきっかけを覚えていない。酒だったか何だったか、その場の勢いで今のような関係になったような気がするのだが。とにかく、おれにとってはこうしてこいつに抱かれることは特別なことでもない。
時間をかけて丁寧にほぐされた身体はとっくにできあがっていて、シーツの感触でさえもどかしかった。誘いをかけようと自分から脚を開く。表情こそ帽子で隠れているが、おれがもう我慢の限界を迎えていることは明らかだろう。
「早くしてくれよ……な?」
待ち飽きてとっくにグズグズになっているおれのケツに、ゆっくりと陰茎が押し入ってきた。穴をじっくり押し広げながら、存在を確かめるように抜き差しを繰り返ず。
これじゃ足りない。もっと激しくしてほしい。焦れたおれが自分のちんこに伸ばそうとした手が、ベッドに抑えつけられた。ケツへの突き上げが激しくなる。
「あッ♡それ、すご……ッ♡♡」
奥を突かれるたび、身体を強引に拓かれる感覚に背筋が震えたが、脚まで押し込まれて身をよじることもままならない。
やり場のない快感が腹の辺りで駆け巡っている。おれはいとも簡単に追い込まれて、強制的に絶頂へと向けて高められていた。
「これ、きもちいいッ♡イく♡イ、っくゥ……!♡ふゥ~~ッ♡」
歯を食い縛って声を堪えながらイった。待ち望んだ末に与えられた絶頂は、全身がビクビクと痙攣するほどに激しかった。頭がぼうっとする。
おれが余韻にぼんやりしている間も、ケツは緩く刺激され続けていた。そういえばコイツはまだイってない。物足りないんだろう。
硬いままのちんぽを一旦引き抜いて転がされ、おれはうつ伏せの体制にさせられた。尻と腰を撫でられて、つい声が漏れてしまう。
「もう一回か……?いいけど……待て、今されると……声抑えらんねェから……」
大きな声を出さないよう口元に手をやろうとするが、できない。いつの間にか腕が後ろ手に拘束されていた。
「は……?いや、ちょっと待てよ!おいこれ外しッ、ひぐゥッ♡」
おれが最後まで文句を言いきらないうちにまたちんぽが突っ込まれる。つい今まで蹂躙されていた穴だ。抵抗なく入ってくるものを受け入れている。
しっかり掴まれてしまえば、もう腰を逃がすこともできなかった。浅いところから奥まで、丁寧に腸壁が抉られていく。脱力した上半身がベッドに投げ出されて、シーツ越しにくぐもった喘ぎが止まらない。
「ふぐゥ♡う゛んッ♡ん゛ッ♡ふ、う゛……ッ♡ごッ♡」
今度は拘束された腕を引っ張られる。上体が起き上がって、シーツに押し付けていた顔も上げさせられた。口を塞ぐものがなくなってしまう。おれは慌てて抗議した。
「やめろよォ……!♡こんなッ♡きッ♡聞かれたらァ……ッ♡♡」
ここは完全に防音された空間ではない。扉の外に誰かがいたら、室内の音が聞こえてもおかしくはなかった。抑えきれないおれの声は、十分室外に届くような音量だ。
緊急事態と勘違いされれば、きっと誰もが室内を確認するだろう。この情けない姿を見られてしまう可能性だってある。おれが、ケツにちんぽを突っ込まれてよがっている変態であることがバレてしまう。
「嫌だ♡そんなッ♡♡おれ、変態なんてェ♡♡」
他の仲間たちに自分のこんな姿を見られるなんて絶対に嫌だ。軽蔑や失望の視線を向けられたらと思うだけで恐ろしくて仕方ない。そうなる前にこんなことはやめさせなくてはならない、本気で抵抗しなくては──!
頭ではそう理解しているはずなのに、何故か身体が動かなかった。
腕こそ拘束されているが、脚は自由にされている。全力で暴れればきっとこの状況を脱することは容易いだろうに、おれには「たったそれだけ」のことができなかった。相手が動きやすいように膝を立て、その姿勢を崩すことをしない。どうしてだ?
