ファイター伝説オブファイターズギア拳アンリミテッドバーサス∞ブースト2

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 半猫@息抜き5分クオリティ

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――百鬼夜行からの依頼は簡単に受けちゃダメ。


……誰かがそう言ったのをモモイは覚えている。


――あそこは要するにそういう場所だから、これまでの積み重ねの量が違う。

――今ではどんな怪異でも、すぐに対応することができるんだよ。

――割合で言えば99.99999999999...%かな。

――だけどそんな百鬼夜行から怪異討伐の依頼が出されることがある。

――それがどういうことか、わかるよね?


モモイは覚悟を持って封筒を開けた。

開けると同時に――目の前の2人と繋がった感覚がある。


(契約が成立したんだ。)


モモイの顔が歪んで、冷汗が垂れる。目の前の2人は慣れているのか、変化がない。ユウカだけが急に変わった雰囲気におろおろしていた。

モモイは契約書を読まずに、怪異物の情報が書かれたわら半紙を手に取った。

瞬間、モモイは強制的に怪異物の情報を理解させられた。

右手でこめかみを抑えその場に蹲る。


「もしかして~、慣れてない~?」

「……わかってたから大丈夫。自分を呪うのに慣れてないだけ」


チセの表情に変化はない。


「呪いですって!?」


一方、強く反応したのはユウカだ。

チセに銃を向けて大きな声で言う。


「どういうこと!?説明しなさい!場合によっては――」

「……大丈夫だよユウカ。私が自分自身を呪ったってだけ。……”自縄自縛”で合ってる?」

「はい」


カホが頷く。

モモイはこの場で一人だけわかっていないユウカのために説明をする。


「言葉の意味は分かるよねユウカ。この言魂の意図に、私たちはお互いの共通点……罪悪感を結んだの。それによって契約を破る行為全てに付きまとう罪悪感を強化して、もし自ら契約を破ったら、相手の罪悪感を全て引き受けるという呪いを自分に課した」

「意味が分からないんだけど」

「つまり契約は破れないし、裏切れないってこと!」


それにしても、とモモイは話を続ける。


「ゲームの怪異……ううん。"ゲームセンターの怪異"だねこれ。どうやって持ってきたの?」

「怪異物が一定の大きさの、部屋に類する領域に存在する場合、自動的に怪異物がその場所を自身の領域に再構築します」

「百鬼夜行だとそのレベルで弐かぁ……」


モモイはため息を吐いた。

――これは本当にわたし1人で対応できる怪異だろうか?

モモイは疑問に思った。しかしとりあえずは、


「とりあえず行こっか!現地に!」


行動を始めるしかない。


「お~」


チセがのんびりと返事をした。

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