ピンクと硝子〜デート約束〜

ピンクと硝子〜デート約束〜


「硝太くん、デートせえへん?」

それはいきなりだった。

いつもの様に弁当を姉に届けて戻ろうとしたところを呼び止められて一緒に食べる、いつもの流れ。

違うのはみなみさんからいきなり

天気が良いね、のノリでデートに誘われたことぐらいである。


…兄さんすまない。今日も貴方はぼっち飯です。

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「は?いや一緒に食う奴いるし?今実際にクラスメイトの阿座上と食べてるし?」

「ほ、星野…くん?いきなりどうした、のですか?」

「…いやすまん。また不名誉なことを身内から言われた気がしたから…疲れてるのかもしれない…なんで敬語?」

「いや…グラビアアイドルの話で盛り上がっていたのにいきなり立ち上がって関係ないこと熱弁したら怖いぜ?」

「確かにな。

あと、寿みなみさんの巻頭、悪くなかったな」

「だろ?」

硝太、俺にも仲良い奴は1人くらいは居るんだよ。

「星野、キャンプ好きか?今度良かったら行かね?」

「悪い。仕事がある」

「そっかあ…」

すごく残念そうにしょんぼりした顔をする。

すまない。母さんの手がかりを掴むための仕事なんだ。

ーーーーー

「え?」

…うん、だし巻きの味付け最高だな。また一つ高みに登った気がする。

「だし巻きなんかに逃させへんよ?私と硝太くんがデートするんやよ」

「おっと…確定事項?」

聞き間違いじゃなかったようだ。

自慢じゃないがかなりの精度で人の感情を読み取ることが僕は出来る。

だから彼女が僕に向けてくれる好意は分かるし嬉しいが、僕なんぞに向けるぐらいならもっと良い人に向けるべきだと思う。

…と思うのだが、口に出したら最後、せっかく出来た友達を失うのが怖い。

弱ったなーと思い前を見ると、顔を赤くして上目遣いでこちらを伺う彼女がいた。

しきりに手首を触り、髪を弄るのは不安や緊張から自分を落ち着かせるため。

…僕なんかを誘うために勇気を出して声をかけてくれている。

この勇気に報えなきゃ、ダメだろ。

僕。

「確定事項…にしてくれへん…?」モジモジ

「わかった。予定空けるよ。いつが良い?」

「!」パァァ

嬉しそうに顔を輝かせるみなみさん。

笑顔が眩しい。良かったのかな?これで。

「予定はいくらでも合わせられるし、僕は今のところ

※家の手伝い

をしてお小遣いを貰ってるような立場だから喜ぶ様な綺麗な場所やおしゃれな場所は難しいよ?」

※事務員見習い…ワードやエクセルで資料の打ち込み、電話の応対担当中

「ええよええよ!!日にちはこちらで決めるから!

一緒にカラオケ行ったり、服や小物買うの付き合って欲しいんよ!!うち、バチバチに変装してバレへんようにするから!」

「わー…凄いテンション高ーい…

良いよ。こっちも良いプラン考えて見る。じゃあよろしく、みなみさん」

「うん!!」

満面の笑みで彼女は僕の手を取ってくれた。

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「ちっ…聞いてねぇぞ…何で探偵と極道、警察、掃除屋が手を結んでやがる…⁉︎」

フードを被った男が路地裏から路地裏へ逃げる。

いつものように「依頼主」から連絡を受けカタして、偽装し、別の存在に罪を着せる。それで終わりのはずだった。

だが今自分は追われている。 

ターゲットを捕捉し向かうところを警察に囲まれた。

何とか撒こうとするがしつこく追ってくる。盗み聞きしながら警察官の無線によるとある探偵が自分を調べ上げ罠を貼ったらしい。

逃げ道を確保するために2人警官を始末したところで違う奴が現れた。

通称:マスター。エプロンを付けたガタイの良いスキンヘッドのサングラスの大男。

警官は軽いがこの男の相手は部が悪く逃走。するとどう見てもカタギじゃない黒服達もこの鬼ごっこに合流する。

絶妙にそれぞれがカチ合わないように綿密に計算された追跡ルート。

ブレーンはその探偵とやらだろう。

どんどん男は追い込まれて行く。「ちッ⁈」

気配がしたので咄嗟に首を捻ると小柄な影が先ほどまで自分の首のあった場所にバットを振り下ろしていた。

「避けないでよー今まで殺ってきたことが自分の番になっただけじゃん。

今更楽に死ねるわけないじゃん。アンタは私達の仲間…ジロウを殺した。極道の仲間を殺したんだからどうなるか分かるでしょ?」

声が若い女の様な人影が気さくに話しかけてくる…金属バットを片手で振り回しながら。

「全て知ってる情報吐いてくださいねー?大人しく全て吐いてくれたら人の尊厳だけは守りますから」

サラリーマン風ながら口を三日月のように歪めながら来るメガネの男。

「ナイフが得意なんだろう?なら俺の長ドスで勝負しないか?これもまた縁だと思って受け入れろ」

長ドスを抜いて迫る男。

「警察に引き渡したら後ろにいるだろう奴に行きつくに時間がかかる恐れがある。早めに終わらせるためにも我々がやるか『マスター』さんに渡すか…姐さんの命を考えたら一択だ」

ゆったりとした甚平を来た男がゆらりと現れる。

4対1…さらにその後ろには警察官達や掃除屋が迫る。

将棋用語でツミという状況だ。

「く、そがァァァァ!!」

その悪態の後路地裏に残ったのは血溜まりだけとなった。

ーーー

阿座上…キャンプが好きなアクアのクラスメイト。オリキャラ。

昼飯時にミドジャン読みながらアクアに絡んで来て話すようになった。

アクアをキャンプ仲間にしようと画策するがうまく行かない。いつも断られて(´ω`)とした顔になる。

名前の由来は中の人同士が仲の良い声優さんから。

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