おれがそんなことを考えている間も挿抜は止まっていなかった。単調だった刺激に一瞬の間ができる。
「へ?……んお゛ッ♡お゛ぐゥッ♡♡」
意識を逸らしたことを咎めるように、奥に強烈な一撃が叩き込まれた。
「イったァ♡イってるからァ♡♡とまってくれよォ♡♡」
締め付けを楽しんでいるのか、繰り返し深く突き上げられる。敏感になったところを刺激され続けるせいで、絶頂があまりにも長引いて感じた。腰の動きはさらに激しくなっていき、深く挿し入れたところで遂に精液が放たれる。
「いぎッ……♡あ、でてる……ッ♡♡」
必死に呼吸を繰り返しながら、ケツの違和感に気が付いた。入ったままのちんぽは、未だに硬さを保っている。まだ「終わっていない」。火照っていた身体を冷や汗が伝った。
「やす、ませで……ッ♡あ゛♡や゛、ごれ゛、げんかい゛ッ♡♡」
精液をかき混ぜながら、またピストンが再開された。息つく間もなく襲ってくる快感のせいで、おれのケツは挿入されているものを締め付けっぱなしだ。それを強引に動かされるから、自分の身体を蹂躙しているソレの動きや形をはっきりと知覚してしまう。
「な゛、あ゛ッ♡おね゛がいッ♡お゛れェ♡ずっと、い゛っでう゛ゥッ♡♡」
今おれは絶頂しているのか、していないのか。もう判別がつかなかった。ケツに突き刺されたちんぽが動くたび、おれはどんどん追い込まれていく。もはや衣擦れの音さえ快感を呼び、おれを苛む。
幼い子供のように泣きながら首を振って、それでも身体中を襲う絶頂感から逃れられない。自分の身体が思うようにならないことに恐怖を覚える。
「う゛ぅ♡い゛、まはッ♡だめ゛ッ♡♡あ゛♡だめ゛ェッ♡♡やだあ゛ッ♡も゛、どめ゛てッ♡や゛だ、や゛だっでェッ♡♡」
腹の奥で精液をぶち撒けられて、その刺激で一際深くイった。一瞬意識が遠ざかったが、長く続く絶頂の余波に無理矢理引き戻された。もう感覚がなくなってもおかしくないくらいに犯され続けているのに、快感だけが身体に残り続けて苦しい。
やがて、射精を終えたモノが勢いよく抜き去られた。それだけの刺激でさえ軽くイかされてしまう。栓をなくした尻穴から、これまで出されたものが溢れてきた。
ここまで連続でケツを犯されてはメスイキさせられて、いよいよ体力が限界を迎えていた。もう指の一本だって動かせる気がしない。
今この瞬間に接敵したとしたら、おれは全く使い物にならないだろう。霞みがかった思考の片隅で、妙に冷静な懸念が浮かぶ。
しかしそれも、ぐるりと身体を仰向けにされた瞬間に消えていった。
「あ゛ッ……うそっ♡……ひう゛ッ♡」
もう何度もおれを苛んだソレが、狙いを定めるように尻穴の周りをなぞっている。
「ごッ♡ごめ゛んなさァッ♡すみ゛ま゛せんッ!♡♡だからッ♡ゆ゛るじでッ♡♡も゛ォ、ゆ゛るしてください゛ィ♡♡♡」
謝罪と懇願が口をついて出た。何に向けているのかは分からない。またあの暴力的な快感を叩きつけられるのかと思うと、とにかく許しを乞わずにはいられなかった。
「ん゛も、やッ……や゛ら゛ァ♡♡やめてッ♡♡」
凶器の如く張り詰めたモノが押し付けられる。処刑宣告だ。こちらの言葉を聞き入れるつもりは一切ないんだろう。おれの意志なんてどうでもよくて、ただどう「使う」かしか考えられていない。
「ち゛ん゛ぽ、いら゛ないィッ……♡ほんとに♡おれェ♡こ゛わ゛れ゛ち゛ゃ゛ッ♡♡♡」
もう涙やら汗やら精液やらで、おれは顔も身体もぐちゃぐちゃだ。それでも、おれのちんこは馬鹿正直に勃ち上がって興奮を示している。「次」を期待したケツがヒクついていることが自分にも分かっていた。無理矢理抑えつけられて、道具のように扱われて、知らず知らずのうちに頬が緩んでいく。
そうだ、おれは多分ずっと、こうされたかったんだ。
そしておれは、脳を焼く多幸感のままに浮かぶ言葉を──
そこで、目が覚めた。
「どんな夢だよ……」
自室のベッドに腰かけたまま、おれは呆然と呟く。最悪の目覚めだ。汚したらしい下着の気持ち悪い感触がさらに気分を落ち込ませてくる。
到底人には言えないような夢を見た。完全に変態のそれだ。
確かにこのところは島に行き当たらず、しばらく船を下りていない。娯楽の少ない生活の中で多少の欲求不満があってもおかしくないだろう。
だからあの夢はけしておれの願望ではないし、妙な動悸も気のせいだ。
機会があれば試してもらおうかなんて全く、微塵も思っていない。
いや、とりあえず一旦このことは忘れよう。夢の記憶を意識の外に追いやりながら、おれは下着を変えるために腰を上げた。